魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

オグロクロユリハゼ

2015年02月23日 10時46分12秒 | 魚介類飼育(海水)

もう10日ほど前のことですが、クロユリハゼ科のハゼ オグロクロユリハゼPtereleotris heteroptera(Bleeker, 1855)を我が家の水槽に。オグロクロユリハゼは2年前にも飼育していましたが、その時はスズメダイに追われるなどして引きこもりになってしまいました。今回はそのときの反省を生かして再度挑戦。5匹購入して水槽に。体は細長く尾鰭の中央に黒色斑があるのが特徴ですが、なんといってもその鮮やかな青い体は、海水魚ファンを惹きつけるものがあります。

海水魚の世界で「青い色彩の観賞魚」といえばニザダイ科のナンヨウハギや、写真のようなスズメダイの仲間が思いつきますが、これらの魚は飼育しやすいものの、性格がかなりきつく、他の小さな魚と組み合わせるのにはあまり向いていません。大体は大型のキンチャクダイ科魚類や、ベラの仲間などと一緒に飼育することになります。一方でこのオグロクロユリハゼはおとなしい性格で、逆にほかの魚と組み合わせるのにはあまり向いていない面があります。大きく強い魚と本種を組み合わせるとなかなか隠れ家から出てこず、やせてしまい死んでしまうということが多いように思います。大きな魚とではなく、温和な魚同士組み合わせるのがよいでしょう。


オグロクロユリハゼは、同じように遊泳性の強いクロユリハゼの仲間と組み合わせるのには向いています。我が家の水槽ではゼブラハゼPtereleotris zebra(Fowler,1938)という種のハゼと組み合わせています。ゼブラハゼはオグロクロユリハゼよりも若干タフな性格をしています。オグロクロユリハゼとは食事の時間に小競り合いをすることもあるのですが、強く追いかけまわすということはなく、一緒に飼育することができます。

ほかにも温和な魚ならいろいろな魚と組み合わせられます。例えば小さなテンジクダイの仲間や、ピンク色の綺麗なハナダイの仲間(ただし小型のもの)、イソギンポやヘビギンポの多くの種類、底生のハゼ、ネズッポの仲間ほか。我が家ではカクレクマノミや写真に写っているイエロータイルフィッシュなどと飼育していますが、威嚇されるとサンゴ岩の隙間の巣穴に戻り隠れます。その後危険がないと感じるとふたたびサンゴ岩の隙間から出てきます。追いかけられるようなことがあれば追いかける魚を別の水槽にうつすなどするのがよいでしょう。

我が家では餌は1日2回与えています。主に使うのは配合飼料の「メガバイト」。小粒のSサイズを与えていますが、ただ与えるのではなく、プラスチック容器に餌を入れ、飼育水を加えて水を吸わせてからスポイトで撒いて与えます。こうすると配合飼料が早く沈み、魚が餌を食べやすくなります。このほか容器に配合飼料だけでなく、冷凍コペポーダ(動物プランクトンの一種)を入れたり、ライブコーラルのリキッドタイプの餌を入れることもあります。これをやると水の汚れが早くなるので、だいたい2週間に1回ほど、バケツ1杯分の水をかえます。60㎝ほどの小さな水槽なら1週間に1回ほどがよいかもしれません。餌の話はまた別にしましょう。


おまけ。

シロサンゴヤドカリと思われるヤドカリですが、やっときれいな写真を撮ることができました。小さめで動きも素早いのでなかなか撮影できていませんでした。以前撮影したときとはまた別の貝殻に入っています。今回のシロサンゴヤドカリポイントではほかの方も採集されていました。喜界島ではスベスベサンゴヤドカリと同じような場所にいましたが、数はスベスベサンゴヤドカリよりもずっと少ないようでした。

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水槽レイアウト

2015年02月14日 22時00分16秒 | 魚介類飼育(海水)

この間90㎝水槽をリセットしました。理由は底の方をメンテナンスしていたら泥などがまってしまい、魚の調子が悪くなるということがあったので、急遽夜に大規模なリセット。砂、ライブロックの組方、サンゴの配置、ポンプの向きなどを大きく変えました。魚はおおむね調子よくなりまして、サンゴの方はさらに良くなったように思います。


シコロサンゴは前から調子が良かったサンゴの一つです。しかしリセットした後は明らかに調子が良くなったように思います。前は夜間ふさふさした感じになっていましたが、今では昼でもふさふさしています。ただ隅っこの方では強毒のスイーパー触手なんていうのを出していたりしましたが・・・。トップ写真にもあるウミアザミも水流になびく様子が美しいサンゴです。動画も撮影したのですが、残念ながらこのぶろぐでは動画のアップはできないようです。いったんYoutubeでアップしてからこちらにアップしてもよかったのでしょうが、それはそれでまた面倒くさいような気もします。

