戦争が露出するのが平成28年ではないだろうか。無理をしてまで日韓外相会談で合意したのは、朝鮮半島がきな臭くなっているからではないか。すでに韓国は北朝鮮化しているが、国がまるごと北朝鮮の勢力下に入る危険性がある。それを阻止できなければ日本は地政学的にみてかつてない危機に直面することになる。そんな激動の時代に突入しつつあるのだ。昨年に安倍内閣のもとで平和安全関連法案が成立したのも、その緊急事態に備えてのことであった▼いうまでもなく民主主義は、非常緊急の事態に直面した場合には脆弱性である。一刻の猶予も許されないなかにあって、政治は国民のために決断をしなくてはならないのである。日本国民が一致してことにあたるためには、民主主義の寛容さにも一定の歯止めが求められる。高山岩男は「極端民主主義はその極端の故に自滅の愚かなる運命を辿ることを自他ともに認識して、真実の民主主義は極端な寛容の態度はとらず、民主主義を否定する思想的・政治的立場にたいしてのみは、非寛容の態度を持してこれと闘うべきものなのである」(『教育哲学』)と書いている。「平和は平和的方法で守り得るか」(『同』)と同じ政治的な難問なのである▼もはや日本は平和ボケではいられなくなっている。東アジアはまさしく世界の火薬庫となりつつあり、国家としてどのように身構えるべきか、国民一人ひとりが考えなくてはならないのである。自分の国は自分で護らなくてはならないのだから。
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