魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ノコギリクワガタ

2021年07月29日 16時04分02秒 | 昆虫・クモ

トンキンオリンピックも開催されたので山に行ってきました。今年も出会うことができました。

ノコギリクワガタです。カブトムシやクワガタムシといえば、夏の代名詞ですよね。

この森ではそれなりに数が見られますが、最近は雑木林は数が少なくなり、伐採していくつかの場所にはソーラーパネルがでかでかと立っています。これのどこがエシカルで、SDGsで、ESG投資で、環境保全なのか、セクシー君に聞いてみたいところではある。

木のうろには雌の姿も。これは種が違うかも。この木では大小さまざまな個体が見られました。上にあるのはカブトムシの雌の足。ほかにはアリの類や、ヨツボシケシキスイ、ヤマトゴキブリ、種不明のカミキリムシなどが集まってきていました。

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喜んではいけない奄美・沖縄の世界遺産

2021年07月27日 18時32分59秒 | 環境問題

7月26日、奄美大島、徳之島、沖縄本島、西表島の世界遺産登録が決まったというニュースが入ってきた。

これはこれらの島や地域には世界的にみても貴重な動植物、例を挙げればアマミノクロウサギ、イリオモテヤマネコ、ヤンバルテナガコガネ、奄美や西表島にひろがる手つかずのマングローブ林などでよく知られている。

最近、特に奄美大島で昆虫絡みの問題が発生している。どうやら別に保護区でもなんでもないような場所での昆虫採集で問題が起こっているのだという。しかし多くの昆虫採集の愛好家は特に規制されていないものを採集しているのにもかかわらず、そのようなことをしているのが環境省には許せないのだろう。昆虫だけでなく、魚も、両・爬もみな環境省に我慢しながら(ほとんどが)合法的な採集を行っているにも関わらず、それが我慢できないという地元民や環境省の人も多いのだろう。たしかに多い人はたくさんごっそり持ち帰ってしまうというので問題になっているところがあるように思われるが、まずはその問題から対応するべきでは...。

一方最近は国立公園のなかでも再生可能エネルギーを作ろうと法改正が行われる動きがある(日経20201028)。国立公園の中でも再生可能エネルギー()であるメガソーラーを建設することができるということである。しかしただでさえ木を伐り生き物の住処を奪うメガソーラー、災害に弱くがけ崩れを引き起こし生き物がいなくなってしまう環境造りを整備することが可能というものである。そうなってしまえば世界遺産になった理由のひとつである貴重な動植物がいなくなってしまうという危険性があるのだ。

つまりこの世界遺産決定のニュース、全く喜ぶべきではないのである。そのうち原生林が破壊されメガソーラーがドーンと立っているなんていうことになりかねない。

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ヒナコバン

2021年07月26日 20時35分37秒 | 魚紹介

トンキンオリンピックが始まりまして、自国開催となる我らが日本代表の活躍もすごいと思うのですが、大会自体についてはいろいろ思うことあり、喜ぶことが難しい。今日世界遺産登録が確実となった「奄美・徳之島・沖縄島北部・西表島」についても言いたいことはたくさんあるが、これはまた別の機会に。

ということで、今回は最近長崎からやってきた魚をご紹介。コバンザメ科・ナガコバン属のヒナコバン。

ヒナコバンが含まれるナガコバン属はコバンザメの含まれるコバンザメ属と比べるとやや太く短い体をしているように思う。本種は全身がクリーム色なのが特徴だが、同じような特徴をもつものにシロコバンというのがいる。シロコバンは吸盤の板状体が14以下と少ないが本種だと15~17あるので見分けることができる。またシロコバンのほうはヒナコバンよりも腹鰭の大きさが小さい。なお、シロコバンについては残念ながら写真がない。ちなみにヒナコバンは体色を除くと、同じナガコバン属のクロコバンという種によく似ていて、同じ種類ではないかという意見もある。そうなればクロコバンが有効となり、ヒナコバンという標準和名は消えることになる。

最近何度かコバンザメは食べているが、ヒナコバンを食うのは初めて(というか見るのも初めて)で、この属も10年ぶりに食う。前回はナガコバンでやや大きい体のため刺身にできたが、この個体は小さいため唐揚げに。この仲間は内臓がかなり臭うものの、そこさえ除けば美味しい魚であるが、小さいとうまく除ききれないからか、若干においがのこっていた。それ以外、例えば背中のほうなどは美味しくいただけた。

