魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

京都の怪魚「アバチャン」

2009年10月31日 12時27分42秒 | 魚紹介

最近は以西モノ、八幡浜モノだけでなく京都からも魚が届くようになりました。
今回紹介するのは深海魚のアバチャンCrystallichthys matsushimae   (Jordan and Snyder)です。

アバチャンは深海性のクサウオ科魚類で、底曳網でまれに漁獲されます。クサウオの仲間はクサウオのように浅瀬にいるものと本種やザラビクニンのように深海性のものがいますが、後者のほうが種類が多いです。本種は定置網でも少ないですが漁獲があるようで、両者の中間的な位置にいます。

クサウオ科魚類はこのアバチャンとクサウオしか耳石を有しておりません。この2種以外のクサウオ科魚類が獲れた!今冷凍中だから持ってって!というかたは、至急ブログにコメントを書いていただければ幸いです。

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巫女さんを食べる

2009年10月30日 22時16分25秒 | 魚紹介

今回は前2種とはことなり、「決してメジャーな魚ではないものの、産地、もしくは漁師さんの間ではまあまあ食べられている」という魚です。

アカタチAcanthocepola krusensternii   (Temminck and Schlegel)です。

体が細長い帯のようになっているアカタチ属の魚は日本には3種が分布します。そのうち本種は東シナ海にまで分布している種ですが、山田ほか(2007)によると、体高、体幅、肛門前長が大きいものと小さいものの2タイプが知られているようです。写真などを色々見ますと、この個体は全者に当てはまりそうです。ちなみにこの個体は東シナ海産です。この魚の耳石を採取するのは初めてでした。

翌日にはさらに耳石未採集種「スミツキアカタチ」が届き、これで長い体をもつアカタチ類の魚で持っていないのはインドアカタチのみとなりました。だれかインドアカタチを採集したら教えて!

さて、アカタチはその赤い体色から「ミコ(巫女)」と呼ばれている地域があるようです。そんな巫女さんを美味しくいただきました。食べ方は塩焼き。細かい鱗がありますが、気にせずいただくことが出来ます。

巫女みこナ・・・いや、失礼しました。

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ムラサキシャチブリ ・・・残念ながら

2009年10月28日 21時59分18秒 | 魚紹介

以前シャチブリ科の深海魚「シャチブリ」を紹介しましたが今回はシャチブリに近縁な別種ムラサキシャチブリAteleopus purpureus   Tanakaです。

このムラサキシャチブリはシャチブリにそっくりですが、上顎にも下顎にも歯があるのが特徴です。ただし下顎の歯は小歯状で、不明瞭です。

この魚も一昨日リュウグウノツカイやヒレジロマンザイウオと同じボックスに入って愛媛にやってきました。この魚はほかに食べたいという方がおられたのでお譲りしました。もちろん耳石はちゃんと採取しました。

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リュウグウノツカイのフルコースと深海魚の刺身

2009年10月27日 22時01分42秒 | 魚紹介

写真の魚はリュウグウノツカイRegalecus russellii  (Cuvier)です。リュウグウノツカイはアカマンボウ目の魚で、全長5mにも達し、硬骨魚類中では近縁のキングオブヘリングスに次ぐ長さの種です。

青いものさしが30cmありました。全長は230cm 魚体重凡そ2.2kg。

この魚は、某水産高校からいただきました(所謂、以西モノ)

実はこの日はこのほかにも多数の深海性魚類がそろい踏みし、舌包みを打つことになりました。

これがその刺身です。右上方の大きな切り身はシマガツオ科の中層遊泳魚であるヒレジロマンザイウオTaractichthys steindachneri   (Döderlein)です。その下が最初に写真をお見せしたリュウグウノツカイRegalecus russellii  (Cuvier)、その左横にハシキンメGephyroberyx darwinii (Johnson), その上がムツScombrops boops  (Houttuyn)、そしてその上にあるのがマルアジDecapterus maruadsi   (Temminck and Schlegel)です。

 

これらの刺身の中では最も美味だったのがヒレジロマンザイウオでした。肉量が多く、それでいて味もよいです。私のブログは多くの方に見てもらっているようで、影響力が怖いですが・・・。兎に角遠洋のマグロ延縄漁業従事者がこの魚を副産物として持ち帰る理由はよくわかりました。

 

逆にイマイチだったのがマルアジです。ちょっと小骨が多すぎました。たたきにしたほうがよいのかな・・・

 

気になるリュウグウノツカイはゼラチンの塊という感じで、メインディッシュというよりは珍味としたほうがいいかも知れません。

 

そしてこれを塩焼きにしてみました。

 

見た目はタチウオとそう変わらないです。ただ独特な形状の皮膚がそのまま現れていて、鰭もまだ赤いです。そして何よりも大量の水が・・・

 

味のほうはちょっと塩をかけたせいかしょっぱくなっていました。でも、決して悪くはありません。かに味噌を食した際に甲羅についてる白い内臓 (白子か?) を食うのと同じような味がしました。

流通価格は不明ですが、左程高くはないはず。タチウオと同じくらいの身の量でした。これはイイ!

 

さあ、店頭からリュウグウノツカイがいなくなる前にダッシュ!←普通売ってないから 笑

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メダカの学校

2009年10月25日 01時18分54秒 | 魚介類飼育(淡水)

濃尾平野で採集したメダカ南日本集団Oryzias latipes latipes (Temminck and Schlegel)たちです。

メダカは分類学的な諸問題を抱えている魚種の一つですが、まだ私も完全に把握できてるわけではないので、ここでは触りません。

我が家でもメダカの繁殖に取り組もうと考えております。水槽にはオオカナダモが植えてあり、そのうち卵を産むようになると思います。

そしてそのまま継続飼育し、生まれたら一部を川へ放流する・・・というのはよくあるパターンなのですが、そのパターンは大きな問題をはらみます。遺伝子汚染というのは深刻な問題であり、保全という面でも好ましからざる問題を発生させます。

皆さんも、メダカが増えたからといって河川に放流したりするのは、やめましょう。

もっとも、これらの個体も何処からか「持ってきた」個体である可能性もありますが・・・

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