ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2016.1.11 セミナー最終日、充実感で一杯!

2016-01-11 23:28:06 | ヒーリング
 セミナー最終日、成人の日。昨夜は入浴後、あっという間に眠りにつく。一度夜中に目覚め、もう一度しっかり眠ってすっきり、起床。
 浴槽足湯でじんわり汗をかき、パッキングを終え、息子に新成人おめでとうのメッセージをLINEで送る。
 朝食は、昨日のバイキングレストランはやめて、セットメニューのレストランへ。まだ朝早かった所為かとても静か。珈琲のサイフォンの音を聴きながら優雅な時間を過ごす。
 
 今日は冷え込むということだったけれど、それほどではない。やはり都心と地元では体感温度が全然違うように感じる。荷物を預けてチェックアウト。早くセミナー会場に行きたいと、気持ちが高揚しているのが判る。

 昨日、会場を出る前に、アシスタントの方と行った掘り下げ(自分にとって最も深い“怖れ”や“ネガティブな感情”を掘り下げてその原因を探っていくこと)の結果を、インストラクターのSさんに報告していなかったのが気になっていたのだけれど、到着早々声をかけて頂き、ざっとお話する。きちんと納得して、とても気持ちが整理出来たことをお話すると、とても喜んでくださる。少し早めに到着したつもりが早起きさんが多いこと。

 今日も朝の祈りの後に、昨日から今日までの出来事で感じたことを、三度目の席替えをしたメンバーとシェアすることからスタート。皆それぞれ幸せな時間を過ごせていることが素直に素晴らしい、一緒に喜びたいと思う。
 私も掘り下げしたことで気持ちが穏やかになり、映画を観て、ブログを書き、今朝は息子に成人式おめでとうのメッセージを、夫にセミナーに参加させてもらってありがとうのメッセージを送り、とても幸せ、とお話する。

 テーブルごとにメンバーの変化をシェアし、喜びと幸せの輪を広げる。Sさん曰く、どんな小さなことでも良い、「変化を自覚する」ことが大切であるとのこと。
 ワークが上手く出来るかどうかは気にしなくて良い、正解なのかどうなのか不安にフォーカスすることはやめて、楽しくやってみることに集中するという考え方がとても心地よい。

 昨日のおさらいの後、このヒーリングにおける世界観を学ぶ。それぞれのルールを教えて頂いた後、自分を守ってくれているという存在に逢いに行くという、ワクワクする経験をした。感覚を研ぎ澄ませ、微かなシグナルにチャンネルを合わせるという訓練だ。
 今日もあっという間に午前中の講義が終了。

 昨日の掘り下げでご一緒した方からお昼に誘われ、コンビニで買ってきたランチを会場で摂りながらお喋りは尽きない。

 午後も別の方とペアを組んで、他人から送られてきたネガティヴな思いを引き抜くワークや、DNAを活性化させる働きかけ、願いを現実化させるための不思議な体験をしながらワークを続ける。
 セミナーの終わりに、私達受講生がもっとも進化した段階で、それぞれが、魂がつながっているというソウルメイト、ソウルファミリーを引き寄せるためのリストを作成し、無事終了。

 皆、口ぐちに身体が暖かくなっていると言う。細胞が活性化している証拠のようだ。何とも不思議だし本当かしらと思われるのも当然だけれど、実際に体験している本人としてはそれを信じるしかないという感じ。

 最後に一人ずつ英文の修了証を頂く。そこにはインストラクターSさんからのメッセージもあった。「○○さん、純粋でまっすぐ!!今信じていることをそのまま進めて」とあった。
 ただただ達成感と充実感、感謝の気持ちで満たされる。

 最後に皆で集合写真。終了予定時間を30分もオーバーしたけれど、受講者21名全員が遅刻も早退もすることなく3日間21時間の講座を無事修了した。こんなに濃いセミナーを受けたのは一体どのくらいぶりだろう。

