ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2024.9.25 腫瘍内科主治医最後の診察後、フェスゴ10回目無事終了

2024-09-25 22:59:30 | 治療日記
 
 昨夜はブログアップ後、眠くてたまらずに消灯。岩盤浴と温泉、サウナ浴のおかげで寝つきは良かった。涼しくて空調を入れることもなかったが、4時過ぎにお手洗いで目が覚めた。その後、寝付けずじまい。5時間弱の睡眠だ。あと少し寝ておきたいと1時間以上ベッドで努力したけれど、諦めてスマホを触り始めた。
 夫におはようLINEを打って、身支度を済ませ、ニュースを視ながら昨夜調達したミックスサンドイッチ、野菜果物ジュース、カシスティー、青いアロエヨーグルトの朝食を摂る。
 今朝も大分涼しいようで、天気予報の女性はストールを首に巻いている。朝晩は長袖がお勧めだそうだ。

 昨日のうちに採血とレントゲンが終わっているから、朝一の予約でもゆっくり時間がある。朝ドラを視て(尊属殺重罰規定違憲の最高裁判決が出てあと残り2回になった)、荷物整理を済ませ、ゆるゆる出かける。チェックアウトして手荷物を預け、病院へ向かう。
 なるほど、七分のニットの上に薄いジャケットを羽織っているが、風がひんやり冷たい。日傘を差してはみたが、それほど日差しも強くない。

 予約時間の10分ほど前に病院に到着。受付のIDカード機には列が出来ていたが、すんなり腫瘍内科受付へ移動する。
 待合椅子はそこそこの込み具合だる。今日は定位置の椅子が埋まっていたので、受付正面のソファを確保した。
 暫し態勢を整えてから血圧測定。117-68、脈拍が87。血圧測定を終えたら、読書再開。今日のお供は先日から読み始めたもののなかなか進まない中村佑子さんの「マザリング 性別を超えて<他者>をケアする」の続き。
 11章から成り、解説はブレイディみかこさん。それぞれの章で多くの方たちへのインタビューを取り上げつつ進んでいく。
 
 予約時間を10分ほど過ぎたところで電子掲示板の中廊下へどうぞ、に自分の番号が出る。移動して態勢を整え、本の続きを読み始める。旅行から帰ってきてまた少し咳が出るようになっているが、廊下では咳込まずに済む。
 久しぶりに、化学療法認定看護師で今は管理職になって病棟をメインにしておられるOkさんが見えて声をかけてくださる。「今日で○○先生最後なんです・・・」と泣きべその真似をしたら「しっかり思いのたけを伝えるようにね。」とのアドバイスを頂く。

 10分ほどして、前の方が出てこられる。「本を読んでいるところすみませんが・・・」と声を掛けられ、顔を上げると「今日で○○先生が最後でした。引っ越したため、1年前からは頑張って他県から通ってきましたが、(先生が異動される)これを機に他県の病院に移るつもりです。」と仰る。
 私のハンドルネームを呼ばれ、びっくりしていると、「ブログ、これからも楽しみにしています」と仰って化学療法室に入っていかれた。ここにもお名前も存じ上げない読者の方がいらしたとは。

 先生が「おはようございます。」と扉を開けて声をかけてくださる。荷物をまとめ、「おはようございます。よろしくお願いします。」とご挨拶をして入室する。
 席に着くと「たまにはこちらも測ってみましょうか。」とパルスオキシメーターが差し出される。手袋を取って人差し指を入れる。最初は80台でびっくりしたが、だんだん上がって96-83迄行って胸をなでおろした。同時に頂いた体温計を挟む。36度6分。

 開口一番「(マレーシア)旅行行きましたか。」と訊かれ「おかげさまで行ってきました。疲れましたが、無事でした。」 「暑かったですか。」 「31,2℃で、暑いは暑かったですが、朝夕は涼しくスコールもあり、こちらよりは楽でした。爪の痛みもなく、1日1万歩歩けました。」 「昨日は爪ケアの2回目を終え、次回は6週間後になりました。」とご報告。ついでにヒジキが爪母細胞に良さそうだ、という情報も。

