ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.6.5 日常に戻れば・・・

2012-06-05 21:44:43 | 日記
 昨夜は、息子が帰宅してからドタバタしたせいで興奮したのか、寝付きが悪くて参った。ただでさえベッドに入る時間が遅くなったが、それからもあちらを向いてみたりこちらを向いてみたり、数を数えてみたり・・・。眼がギンギンに冴えてしまい、焦れば焦るほど、眠れない。

 ナベルビン投与後は週の半分近くは不眠傾向だったのだが、2週間近くの休薬期間で “快眠という幸せ”を取り戻していたので、その落差にがっくりきた。

 今日も息子が一日家にいるという変則状態なので、何となく落ち着かない。まあ、明日からは学校で、1週間ぶりにお弁当を作る日常生活に戻るわけだから、早晩良く眠れる(眠らないと、とてももたない)ようになるだろう。

 ナベルビンを止めて僅かの間で、随分気にならなくなったことがある。

 匂い(臭い)だ。
 もともと鼻が利く方だが、投与後数日間は、つわり期に勝るとも劣らない気持ち悪さで、匂い(臭い)に敏感になって困っていた。香水の匂いも、煙草を吸ってきた後の人の吐息(ガムやミント系のタブレットで隠しても駄目)も、加齢臭も、食べ物の匂いも、全て吐き気を催して、仕事中は相手に気付かれないようにハンカチで口を覆っているしかなかった。
 それが今は、食欲旺盛で何でも美味しく頂けるから、吐き気止めやお腹の調子を整える薬等は不要で便秘知らず。

 一方、足の痺れは相変わらず。足先からふくらはぎまで、長時間正座をした後のような嫌な感じのビリビリ感がとれない。何に触れても鈍く重い感触。一旦、末端神経系の症状が出てしまうと、薬を止めたからといってすぐに改善されるものではないのだなあ、と改めて思う。
 足の爪の脱落は悪化していないし、手の爪はケアしているので折れたり割れたりするトラブルもなくなった。

 今のところ、フェアストン錠を内服することによる副作用は特に感じない。ホットフラッシュも、関節のこわばりも、気持ち悪さも、何もない。だから十分に日常生活を謳歌出来ている。今週は通院することもないので、明日も出勤。週5日間のフルタイム勤務だ。

 朝一回、薬を飲む時以外は病気のことを忘れて、ごく普通に笑って仕事に向かえる。何より有難いことだ。
 “再発治療中”と一口に言っても、長期にわたって抗がん剤を投与し続ける必要があるのか、内服ホルモン剤だけで大人しくしていてくれるのか、で、患者としてのQOLは全く異なってくる。
 もちろん、抗がん剤治療も日常生活に取り込んで、副作用をうまくかわしながら、長期間しっかり奏功してもらえるならば何よりだけれど。
 それでも、一旦こうして抗がん剤なしの体の楽さを思い出してしまうと、このままホルモン治療で少しでも長く粘り続けることが出来れば本当に嬉しい、と思ってしまう。

 帰宅すると、10月の校友音楽祭の楽譜と音源CDが届いていた。毎年のように新しい楽譜に2つの穴をあけて、補強用のシールまでがワンセットで封入され、至れり尽くせりである。あとはファイルにとじ込むだけ。
 参加を申し込んだ時には、まだ夏からアンスラサイクリン系開始という治療方針ではなかったので、さっさと前泊のためのホテルの予約までしてしまっている。
 はた、と考えるに、さすがに当日、あまりに酷い副作用が出ていれば舞台に乗ることは叶わないかもしれない。だが、それでもとにかく、今月末から始まる日曜日の練習にだけは参加しておきたい、と思っている。
コメント (2)
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