 Sさんやアシスタントの方たち、受講生の方たちに名残惜しいけれど御礼のご挨拶をして会場を出る。有志で食事に出かけるようだった。
 寝坊助息子が、朝私が贈ったLINEを“既読”にしたのは夕方近く。いかにも彼らしい返事が来ていた。確かにまだ誕生日が来ていないから実感はないのだろうけれど。

 夫が迎えに来てくれてホテルで荷物をピックアップし、一緒に夕食を摂って修了証を見せ、無事帰宅した。

 今回の体験は、自らの心を自らがコントロールしてより幸せな状態を目指すためのものだが、3日間に感じたこと、あるいは行ったことは、夫に言わせると「何だか胡散臭さを感じるね。」とのこと。正直なところ、私も受講するまで「?」と思う所もあったのだけれど、実際に体験してみてそうではないと納得することが出来た。けれど、心の問題というのは、どこか論理的には割り切れないような神秘性を有し、それが宗教的色彩を持つように映るものなのかもしれない。


 さぁ、明日からまた新しい1週間が始まる。明後日は通院日。すっかりパワーアップし、沢山の愛と癒しで満ちた身体は、きっと最強になっているだろうな、と思う私である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016.1.10 セミナー2日目、 気持ちはスッキリ穏やか

2016-01-10 22:57:31 | ヒーリング
 セミナー2日目。昨夜 は あれやこれやとしているうちに 、 ベッドに入ったのは日付が変わりそうな時刻。明け方までよく眠ったが、一度目覚めてからは、二度寝入ることは出来ないまま目覚ましが鳴る。
 いつものようにゆっくり浴槽足湯をしてから朝食バイキングへ。しっかりエネルギーをチャージして、ロビーでお茶を飲みながら新聞を読み、夫とLINEでやりとり。

 駅周辺が工事中で遠回りをしなければならないのは分かっていたのだけれど、お天気は良いし、ついつい気持ちが良いのでちょっと近道になりそうと冒険してみたら、結局無駄足。予定より5分近く遅い到着になってしまった。うーん、やはりこの駅の周りはどうしても分からない。
 受講者の出足は早く、15分前に到着したのに既に7割がたの席が埋まっている。ホワイトボードに「昨日とは違う席にどうぞ」とあり、別のテーブルに着席。S先生が一人一人に「調子はどうですか」「眠れましたか」と声掛けをされていく。「おかげさまで」とご挨拶。

 ヒーリングをするとどうしても眠ったような状態になるので、身体が起きていなければと勘違いして眠れなくなる人と 、 日頃使っていない頭の筋肉を使うため、 情報処理が追いつかず、強引に頭がクローズしてコロリと眠ってしまえる 人の、 2つのタイプに分かれるという。

 まずは皆で手を繋いで輪になって、今日のセミナーが上手くいきますように、と感謝のお祈りからスタート。昨日あったことを同じテーブルのメンバーでシェアする。皆、嬉しかったことなどをお披露目。
 身体を起こすために3つの軽い運動をする。簡単な動きだが、バランスを整い、歪みがとれるという。

 続いて質問タイム。あちこちから手が上がる。シーンとしていないで、皆が積極的に関わっていくセミナーは本当に刺激的だ。

 このヒーリング方法の生みの親による瞑想がYou Tubeにアップされているとのことで、皆で視聴。グラフィックスがとても綺麗で、自分で瞑想する時のイメージがよりクリアになる。続いて目を閉じて誘導を聴きながら実際に瞑想し、皆が感想を述べ合った。インストラクターのSさんによれば、昨日初めて瞑想を行った時よりも皆がそれぞれに上達しているのが分かるとのこと。
 
 テキストに戻り、思い込みの4つのレベル(核、遺伝的、歴史的、魂)をおさらいし、筋肉反射テストをペアワークする。各々がプラクティショナー、クライアントの役割をしながら思考パターンのリストを確認して、ヒーラーとして良い答えでない思い込みが見つかった場合には、良い答えに置き換えをしていくという作業だ。

