魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

スジイシモチ属の混泳

2022年08月31日 14時47分27秒 | 魚介類飼育(海水)

昨日飼育していたミスジテンジクダイが亡くなってしまった。病気のようであったが、おそらくタスジイシモチに追い掛け回されたのが遠因かもしれない。テンジクダイの仲間でスジイシモチ属は種類が多いが、キンセンイシモチが流通するくらいで、複数種飼育するということはあまりないようである。

スジイシモチ属の複数種混泳については、難しいところがある。種数が多すぎてなかなか性格もつかみにくいのである。今回死亡してしまったミスジテンジクダイは中間的な性格をしているが、同じように太い縦線が入る、同じくらいのキンセンイシモチを追い掛け回していたことがあった。それにより、キンセンイシモチが傷ついて死んでしまうということがあった。今回のミスジテンジクダイも、タスジイシモチも、どちらも体側に太い縦線が入っているタイプでよくにており、攻撃対象になってしまったかもしれない。

以前、やはり採集してきたタスジイシモチとスジイシモチを飼育していたが、その時はスジイシモチのほうが、タスジイシモチよりも明らかに大きかった。にもかかわらず、スジイシモチはタスジイシモチに追いまわされてやがて死亡してしまった。おそらくタスジイシモチというのは、スジイシモチ属の中でもかなり気が強い種、といえるのかもしれない。今後は単独飼育になるかなー。タスジイシモチをよく見ると、吻がとがっていて、威嚇するときにほかの魚を突いてしまってけがをさせるというのもあるかもしれない。

以前飼育していたヤクシマダテイシモチ。2016年からしばらく飼育していたのだが、当時は種の標準和名がなかったので英語でハイフィンカーディナルとか、イエローストライプドカーディナルフィッシュなどと呼ばれていた種類である。結構大きくなり、がっしりしていた種類ではあるが、頭部が丸みを帯びていて吻端もまるいためか、ほかのテンジクダイの仲間とはうまくやっていたように思う。もっとも一緒に飼育していたテンジクダイが、シールズカーディナルフィッシュであったため、模様が大きく異なっていたからあまり攻撃的にならなかった、ということもあるかもしれない。タスジイシモチも、イトヒキテンジクダイやヤミテンジクダイにはあまり関心がない。

ミスジテンジクダイもタスジイシモチも、体形や斑紋が大きく異なればあまり攻撃的にならないかもしれない。ミスジテンジクダイとベラの一種パーリースポッテッドラスの混泳では互いにあまり意識していなかった様子。もちろん、テンジクダイの仲間の飼育は水質にも左右されうる。種によっては白点病などの病気にかかりやすいため、水槽をきれいに保ち、一定の水温や十分な水量とろ過システムが必須である。ろ過装置のない水槽であっても、健全なサンゴ水槽では長期飼育が可能だろう。

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ヤフオクのレッドリスト生物の出品禁止について

2022年08月30日 01時10分34秒 | 環境問題

 

ヤフオクが、レッドリストに選定されている生物の出品を禁止するのだという。実際にニホンザリガニやら、サンショウウオの卵塊やらがヤフオクでたくさん販売されている時点で多くの愛好家から批判的な声が上がっていたので、喜びの声というか、やっと改善されたか、というTwitter上でのコメントが多くみられる。

ただ、これは手放しで喜べる問題ではない。まず、売れなくなったら生物はどこへいってしまうのか。多くの場合、野外へ逸出されることになるだろう。昆虫類やマイマイ、サンショウウオの類は地理的な分布を狂わせ、異なる群の交配による不稔から減少に拍車がかかり絶滅も心配される。またレッドリストに選定されていない種を販売するのは問題ないというが、それでも選定されていないものを大量に販売するのはどうなのかという問題が出てくる(もっともそれについても手を打っているようであるが)。

私は実は以前、ヤフオクで希少な生物が大量に出品されることに対して問題があるため、ヤフオクで生物を販売する規制案を考えていた。大体が以下のようなものである。

●ヤフオクで個人で出品できるものは以下の生物に限定される—キンギョ、ニシキゴイ、変種のメダカ、自家繁殖の(国産)昆虫類(繁殖との証明ができることが必須)、フラグサンゴの類