今回の個体も長崎県 印束商店の石田拓治さんより。ありがとうございます。

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サラサハギ

2021年07月23日 15時27分37秒 | 魚紹介

一昨日から開催されているトンキンオリンピック。今日は開会式だそうで。こんな事態でよく開催できるよなー。すげぇ国だわ。

さて愚痴もそこそこに、珍しいカワハギの仲間が我が家にやってきた。カワハギ科・ウマヅラハギ属のサラサハギである。

サラサハギは日本近海や中国、朝鮮近海から西太平洋に生息しているカワハギの仲間で、属でいえばウマヅラハギ属となる。日本産のウマヅラハギ属は5種が知られているが、そのうち3種類が体側に細かい斑点を有している。昔はそこそこ漁獲があったようだが、今ではウマヅラハギに置き換わっていて、本種は少なくなっているらしい。確かに、ウマヅラハギ属のほかの種(極めて珍しいアズキウマヅラをのぞき)はそれなりに写真を見る機会が多いが、サラサハギだけはほとんど見たことがなかった。

サラサハギの雄

このサラサハギは雌雄で色彩が変わっている。雄は生きているときは青みが強く、斑点が黄色である。生きている個体と死後の個体(写真)では全く違う色彩をしている。雌の写真はトップに掲載している。

基本的には大陸棚のやや深い場所に生息し、底曳網漁業で漁獲されるのだが、本種は以前ご紹介したクラゲウオなどとともに旋網で漁獲されたもののようである。旋網といえば、この間ミナミホタテウミヘビも旋網で漁獲されたものである。表層の魚を獲ることが多い旋網でどのようにしてこれらの底モノが入るのか興味深い。

サラサハギはマイナーなものだが、同属のウマヅラハギやキビレカワハギなどと同様においしく食することができる。今回はお刺身で食べてみたが、なかなか美味であった。

長崎 印束商店 石田拓治さん、いつもありがとうございます。

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カブトムシ

2021年07月20日 23時41分21秒 | 環境問題

最近は国連の「SDGs」(持続可能な開発目標)や、欧州のガソリン車販売禁止問題、環境にやさしい(とうたわれるが生物多様性の天敵)ソーラーパネルといった話題もあり、世界的にエコブームとなっている。そして「ヴィーガン(完全菜食主義者)」になった、という人も多くいる。肉や魚(育成や運搬、処理などの過程で多くの二酸化炭素、汚染物質などを排出)よりも環境にやさしいとされる、ヴィーガンに注目が集まり「代替肉」だの「肉を使わない焼肉」だのそんな食品も耳にするようになった。

しかし、完全菜食主義は確かに環境にやさしいのかもしれないが、その完全菜食主義者が本当に環境にやさしいことをしているのかは別の問題である。昨日も、こんなことがあった。とあるヴィーガンの方のツイートである。

「帰り立ち寄った施設に、プラスチックの牢獄に閉じ込められ数百円でその一生を台無しにされる可哀相なカブトムシが売られていたので、店の利益に貢献してしまうのが不本意ではあったが、全部購入してレスキュー。  2度と捕まりませんように、、 2度と販売しないよう後日改めて抗議意見届ける予定」(上記アカウントより)

これは簡単に言うと立ち寄った道の駅の中に入っているような店舗にカブトムシが販売されていたから、それを全部購入して放虫し、今回はめでたしめでたし、なんですが、お店に二度と販売しないように抗議意見を提出するのだそうです。

さて。

これについて賢明な読者の皆さんは、どこが問題なのかお分かりであろう。購入した生物を野外に逃がすというのは、やってはいけないことである。しかし、この人はそんなことも知らないのである。生き物を飼育したことがない、もしくはイヌ・ネコ以外の生き物を飼育したことがないと、そんなことはわからないだろう。そして、カブトムシはどこの出自のものか、それが明らかになっていない。ブリードものもあるのかもしれないが、そのブリード個体のもともとの産地はどこなのだろうか。カブトムシにも「系群」というのがあるようで、それが狂うと不稔など取り返しがつかない問題が起こってしまう危険性もある。ネコなどは基本的に避妊・去勢されているから問題はない、だからカブトムシも大丈夫と思っているのかもしれないが、この手の問題は、眼でみることができないからこそ恐ろしいのだ。さらに病気の問題もあり、感染症によりカブトムシが大幅に減少し、その地域のカブトムシがほろび、生態系のバランスが崩れてしまうという危険性もある。こんな難しいこと言われてもわかんないよー、とか、生き物を飼うのにこんなことを考えなきゃいけないの?と思っているのであれば、どんな生き物も飼育するべきではないのだ。

せめて「抗議意見届ける」のであれば、ここは日本であり、意見をのべる自由が存在する。もっとも、笑い者になったりするだけかもしれないけれど。

しかし、これは偏見なのかもしれないがヴィーガンの人は、なぜか排他的になっているような気がする。Twitterで「ヴィーガン」を掲げている人たちはだいたいが、ノネコを愛し、反捕鯨、反ペットショップなのだ。意見を述べれば攻撃的になる。これでは偏見を持たれるのも仕方ないかもしれないが、正直ヴィーガンは「思想」とか「ライフスタイル」ではなく「カルト宗教」ではないかと思う。

さて、明日からはトンキンオリンピック。本当にこんな問題ばかりのオリンピック、強引にやっちゃうんですね。すごい国だなー。

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