 今日もあっという間に午前中が終わり、ランチタイム。この辺りは美味しいと評判の各国料理が軒を連ねている。今日は同じテーブル になったお2人とタイ料理に挑戦。私はもともとタイ料理が大好きなのだけれど、最近すっかりご無沙汰していた。並んだ甲斐があり大満足。お腹も心も満たされて午後に備える。

 午後からは感覚・感情への働きかけを行う。午前中同様に、新しいペアワークの相手を選んで演習開始だ。とてもリラックスして、気持ちの良い感情が体中を光のシャワーのように巡ってくるのを感じて、幸せな気持ちになる。受講生が奇数名だったので、アシスタントのNさんとご一緒したが、職場でも短時間で実践されているという。深呼吸やヨガの瞑想と同じように、日常生活ですぐに応用することが出来、練習すればどんどん上達すると聞き、とても嬉しくなる。

 後半は、思い込みへの働きかけとして問題の根本の原因を探り、それに対して働きかけするセッションの進め方を体験する。受講者から一人がデモンストレーションとしてSさんのセッションを受ける。何か変えられるとしたら何を変えたいですか、と課題を表現する思考パターンを決めて置き換えをしていくかなり高度な作業だ。
 特に、もっとも深い“怖れ”や“ネガティブな感情”の掘り下げをしていくので、会話もかなりヘビーになる。知らないうちに涙が流れる人も一人や二人ではない。
 ペアになったWさんと私の怖いものがとても似通ってしまったため、初心者の私達ではうまく進めることが出来なくなって暗礁に乗り上げてしまう。Sさんの助けを借りた後、それぞれがアシスタントの方と再度ペアになりワークを続けた。

 結果、自分が怖れているものの 土台になっている原因を見つけることが出来、とてもスッキリした。気づけば窓の外は真っ暗。もうおしまいの時間が近づいていた。
 とても重たい話をした筈なのに、不思議なことに気持ちは整理されてスッキリ穏やかになっていた。ああ、後1日で終わってしまうと思うととても淋しい気持ちだ。皆さんと明日もよろしく、と挨拶をしながらAさんと駅までご一緒した。

 そして、ここで終わらないのが私の欲張りなところ。地元でゲットしたフリーパスはこちらの映画館でも使用OKということで、昨日から上映開始の映画を観てきた。海に浮かぶ立山連峰がなんと美しかったこと!
 ずっとLINEを見る時間もなく、夫からは「なんだか熱心そうだね、LINEも見ないなんて、すごいね」とのメッセージが入っていた。朝、「今日の予定が未定だ、何かいい案はないか考えて」と言われていたのだけれど、そうそう名案も浮かばず、どうしたものかと思っていたら、かなり遠出をしていた模様。
 初詣先等の沢山の写真が送られてきていた。「 いやはや、失礼をばいたしました、けれど、これから映画です。」と返事をして、また映画の世界に惹きこまれた。

 帰路も若干迷いながら(朝覚えた筈の道がまた夜に微妙に分からなくなり、時間がかかってしまった。情けないことよ。)無事ホテルに戻ってきた。
 明日はいよいよ最終日。近道をしてみようなどと姑息なことは考えず、地道に着実に会場に到着しよう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016.1.9 三連休、セミナー初日はあっという間

2016-01-09 23:11:05 | ヒーリング
 今日から三連休。前から気になっていたヒーリングセミナーに参加出来ることになった。3日間の21時間コースで都心開催ということで、スクールの最寄駅に直結するホテルに滞在することにした。
 夫が荷物持ちも引き受けてくれて、朝、付き添ってくれた。いつもながら有難く心強い相方である。

 昨夜は予定どおりの残業で、帰宅は定時より4時間遅れ。夫が用意してくれた遅い夕食を摂った後、パッキング。就寝時間も遅くなったけれど、今日はいつもより早く目覚ましをかけ、すんなりと目覚めることが出来た。洗濯も済ませ、朝からワクワクの気分だ。家を出ると気持ちの良い青空が広がり、ピリリとした寒さが頬を刺激する。
 