 「体調はどうでしたか。」には「疲れやすいといえば疲れやすいですが、それ以外は特に問題なく普通に生活出来ています。気になることといえば、フェスゴの副作用に『尿量が減り、尿が濃くなる』というのがあり、タモキシフェンの副作用では『頻尿』がありますが、どちらかのせいか、それとも加齢が原因なのか、頻尿と残尿感、排尿時の痛みがあることがあります。膀胱炎かと思ったのですが、その痛みとも違い、過活動膀胱というか、筋肉が縮むような痛みを感じ、下痢同様で待ったなしでお手洗いが近いです。」と言う。
 「先月末、市の健診を受診し、尿検査は特に問題なく、ヘモグロビン値と尿酸値が低いという指摘だけでした」とデータをお見せする。先生はPCに記録されているが、特にお返事はなく、頭をひねっていらした。

 採血の結果、このところ2回連続で上昇していたマーカーが下がっていた。嬉しい。更に前回、今回のレントゲンの画像が並んでおり、「特に変わらずのようです。左上の影がもったりしていたのが、少しスリムになったようにも見えます。」と仰る。ということで“落ち着いている”の判断。フェスゴ治療続行である。

 「ただ、BNP値が高いので、次回心エコーをしておきましょう。」とのこと。2月から3月にかけてもこの値(心臓から分泌されるホルモンで、心臓への負担が大きいほど多く分泌される。BNPが高い場合は、心臓に何らかの負担が掛かっている~心不全等の疑い)が高かったため、検査し、1回心毒性のあるフェスゴを休んで様子を見、3週間後に改善していたので、治療を再開したのだった。最近はずっと正常範囲内だったのだけれど。

 「咳はどうですか」と訊かれ、「たまに出たり出なかったりです。」と応える。「咳も病状の一つの指標になっていますからね。」とのこと。毎夜就寝前にコデインを1回飲んでいるとお話する。2月から3月にかけての酷かった咳とは全然苦しさは違うが。
 ということで、次回治療前日に採血(10月は1回のみの治療なのでマーカー測定あり)と心エコーの予約が入った。年内あと4回の治療で新年を迎える。新年早々の化学療法室の予約も入れてくださっている。CT撮影についてはレントゲンとマーカー値次第で行うかどうか決めるとのこと。

 薬はタモキシフェン、ミヤ、タリージェの3種類のみ3週間分。他の薬はまだ余分がある。採血のデータのプリントアウトもお願いする(珍しく好中球が1,000ちょっとだった。久しぶりにヘモグロビン値が12に達した。)。

 「2008年2月1日、息子の中学受験の当日に、試験会場からこちらに直行してセカンドオピニオンを頂き、そのまま転院してお世話になって以来17年弱、大変お世話になり、ありがとうございました。先生とお会いできなかったら今の私はなかったと思います。どれほど感謝の言葉を並べても足りません。どうぞお元気で。」とご挨拶。
 先生からは「相性も良かったのでしょうね」と言って頂く。私からの一方通行の思いでなくてよかった。

 中廊下に出て、門前薬局に処方箋の写真をLINEで送付して待っていると、化学療法室のSさんがいらっしゃる。「今日で○○先生、最後です。約17年です。何百回通ったのか・・・」と言うと「17年、とひと口で言うとそうだけれど、本当に長いですね。次の先生のことは聞いていますか。」と問われ、「一度○○先生が体調不良でお休みだった時に代理で診てくださったY先生に、と言われています。チャキチャキした人と先生は仰っていました。」と言うと、「そう、ハッキリモノを言うから相性がいいかもしれませんね。」とのこと。

 化学療法室に入る。4人待っている方がおられて、受付番号は11番だった。10分ほど待って、看護助手さんから内側のナースステーションに一番近いグレーの古い椅子に案内される。フェスゴの注射だけの治療中は短い時間で済むので、グレーの椅子がデフォルトだ。
 
 夫とお友達に報告LINEを打ち、態勢を整えていると、15分ほどして認定看護師のKrさんが見えた。今日はラッキーだ。
 今日は偶数回目なので左腿に注射だ。針刺しはそれほど痛まなかったが、さすがのKrさんでも最初の薬液注入時はやはりちょっと痛い。今日で○○先生がラストの話を。
 「○○さんと○○先生が二人三脚でこれまでずっと頑張ってこられたのを見ていたので私も同じ気持ち、感無量です・・・」と仰る。お話していると5分間はあっという間。
 この病院を訪れた時はせいぜい数年(で逝くこと)になるのだろうな、と思っていた。先生も40代でまだお若かったから、まさか定年後のことを心配することになるとはゆめゆめ思わなかった。
 せめて息子の高校卒業式に、が、成人式まで、大学卒業まで、就職まで・・・に伸びに伸びて、来月は息子の結婚式なのである。欲深である。
 気づくと、門前薬局から「お薬の準備が出来ました」とLINE連絡が入っていた。
 
