ようやく上野千鶴子も気づいたようだ。日本に移民を受け入れるのは無理なのである。ほぼ単一民族の我が国にあっては混乱をもたらすだけである。2月11日付の中日新聞に投稿した上野の「平等に貧しくなろう」は示唆に富んでいる。保守派であっても、彼女の言説を無視すべきではないだろう▼今後日本は人口減を阻止する手だては見当たらない。アベノミクスによる成長戦略が成功すればベストではあるが、はなはだ心もとないのが現状である。そうであるのならば、移民に頼らない国づくりを目指すべきだろう。分配にシフトする社会民主的な政策を選択すべきだろう。かろうじて繁栄を維持したとしても、一部の者たちだけが裕福な社会はゆがんでいる。「平等に貧しくなろう」との提言は検討に値する。公務員などはワークシェアリングをして、雇用を増やせばいいのである。社会学者として上野は正論を述べている▼保守派と呼ばれているなかにも、国の移民政策を支持する人たちがいる。本当にそんなことでいいのだろうか。リベラルのなかにも、上野のような学者がいるのである。どんどん外国人が入ってくるようになれば、当然のごとく摩擦は生じてくる。治安も悪化するのは明らかである。経済合理性を追求するがために、それが正当化されてよいのだろうか。安倍首相にだって間違いはある。移民にに待ったをかけるのは、もはや左右を問わずに大問題なのである。
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