魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

2024年を振り返る

2024年12月31日 15時19分17秒 | シーズン総括

さて、もう早いもので年末である。椎名さんは2023年は南の島、四国、九州を1回ずつ楽しんだものの、2024年はそのようなブルジョワな生活にお別れを告げた。実際に今年は採集にはほとんど行けておらず、海に採集に行くことは結局いちどもなかった。その最大の要因といえるのは、仕事が忙しくなったためだ。本来10人くらいの人手が必要なところ、8人、いまや7人でまわしている状態でなかなかお休みがとれないのだ。

今年は採集にいくための時間がとれなかった鬱憤は主に書籍の購入に費やした。いくつか購入したい本があったが、今年購入した本はそのほとんどが中古であり、新しい本は「琵琶湖の魚類図鑑」と「日本の深海魚図鑑」の2冊だけである。琵琶湖の魚と日本の深海魚ではあきらかに後者のほうが分厚くなるべきであったのだが、実際には琵琶湖の魚類図鑑のほうがページ数が多く、なかみが充実している。日本の深海魚図鑑については、もっと分厚く、もっと値段が高くてもいいので、内容をもっと充実させるべきだったかもと思うと、ちょっともったいないところがあった(椎名さんの大好きなアシロ科などをもっと充実させてほしかったというところが本音)。古書では「太平洋有用有毒魚類図鑑」や「魚類図鑑 南日本の沿岸魚」などをメルカリで入手。さらにヤフオクではJordan and Snyderによる、日本のハゼ科魚類のレビューもゲット。21新種が記載されており、その中にはイソハゼやヤミハゼなど、おなじみの種も含まれている。

淡水魚採集では栃木県でギバチやタナゴが採集できたが、これらは初採集である。このほか福岡にも行ったが、イトモロコやヤマトシマドジョウ種群などが採集できたものの、行くたびに魚の数が少なくなっているのが気になるところである。

購入した魚については、今年も初めて食した魚が多かった。今年初めて食したのはカッポレ、チカ、モンダルマガレイ、ホンフサアンコウ、ハワイウツボ、ニジョウサバなど。そしてなんといってもフタイロハナスズキが印象に残った。赤色と黄色の色彩が美しく、食べるのがもったいなかったが、実際に食してみると極めて美味であった。やっぱり、赤と黄色の魚って美しいし、美味しいですよね!

今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツチホゼリ

2024年12月29日 23時09分24秒 | 魚紹介

ハタ科の魚、とくにアカハタ属の魚は美味しい、そして大型になるものも多く、日本においては小型のアカハタから2mをこえるタマカイまでほとんどの種が食用になっている(ただし稀少なものやアカマダラハタなどのようなシガテラ毒魚はのぞく)。椎名さんもたくさんのアカハタ属を食してきたが、その中でもまだ入手していないものもいる。そのうちのひとつがこのツチホゼリである。

写真のツチホゼリは幼魚で普通ならリリースサイズのようであるが、弱っていたため我が家にやってきてくれた。体は灰色っぽく、全身に黒い斑点があるのが本種の特徴。成魚は地味なハタなのだが、幼魚のうちは鰭が明瞭に黄色で美しい。

インド洋に生息するものに近縁種の「キビレハタ」というのがいる。これはインド洋のアンダマンやチャゴス諸島に生息している個体をもとに「インド洋の魚類」という書籍のなかで和名がつけられたものである。この種は青と黄色でルリハタのごとく毒々しい色彩なのであるが、体長(BL)570mmでもこの色彩なのはすごい。インド洋産の個体をもとにつけられた和名であっても標準和名として扱われる種もいるのだが(ちなみにアンダマンアジやチャイロマルハタなどもインド洋産のものに和名がつけられている)、この「キビレハタ」という名前は現在は別のハタ科の魚の標準和名として使用されているために、このツチホゼリに似た種の標準和名としては使うことができない。

ツチホゼリは刺身で食したが残念ながら写真が行方不明に・・・。今回のツチホゼリはHN「魚のげぼ」さんより。ありがとうございます。ということで今年も色々な魚を食べたり、触ったりすることができた。ありがとうございました。なお、明日か明後日に今年のまとめ記事をアップする予定。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なんかまたバス業界がざわざわしてきたので

2024年12月28日 16時42分48秒 | 環境問題

こんばんは。今日は12月28日。大家志津香さん&藤田奈那さんお誕生日おめでとうございます。完全に内田眞由美さん誕生日忘れててごめん。おめでとうございます。しかし昨日、ついに村山ゆいり(なぜか変換できない)さんが卒業発表。残念。

さて、きのうTwitter(意地でも今の名称は使わない)の淡水魚界隈がまたざわざわしている。サンフィッシュ科の特定外来生物であるオオクチバス・コクチバスである。河川や湖沼の生態系を大きく改変しかつ復元不可能なダメージを与えてきたことでお馴染みの両者と、放流行為を行うアングラーであるが、そんなアングラーが数多くの迷惑行為や破壊行為をしている。迷惑行為というのは、ゴミの問題であるとか、迷惑駐車などである。破壊行為としては違法な放流のことで、放流というのは決して迷惑行為ではなく、テロにも等しいものである。

一方、日本釣振興会というところが、環境省の人との会議で、意見書なるものを送ったとのことであるが、これがまた凄いのだ。以下に一部引用。鉤括弧がついているのが意見書を公開した釣具界という業界新聞を引用したもので、下が私のコメントである。