一方、あまり調子が上がらないサンゴも。赤色の美しいハナガタサンゴは新しい水槽ではいまいちマウスを広げてくれません。丸く膨らむような感じはしていますが。ほかのサンゴと干渉しているのかもしれません。ただし状態は悪くはなさそうで、餌のプランクトンフードなどもよく食べてくれます。今年頭に入れたウィスカーズコーラルもあまり調子が上がってくれません。夜間にはポリプをよく開くのですが。硝酸塩濃度を測ったらほとんど検出されず。少しは硝酸塩があった方がいいのかもしれません。

小さなサンゴが突如出現しています。アワサンゴ系なのか、ウミアザミなのか、あるいはウミキノコの小さいやつなのか、何かわかりませんがサンゴが出現しポリプを伸ばしています。


車は今修理に出しているのであまり遠出はできません。しかし最新刊はなんとか購入できました。ちなみに私は定期購読や書籍の通販のサービスはほとんど利用しません。なぜかというと本を購入前に直接手にとって、見たいからです。なんというか本は手に取ると安心できるのです。Amazonなども流行っていますが、手にとれないと、購入の時はいつもひやひやです。

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アサバガレイ

2015年02月11日 08時47分51秒 | 魚紹介

今日もまた新しい魚の出会いがありました。カレイ科のアサバガレイという種です。アサバガレイは以前から名前をよく聞く種類ではありましたが、実際に見るのは初めてという種類でした。北海道~福島県までの太平洋岸と、若狭湾までの日本海側に分布する種類です。

アサバガレイの大きな特徴は後頭部から背鰭の基部に向かう側線分岐がある点です。この特徴により、よく似たマコガレイや、マガレイと区別することができます。クロガレイやクロガシラガレイとは、背鰭や臀鰭に斑紋がない点も異なります。顔はマコガレイやマガレイよりも短い感じがします。先ほどの側線の特徴を持ったカレイの仲間にはもう1種、シュムシュガレイというのがいますが、シュムシュガレイと本種は、両眼間隔の鱗の形状や、頬の鱗の形状、有眼側の色彩で区別することができます。本種の特徴のうち、頬の鱗が円鱗、というのがあるのですが、この個体では櫛鱗のように見えます。でもほかの特徴はアサバガレイが近そうです。

これで記事をおしまいにしてしまうと、「Twitterで書けよ」なんて言われてしまうかもしれませんので、もう1種ご紹介します。先ほど2回ほど名前が出てきたマガレイです。マガレイも北の海のカレイなのですが、本種はアサバガレイよりもかなり広い範囲に生息し、日本海ではほぼ全域、瀬戸内海でも一部、太平洋でも少なくとも福島県までは記録があるようです。某サイトによれば、静岡県でも記録があるとのことですが、標本が欲しいところ。

マガレイの頭部、なんとなくですが、アサバガレイよりも細長いように見えます。アサバガレイのような側線分岐は見られません。

カレイは唐揚げも美味しいですが、鮮度が落ちるとイマイチになります。今回のアサバガレイもやや鮮度がおちてしまっており、揚げ物ではなく、煮つけにして食べることにします。

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ヤマトカマス

2015年02月04日 01時16分44秒 | 魚紹介

現在2つの異なることをしています。いずれのことにつきましても、上手くいけばとても面白いことになるので、楽しみです。

写真の魚はヤマトカマスという種類のカマスです。八幡浜の(有)昭和水産 宮本さんに送っていただきました。ありがとうございます。このカマスは日本のほとんど各地の海に生息し、釣り、旋網、定置網、そして沖合底曳網漁業と、さまざまな漁法で漁獲されています。底曳網で漁獲されるのはこのヤマトカマスと、アカカマスの2種が多いようです。ヤマトカマスは俗にミズカマスやクロカマスという名前で呼ばれているもので、かなり多く漁獲される種です。

ヤマトカマスの特徴は第1背鰭の第2棘下付近に腹鰭起部があること。アカカマスでは腹鰭起部がもっと前のほうにあります。鱗の数も本種のほうが多いです。また鰓をめくると本種には鰓耙が1本しかないのに対し、アカカマスでは細長い鰓耙が2本あります。

こちらはアカカマス。尾鷲産の幼魚です。アカカマスは食べたことはありますが、成魚のよい写真はまだ撮影できていません。写真でもおわかりのように、腹鰭は体の前のほうにあります。

カマス科は世界でカマス属のみ。日本には少なくとも9種類が分布し、いずれのカマスも塩焼きや干物などで美味しいのですが(オニカマスなどの大型種は有毒な場合があるので要注意)、市場関係者的にはアカカマスのほうが好まれるようです。

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