大阪都構想の賛否をめぐって、自民党本部や官邸は自民党大阪府連と足並みをそろえなかった。これによって橋下大阪市長は最終場面で勢いを盛り返す可能性も残されている。結果はどうあれ、自民党が大阪維新の会を敵対視しなかったことは、今後の政局を考える上で大きな意味を持つだろう。アメリカとの同盟関係を強化する意味でも、日本にとって集団的自衛権の行使容認は避けては通れない。公明党の協力を得て与党内ではまとまったが、実際に法案を成立させるためには、大阪維新の会が所属する維新の党の協力が不可欠である。安倍首相と橋下大阪市長がタッグを組めば、日本は大きく変わるのである。自分たちの勢力を拡大させるために、これまでは橋下大阪市長は反自民のポーズを取らなくてならなかった。しかし、自らが掲げてきた政策課題を実現するにあたって安倍首相が足を引っ張らなかったわけだから、今後は手を結ぶことを考えるべきだろう。そうでなくても、日本の改憲派は総結集をしなくてはならないのである。自民党や大阪維新の会にとどまらずに、民主党にだって志を同じくする人間がいれば、仲間に加えるべきだ。橋下大阪市長への審判がどうなるかは、まったく予断を許さない。たとえ敗北したとしても、統治システムの改革では安倍首相と一致しており、寄せ集めの維新の党としてではなく、自民党との連立政権に加わるべく、大阪維新の会として重大な決定をく下すべきだろう。橋下大阪市長が政治家として国政を担うには、安倍首相の後継者を目指すべきなのである。
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