魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

キクメイシ

2015年03月27日 23時56分28秒 | 魚介類飼育(海水)


我が家の水槽。ご存じキクメイシです。キクメイシはハードコーラル、所謂「イシサンゴ」と呼ばれるもので、昼間はこのように触手を出さない網目模様が特徴的な塊。


しかし夜間水槽の明かりを消してみたらご覧のように素晴らしいサンゴに早変わり。この状態のまま冷凍のプランクトンや粒状の餌を流してやればゆっくりと大きくなるでしょう。ただしこのキクメイシは成長は遅いサンゴです。2年ちょっと前に来た時とあまり変わらない感じがします。もっとも引越しの際に少しダメージを受けたのでそこから回復途上ということもいえるのですが。そしてその分成長しているともいえるかもしれませんが。我が家の水槽でも長期飼育ができていて、かつサンゴ礁でよく見られる種でもあるキクメイシ。お気に入りのサンゴの一つです。

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珍しいトラギス

2015年03月26日 16時23分11秒 | 魚紹介

HN「鈴鹿」さんからいただいたフィリピン産のトラギスの仲間。この種はレイテ島近海で採集されたものと思われる。この種はわけがわからず、「トラギス属の一種」とか書いていたと思う。同定が難しい大きな理由はこの個体の色彩が色褪せていること。おそらく2008~2009年ごろから長いこと冷凍庫にあったみたいなのでその間に色や模様の一部が消えてしまったようである。今回はこの写真から同定を試みた。

この種の特徴は尾鰭に明瞭な黒色斑がふたつ(腹側と背側)があり、体側には2列の黒色斑が並ぶということがあげられる。しかしながらこれは色彩が不明で生鮮時は何色をしていたのかはわからない。尾鰭には小斑点があるのも特徴であるが、やはり色彩は不明である。

二つ目の特徴は頭部に斑紋があること。3つの黒色斑がある。黒色斑、としたが実際には何色なのかわからない。なお、日本産トラギス科の中では既知の種でこのような模様を有するものは知られていない。

尾の斑紋の様子は日本に生息しないが標準和名があるアミメトラギスという種にちかいものと思われた。アミメトラギスは南シナ海、インドー西太平洋に生息するトラギス属の魚で、フィリピン近海にも生息している。しかしながら体側の斑紋は一列であり、体側上方の鱗は黒く縁どられ網目状になるなどの点で本種とは大きく異なっている。そして何よりも頭部の模様も異なっている。アミメトラギスの頭部の模様は眼の下から下方に太い帯が伸びる感じ。世界最大手のFishbaseでも本種と思われる魚の画像は存在せず、結果Googleの画像検索でようやく発見することができた。

Parapercis diplospilus Gomon 1981(英名Doublespot grabfish)という種であった。Fishes of Australiaにこれと同じような魚種の写真が掲載されていたのでわかった。尾の模様も頭部の模様も、体側にある2列の斑紋も特徴がかなりあっている。斑紋の色彩は生鮮時は茶褐色、体は薄い茶色で腹部は青みをおびた色彩、日本に分布しているマトウトラギスと似たような雰囲気を持つ種類である。分布域はオーストラリアからフィリピンにかけてで、水深20~50mほどの海底に生息し、おそらく底曳網漁業で採集されたものではないだろうかと思われる。小型底曳網では定番の食用魚から小魚までいろいろな魚が漁獲される。そのなかにはダルマガレイ類やエソ類、テンジクダイ類、ヨウジウオ類、そしてもちろんハゼ科など未記載種も多くいそうである。

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クロガシラガレイ

2015年03月25日 19時50分37秒 | 魚紹介

もう3月の終わりということで、春!のはずですがまだまだ寒いです。

冬美味しい魚といえばやはりカレイの仲間。今回はスーパーマーケットで黒カレイというのを購入。標準和名で「クロガレイ」というのがおり、それと思い購入したもの。

カレイの仲間は北半球の冷たい海に多く生息する魚で、日本では北海道~東北地方までの太平洋岸、日本海の広域に分布しています。北海道には種類が多く、日本に産するほぼすべての種類が見られます。今回購入した種類もやはり北海道産。カレイ科魚類の同定は有眼側の体の特徴や、頭部の特徴、顎歯の特徴などにより区別されるものが多いので、これらの特徴を記録しておくとよいでしょう。また無眼側の様子が同定形質になるようなものもおり、それらも記録しておくと同定しやすいのです。

この種類は有眼側にいぼ状の突起がなく、口は小さく歯の発達もあまりよくない、さらに側線が湾曲する、有眼側に鱗がある、などの特徴からツノガレイ属のものになります。日本で広く受け入れられている考え方では、マコガレイ、マガレイ、スナガレイ、トウガレイなどの種類がこの属に含まれますが、欧米では分類についてはやや異なっています。