●国外の生物類であっても、チョウザメやイェンツーユイ、温帯性のコイ・ドジョウ等類など逸脱して日本の生物多様性に影響を与えるような種は扱わない

●外来生物は特定外来生物でなくても、日本の生物多様性に悪影響を与える可能性があるため扱わないようにする

レッドリストの選定種だけでなく、野生生物すべてが扱われないようにしているが、これはたとえ現在はレッドリストの対象とされていなくても、乱獲され大量にオークションに並べばそれは生物に悪影響をおよぼすためである。日本の生物の減少の最大の原因は環境破壊であるが、さらに追い打ちをかけるようなことがないように考えていかなければならない。(もっとも採集されなければ増えるだろうなんて考えている環境行政や自治体もどうかしているが)。ただ今回の件については、もちろん公式発表がなく自主的な発表にとどまっているが、環境省が裏で根回しした可能性が高い。今回は私たちよりも、環境省のスピード戦略にやられたという感じか。愛好家がヤフオクを変えれればもっと生物多様性保全についてうまく進めることができたと思うので、残念なところである。

 

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セスジスズメ

2022年08月29日 21時56分39秒 | 昆虫・クモ

今日は別の記事を書こうと思ったが、急遽眼の前に出現したので、突然のこん活。チョウ目スズメガ科のセスジスズメの幼虫。セスジスズメダイではなくセスジスズメ。なお、今のところセスジスズメダイという標準和名の魚はいない。ガの同定をできる人は黒いスズメダイを同定できるか、シマドジョウ属の魚を同定できる人と同じくらいのスキルが必要なのだと思っている。アンテナのようなのがあったり、真っ黒で黄色い点があるのがかわいらしい。

こちらもセスジスズメなのだが、やや大きくなった個体。黄色い点は一部が赤くなったり、一部は眼のようになっている。擬態の一種と考えられる。面白いのであるが、小さい頃のほうがやっぱりかわいい。さまざまな種の葉を食するようだ。

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オハグロベラ幼魚

2022年08月28日 15時17分11秒 | 魚介類飼育(海水)

昨日は仕事の帰りにクワガタムシの木をのぞきましたが、もう1匹もいませんでした。今年はおしまいですかね。

さて、今日は以前飼育していた魚をご紹介。ベラ科のオハグロベラ。オハグロベラは温帯性のベラであり、よく見られる種なのだが、飼育経験はなかった。2020年の夏に千葉県の磯で幼魚を採集したものを持ち帰ってみることにした。オハグロベラはやや大きくなるが、大きくなれば90cmの魚混泳水槽で飼育しよう、と考えた。

最初のうちはコペポーダなどを与えていたが、やがて配合飼料を食べるようになったため、配合飼料も与えることにした。ほかに同じ場所で採集したアオブダイなども飼育していた。うまく飼育できたと思いきや、ある日ろ過槽のストレーナーに引っかかっていた。写真から見ても、トップの写真よりも幾分痩せているような気がする。

オハグロベラの分類学的位置は定まっていないようである。側線が二分されないということでカンムリベラ亜科に入れられていたり、全体的な見た目の特徴などからモチノウオ亜科に入れられたりしているようである。Kuiterのベラ図鑑ではイトヒキベラ、クジャクベラ、ニセモチノウオ、Pseudocheilinops属と同じグループに入れられているが、これはかなり意外な結果である。個人的にはモチノウオ亜科に含めるのが妥当ではないかと考えている。この仲間は成魚は魚食性が強く混泳が難しいというイメージがあるが、稚魚はかなり手厚く、専属的に飼育してあげないと調子を崩しやすいという印象がある。できるだけ単独で飼育してあげたいものだ。

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ウミアザミ

2022年08月27日 22時38分48秒 | 魚介類飼育(海水)

8月22日に購入した可憐なソフトコーラル。ウミアザミの一種。おそらく、ブルームウミアザミという種ではないかと思われる。ウミアザミも種類は色々あり、パクパクするチガイウミアザミの類が有名であるが、ほかにもシロスジウミアザミや、このブルームウミアザミなどが知られている。ブルームウミアザミは茶色っぽい茎のような部分と、うっすら青いのが特徴でかわいらしい種類であるが、やや飼育難易度は高いらしいのできれいな水で飼育したい。

こちらは昨年10月に採集して以来我が家にいるヤハズハゼ。黒と白のツートーンがオシャレ。久しぶりに腹鰭でガラス面にへばりついているのを見て撮影。採集して10か月ほどであるが、採集した時からあまり大きくなっていない。

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