 今日も薬剤師さんのインタビューはなかったことに気づかずに席を立つ。点滴がある時と違って、化学療法室滞在時間が断然短かいので、キャッチしてもらうのは難しいのか。
 化学療法室滞在は40分ほど。腫瘍内科受付で受付票を戻し、頃合いを見て会計待合いに移動する。混雑していて自動支払機は列を作っている。8万弱をカード払い。

 外に出る。暫しマスクを外して深呼吸する。涼しい。風が冷たい。ジャケットを羽織っても良かった。
 門前薬局に寄ると、何人の方がお待ちになっていたが、ほどなくして担当のIさんから呼んで頂く。いつもながら体調伺いのLINEのやり取りで状況を把握して頂いているから、話が早い。
 治療情報提供書を今日も貰わなかったことにIさんからの指摘で気づき、次回忘れないように確認することに。「体調が良さそうで何よりです。咳もあまり出ない感じですね。爪も良くなってどんな靴でも履けそうですか。結婚式、楽しみですね。」と喜んでくださる。
 3,000円弱のコード決済を済ませた。今日の病院と薬局滞在時間は2時間半弱。

 ホテルに戻って預けた荷物を受け取り、ロビーで荷物をまとめ、お手洗いを済ませる。
 まだ午前中だ。お昼を摂るには早すぎる。とりあえず乗換駅まで行ってランチを摂ることにして、乗換駅止まりの各駅停車に乗って、文庫の続きを読んだ。昼前の車内は空いていて快適だった。
 齢をとったなと思うのは、こういう場面だ。以前なら「早く終わった!途中下車して映画を観て帰ろうとか、駅ビルで買い物して帰ろう。」とか思った筈だが、そう思わないところ。荷物もあるし、歩き回るとすぐに息切れして疲れるので、さっさと帰宅したくなるのだ。

 乗換駅に降り立つも、とりわけ食べたいものもないし、それほど空腹でもない。最寄り駅まで戻ったらそれこそ昼の選択肢がぐっと限られるのだが、それでも帰ることにした。
 最寄り駅に到着し、タクシーに乗らずに歩き始める。帰途のアウトレットモール内のカフェでお昼を摂るのが一番簡単だが、あまり触手が動かず、そのまま歩いて帰宅した。フェスゴの注射跡で左腿が重い。坂道は休み休み、だ。

 今日は生協のお届けの日。最近担当の方が変わってかなり配達時間が遅くなったようで、帰宅した時にはまだ来ていなかった。
 
 荷物を片付け、着替えを済ませ、もろもろ片付け。薬の仕分けやら家計簿付けやらメールチェックやらすると、あっという間に1時間が過ぎる。遅いお昼はレンチンたこ焼きとフルーツゼリー、夫が用意しておいてくれたりんご、梨を1かけずつとぶどう2粒。
 お昼を摂っている間にようやくピンポンが鳴った。生協だ。「少ししてから取り込みます。」とお応えして食事を続けた。

 食後、取り入れてみたら、あれれ、何やらパン等が足りないようだ。連絡しなくては・・・、と頑張って冷蔵庫や冷凍庫へ収納していると、またピンポンが鳴って、「すみません。降ろし忘れをしていました。」とのこと。まだ不慣れなのだろう。またしてもケア帽子の姿を見られてしまった。

 取り入れで疲れてソファと一体化。録画したドラマを視始めたら知らない間にウトウトしてしまった。気づけば辺りは真っ暗。夫が帰宅し、生協から届いたお蕎麦やお寿司等で簡単に夕食を済ませる。
 母にMeet通話。なかなか出ない。補聴器をいろいろ試していて気付かなかったらしい。今日は涼しかったので、少し界隈を散歩したとのこと。息子の結婚式出欠はがきが無事到着したことを伝える。
 それにしても、先週水曜日の大安の日に出して、到着したのが24日の大安。都内で6日かかるとは、急ぎの連絡を郵送で、となると速達にでもしないと無理ということか。
 母が携帯をあれこれ触ったらしく、Meet通話がかからない形になっていた。かけ直してもらってなんとか繋がったが、何をしでかすか分からない綱渡りのスマホ人生だ。
 
 明日は夫は休務日。歯科クリニックや眼科クリニックに行く予定だという。天気が良いようなので、私は昨日今日出来なかった洗濯をして後はゆっくり休息の日としたい。
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