魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

チゴダラ

2015年01月27日 10時23分16秒 | 魚紹介

月曜日にこんな魚を見つけました。チゴダラという魚です。

チゴダラはタラ目・チゴダラ科の魚。この魚は深海性のものが多く、釣り人になじみがあるものはこれとエゾイソアイナメの2種くらいです。エゾイソアイナメと本種は同種である、という意見を聞きますが、別種にすべきという意見も多くあります。体色は本種が茶褐色、エゾイソアイナメは黒褐色、眼はチゴダラのほうがやや大きいなどの違いがあります。

チゴダラのひげ

本種もタラの仲間で下顎に1本のひげが生えています。

チゴダラの背鰭

背鰭は2基。第2背鰭は第1背鰭よりも極端に低いなんていうことはありません。第2背鰭には欠刻はなく、同じタラ目のメルルーサの仲間と見分けることができます。タラ科魚類では日本産の多くのものでは背鰭は3基になります。

チゴダラの尾鰭

チゴダラの尾鰭は顕著であり、背鰭や臀鰭とつながるようなことはありません。

チゴダラとエゾイソアイナメは先ほども述べたように非常によく似ており、この2種を合わせて「どんこ」と呼んだりして刺身や汁物などで食用になったりしますが、これは注意を必要とする名称です。というのも、日本の淡水魚の中にも「どんこ」と呼ばれる種類がいるからです。

チチブ

西日本で「どんこ」と称される、もしくは似た名前で呼ばれているのは淡水のハゼの仲間で、写真のチチブなども「どんこ」と呼ばれていたりします。この種類は河川の汽水域、泥の多い場所や人の手が入った場所にもよく見られる種類です。寄生虫がいる可能性もあるので生食はやめたほうがよいのかもしれません。ただしつくだ煮や揚げ物などではよく食べられる種類です。

ドンコ

一方標準和名でドンコ、と呼ばれる魚もいます。こちらが標準和名でドンコ、と呼ばれている種類。本種はハゼ科ではなく、同じハゼ亜目の「ドンコ科」とよばれているグループの魚です。ドンコ科の魚種は日本からは在来のものが2種、外来のものが1種知られているのみですが、ドンコは地理的・遺伝的に分化が著しい種類です。ドンコはドブのような河川で採集できるようなことも多く、生食には向かないですが、揚げ物などで食すると美味しいようです。

チゴダラの別名としての「どんこ」は現在では関東だけでなく、各種情報媒体であちこち使われていますが、これはあまり好ましいことではありません。今日か、明日にはチゴダラを美味しく食べたいと思います。

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妖怪の執事

2015年01月07日 20時00分52秒 | 魚介類飼育(海水)

昨日新しいライブコーラルが我が家にやってきました。ウィスカーズコーラルという種類のサンゴです。

このあまり聞きなれない名前のサンゴはイボヤギに近い好日性サンゴで、オーストラリア固有種のサンゴということでした。そのため流通量は少なくてかなり高価な種類ということです。今回は観賞魚店でブリードされた個体を購入しました。サンゴの保護などの理由で販売されるのはこのようなブリード個体が主流となっています。小ぶりではありますがその分水槽内で大きくする楽しみもあり、また小型水槽でも楽しめます。


お店で購入したサンゴはこのような土台についており、この土台をライブロックやサンゴ岩、義岩などに接着します。しかし私には計画性がないのか、写真のように土台が目立つように接着してしまいました。このサンゴは成長がはやく、よく枝が伸びます。餌をこまめに与えて成長させたいです。写真に写っているネジレタバネサンゴや、シコロサンゴも状態はおおむね良好な感じです。ムラサキハナヅタは海藻に覆われてしまい減退してしまいましたが、今でも残っています。

魚のほうも新入りがおります。インド洋産の遊泳性ハゼExquisite firefish、学名Nemateleotris exquisita Randall and Connell, 2013 と思われる魚です。これは従来はアケボノハゼのインド洋産とされたものですが、2年前に学名が付いたよう。太平洋産のアケボノハゼと比べて黄色っぽく美しい魚です。

入れて最初のうちは黄色いタイルフィッシュにびびりなかなか岩影から出てきませんでしたが、おそるおそる隠れ家から出てきてメガバイトレッドを食うようになりました。ひと安心です。タイルフィッシュもゼブラハゼやカエルウオなど同居する他魚にも攻撃をしかけており(?)、集中的に攻撃されている感じではありません。

イエロータイルフィッシュも我が家にやってきて半年が過ぎました。尾鰭はほかの魚やヤドカリにかじられるなどして若干切れてしまっていますが、元気いっぱいです。

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クロシビカマスの料理2種

2015年01月03日 11時58分06秒 | 魚介類を食べる

正月料理はいつものようにお刺身・お雑煮などが出てきましたが、我が家ではこんな魚も正月に登場しました。クロシビカマスです。このクロシビカマスは以前にもぶろぐで登場しているため、説明は省略させていただきます。

このクロシビカマスはアコウダイを釣りに行ったときに釣れた魚です。地方名では「スミヤキ」とよび、ほかの名前で呼ぶ地域もありますが、私は基本的に標準和名で呼んでおります。深海釣りではクロシビカマスの含まれるクロタチカマス科の魚が色々かかります。バラムツやナガタチカマスなど、1mを超えるような大型種もおりますが、関東周辺ではクロシビカマスが多いでしょうか。

クロシビカマスは小骨が多いですが、美味しい魚で脂もよく乗っています。おすすめは塩焼きと刺身。刺身は骨が多いので細かくそいで食べるのが正解でしょう。このほか煮つけも美味しいものです。

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