この個体は有眼側、無眼側に黒色の帯があり、尾鰭には斑紋がなく、クロガレイかクロガシラガレイに同定されるものであることがわかりました。しかしこの2種はよく似ているものです。まず尾鰭ですがこの個体の尾鰭は白く縁どられないためクロガレイの特徴をもっているといえます。一方で側線の様子は「低い」か、「低くない」ということなのですが、やはり言葉だけではわかりにくいです。どこの部位よりも低いとか、何パーセント、とか書いていただければまだわかりやすかったかもしれませんが。ただ魚類検索での図示ではクロガシラガレイのほうが近いでしょうか。

もう一つクロガシラガレイの特徴としては、鰓蓋下部に皮弁を有することがあげられます。これを探してみると...。ありました。上の写真、灰色の丸で囲んだ部位です。北の魚、特に沿岸の浅い海に生息しているカレイの仲間は、カジカの仲間やアイナメの仲間同様かなり苦手なものです。

ということでFacebookにこの写真を掲載したら、さっそくクロガシラガレイという回答をいただきました。ありがとうございました。ちなみに今回のカレイは写真撮影の後唐揚げでいただきました。クロガシラガレイはマコガレイに近いようで種の異同については要検討ともいわれております。マコガレイはかなり美味なカレイともいわれており、本種もかなり美味なものでした。

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ニシキテッポウエビとハゼの共生

2015年03月19日 14時51分16秒 | 魚介類飼育(海水)

我が家の水槽にはハチマキダテハゼというハゼがおります。ハチマキダテハゼなどのダテハゼの仲間はテッポウエビの類と共生する(テッポウエビの巣の中で一緒にすむ)ことでよく知られているのですが、我が家には残念ながらテッポウエビがおりませんでした。

横濱方面に行けることになったので、有名な観賞魚店へ。ちなみに我が家のハチマキダテハゼもここの出身で、2年前の冬にこのKazikaさんから連れて帰ったのでした。写真はさらに昔に撮影したものです。ロケーションは横濱市内の住宅地の駅そばにある、とてもすてきなお店なのです。

注意しなければならないのはテッポウエビの仲間はすべてがハゼと共生するわけではないということです。磯で採集できるものでたまに真っ黒いのや、オレンジ色の美しいテッポウエビが獲れることがありますが、これらはハゼとは共生しないとされています。また磯に近い砂地で採集できるようなイソテッポウエビもハゼと共生することはないようです。


一方、ハゼの仲間でテッポウエビと共生するのは我が家にいるダテハゼ属のほかに、イトヒキハゼ属(ギンガハゼ、オイランハゼなど)、ハゴロモハゼ属(ハゴロモハゼ、クロオビハゼなど)、ヤツシハゼの仲間(シマオリハゼ、イエローラインドシュリンプゴビーなど)、ネジリンボウの仲間(ヒレナガネジリンボウ、ヤシャハゼなど)、オニハゼ属(オニハゼ、ホタテツノハゼなど)、シノビハゼの仲間(ハタタテシノビハゼ、シノビハゼなど)、ハラマキハゼ、カスリハゼ、オドリハゼ、スジハゼなどが知られていますが、このほかにも海ではテッポウエビと共生はしないが水槽で飼育しているとテッポウエビが堀った穴の中に生息するという種もいます。


購入したのはこの「ニシキテッポウエビ」という種。「ニシキ」とついている割にはやや地味な色彩が特徴的である。この種は様々な共生ハゼとの共生がたのしめる種で、若干大きめのサイズのハゼと組み合わせるのに適している。購入後は寄り道せずに帰宅して、水槽にテッポウエビを放したのですが、なんと現在は行方不明・・。

同時にハゼの姿もなし。しかしテッポウエビの「音」は聞こえる。どうやらエビが水槽の正面から見えないような場所で巣を作り、そこでハゼと共生しはじめたよう・・・。

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グリーンサロンシュリンプ

2015年03月18日 23時00分06秒 | 魚介類飼育(海水)

我が家の90㎝水槽には魚のほかにもいろいろな生物がすんでおります。ヤドカリについては何種かとりあげてきたのですが、今回は水槽にすむエビのご紹介。グリーンサロンシュリンプというエビの仲間。モエビの仲間で、観賞魚店では他にも何種かのこの仲間が販売されております。有名なのはフシウデサンゴモエビという種でこれはそれそのものか、あるいはその近縁種なのか。

この写真ではよくわかりにくいかもしれないけれど、保護色になっている感じ。モエビ系のものは私も何度か飼育したことがある。海藻のある場所に生息するアシナガモエビなどはよく採集してきた。最近観賞魚として入荷しているのは温暖な海に生息しているものです。のエビは実は水槽の岩についている厄介なコケを退治してくれるというので実際に水槽全体のもやっとしたコケが減っている感じがします。

お食事中~ですが、この種のコケはあまりおいしくないのでしょうか。基本的には夜行性のエビで昼間はめったにお目にかかれません。夜間は水槽のあちこちでせっせとコケを食むのです。

一方以前購入した妖怪の執事ことウィスカーズコーラルは今こんな感じです。一時縮こまっていたのですが最近はふさふさ。げらげらぽ~。

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