(前略)現在でもオオクチバス等が釣り人の密放流によって増え続けているといわれています。しかし、全国でオオクチバスやブルーギルは10年近く前から大幅に減少しています。昨年、今年の2年間、当振興会主催で、全国300箇所近い河川、湖沼において、水質及び魚類生息調査を行いましたが、その結果でもオオクチバスを含む淡水魚が激減しています(後略)

魚類の減少はオオクチバスやブルーギルのせいというよりは、淡水魚の生息環境悪化が最大の理由とされる。しかしながら、そのような場所では生存できる魚は種、数ともに少なく、丈夫というよりも頑丈なオオクチバスやブルーギルだけが残るというのが大きいだろう。そして広大な湖である琵琶湖にも大きなダメージを与えたオオクチバスやブルーギルがもし小さな池に入ったらどうなるか。すぐに在来の生物を食い尽くし、やがて増えすぎても、餌がなくなり消えてしまう。

後述の放流の他、最近は自然災害の増加により、増水の際に池が河川につながることもある。小さな池などについては、希少な生物がいようがいまいが、外来をしっかりモニタリングしておくべきだろう。

「ちなみに20数年前バスフィッシングが最盛のころ、全国で50冊以上あったバス釣り情報誌は現在では1冊しかありません」

これはここ10年くらいな出版不況の影響が強いのではなかろうか。筆者が知る限り、ネットが発達した結果従来の雑誌は深刻な危機にある。私の知る限りでもフィッシュマガジンや、コーラルフィッシュ、楽熱などは無くなったし、来年はF1速報も定期刊行を止めると聞いている。

「平成17年、特定外来生物が制定されて以来、当振興会は()移植禁止やルールの遵守を強く訴えています。ただ今回の検討会でオオクチバス等の密放流が横行していると報告されています。しかし当会では法律施行後19年が経過をしておりますが、自然界で他の場所へ移植放流した違反者は一人もいないと認識しております」

 

いや、私が知る限り一人はいる。ただ仲間がかわいいがために庇っているのかもしれないが…。

なお、日本釣振興会というのは、営利企業ではなく、公益財団法人である。公益財団法人というのは「自法人の利益の追求だけでなく、社会にさまざまな好影響を与えることを目的に活動する団体」である。下記リンク(インディード)も参照のこと。

https://jp.indeed.com/career-advice/career-development/what-is-public-interest-incorporated-foundation

 

たしかに自団体だけでなく、バス釣りやバス釣りに欠かせない竿やリールなどの販売もとにも好影響を与えるが、その狭い界隈だけに利益はもたらされるものの、社会には良い影響を与えていないように思える。琵琶湖の漁業者は長いこと外来魚との戦いを強いられてきたし、霞ヶ浦においてもワカサギなどの漁業に悪影響を及ぼしている理由のひとつがオオクチバスを含む外来魚による捕食圧とみても間違いないだろう

さらにコクチバスについては、栃木県水産試験場がGoogleフォームを使用したウェブアンケートを行っている。コクチバスの駆除についてどう思うか、という話である。どうやら、アユを食い荒らすためアユの多い場所を集中的に駆除するという考えなのだそうだが、私はすべての河川のコクチバスを駆除してほしいと思っている。閉鎖的な(もちろん、自然水域につながっていないこと)釣り堀ならともかく、河川や湖で釣り場とそれ以外とをわけるゾーニングなんてできないので、全てのコクチバスを河川から排除しなければならない。

なお筆者はニジマス釣りどころかバス釣りも一切しないので、オオクチバスの写真は水族館の写真でごまかす。ごめん。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アオヤガラ

2024年12月27日 15時22分59秒 | 魚紹介

いまさらながら先月末に入手した魚のご紹介。ヨウジウオ目・ヤガラ科・ヤガラ属のアオヤガラ。

アオヤガラの吻

アオヤガラの見た目はアカヤガラに似ているが、体色はよりくらい色で、海や水族館などでは青く見えるのがその名前の由来であろうと思う。筆者は海で毎年のようにアオヤガラを見ているが、なぜか釣りで入手したことはなかった。アオヤガラという魚はこの写真のように吻が長く、餌を素早く食べることができないのであろうか、餌釣りではなかなか釣れないのだ。一方ルアー釣りなどでは頻繁に釣れるものであり、私がこれまで入手したアオヤガラというのは大体がルアーで釣れたものであった。

2012年のアオヤガラ

漁法としては定置網や先述のようなルアー釣りで得られるほか、延縄、時として底曳網漁業においても漁獲される。底曳網で漁獲されるヤガラ科、といえばアカヤガラであることが多いようだが、たまにアカヤガラが漁獲される深さにもおりてくるようだ。前回(2012年)には底曳網で漁獲されたアオヤガラを入手しているのだが、そのときは標本にしたため、食することはできなかった。今回は刺身で食し、美味であったのだが、残念ながら写真が行方不明になってしまったので、今回は料理の紹介はなし。今回のアオヤガラも魚喰民族 石田拓治さんより。ありがとうございました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒメダテハゼは元気

2024年12月25日 20時37分06秒 | 魚介類飼育(海水)

ことし8月に購入したヒメダテハゼは元気。ニシキテッポウエビと一緒に飼育しており、共生を水槽で再現。水槽はジェックス製の卓上OF水槽「グラステリアAGS」。しっかり蓋をできて便利であります。背部にヒーターなども設置可能。

ヒメダテハゼとニシキテッポウエビにクリスマスプレゼント。いつもよりも多くの餌を。ちなみにこの水槽にはこのコンビのほかにミナミイソハゼとゴテンカエルウオもおりますので、ゴテンカエルウオのために海藻70も与えている。カエルウオ類に海藻70を与える際には与える前に水でふやかしてから与えると食いがいい(ことが多い)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする