先日キタノホッケと同じ日に我が家にやってきた魚。スズキ目・ハタ科・マハタ属のシモフリハタです。
鱗
胸鰭基部と胸部
特徴は鱗1枚1枚に白い斑点があること、胸鰭基部に赤い斑紋があること、胸部に赤っぽい色の線があること、体側の背部に薄い線があることなどです。これらの特徴により、日本産のほかのハタの仲間と区別できます(ただし胸部の赤い線はこの個体では不明瞭)。赤みを帯びた体色からユカタハタの仲間に近いように見えますが、背鰭棘数は普通11で、9棘のユカタハタの仲間と容易に見分けることができます。
日本では伊豆諸島、静岡県浜名湖以南の太平洋岸、長崎県、琉球列島、小笠原諸島にいます。今回の個体は伊豆諸島産。海外では西太平洋からインド洋に分布し、とくにインド洋では南アフリカの温帯域にまで分布しています。ただし、紅海など分布しない場所もあります。
マハタ属の魚は世界中の暖かい海に生息し、90種ほどが知られています。ハタ科魚類最大級ともいえるタマカイや、それに近縁な大西洋産種ゴライアスグルーパーなど2.5mを超える巨大な種もいるのですがシモフリハタはマハタ属の中では小型種で成魚でも全長30cmを超えるくらい。浅いサンゴ礁域に住むのにでかい体は邪魔になるのでしょう。
ハタの仲間は何にしても食することができる便利な魚です。刺身、鍋物、焼き物、洋風、和風、中華と何でも来い。しかしもうこの季節には鍋は食べたくありません。ということで刺身に。
皮にもうまみがあるとのこと、皮も捨てずに食すことに。皮目をあぶって、急速に冷やして切り分けます。皮が硬めですが皮にも身にも味があり美味しい。
シモフリハタの煮つけ。今回の個体はお友達に送っていただいたもの。ありがとうございます。