 ホテルで荷物を預け、とりあえずスクール近くまで行ってからカフェでお茶。ホッと一息ついて夫と別れる。15分ほど早く到着したけれど、既に席が大分埋まっている様子。会場はヨガリトリートやその後のフォローレッスンでお世話になったSさんのスタジオだ。
 事務局のMさんにも新年のご挨拶をし、手続きを終えて席に着く。今回のセミナーは21名の参加者で1つのテーブルに5人ないしは6人が4つ。既に受講された方たちがアシスタントとして3人ついてくださっている。いずれも顔見知りの方ばかり。受講生には、レッスンやリトリートでご一緒した方のお顔もチラホラ。得も言われぬ懐かしい気持ちになり、自然に笑顔がこぼれ、肩の力が抜ける。

 まずはセミナーの認定申込書に記入した後、フランキンセンスの香りでSさんに両足を清めて頂く。本当は素足の方が良かったようだが、タイツなのでちょっと残念。リラックスした気分で今から始まるセミナーの開始を待つ。
 セミナーの開始宣言とともに、Sさんの自己紹介の後、テーブルごとに自己紹介。何がしたくてここに来たのか、それぞれが簡単にお披露目する。
 このクラスのルールは「人に優しくすること」。力を持っている“言葉”を選ぶ時には、心地よいもの-例えば人を刺すナイフのような言葉ではなく、お花のような-を選び、心を開いて話していくように、というオリエンテーションがある。
 
 今朝起きてから家を出るまでのことを思い出すというエクササイズで、個々がイメージする能力を確認した後、テキストに入る。ペアワークをしながら、実際にヒーリングのやり方を学んでいく。

 あっという間にランチタイム。お薦めのペルー料理店に同じテーブルのお二人と行ってみた。前菜だけで4皿もあり、ボリュームたっぷり。3人で3種類のメインを摂ってシェアしたけれど、時間が足りず、残してしまってとても残念。急ぎアンデスのハーブティを頂いてスクールに戻った。
 初めて会った一回りの下の方たちとお話するのもとても新鮮なこと。同じ目的、学びたいという気持ちで集まっているので、余計な言葉は要らないという心地よさに知らず知らずに若返る気分だ。

 午後は、実際に瞑想からヒーリングの実践。各々がテーブルを超えて、初めての方とペアになってプラクティショナー(施術者)役とクライアント役を務める。不思議なほど暖かい感覚を覚える。グループヒーリングでは4人一組になり、残りの2人はサポーターになるという体験もした。
 皆、初めての体験に素直に驚きを隠せない感じ。続いて思い込みへの働きかけ等を学び、あっという間に終了時間になった。

 「今日は学んだことを定着させるためによく眠り、水分をたっぷり摂ること。普段使っていない頭の筋肉を使ったので、頭がズーンとした感じのある人は特にきちんと眠るように。」というアドバイスがあり、初日は終了した。
 心地よくうっとりと幸せな感じが続く中、お部屋の片づけを手伝う。

 そして、せっかくこのスタジオにいられるのだから、ということで普段参加出来ない「均整術×ヨガ」のクラスにも参加してみた。同じように考えた方が他にお二人いらして、思わず微笑みあう。

 今日は「脚」がテーマということで、別の常温スタジオのビギナークラスでお世話になったOさんの出張クラスだ。12名のアットホームな人数で、まずは立ってみましょう、と。i-Padで以前も見せて頂いた骸骨を見ながら、5本の足指の骨の数を確認した後、片足のみ第一関節から順番にほぐしていく。
 続いて甲、足首、膝とだんだん上がっていき、ペアでほぐしながら、その都度立ってみて確認。最後にはほぐした側とほぐしていない側の長さが目で見てわかるほど違って、立っていてもアンバランスになる。このままでは怖くて帰れないという感じ。
 両方をほぐすのは時間的に厳しいので、各々で家でやりましょう、と最後に両足の長さが揃うように調整して頂くと、無事もう一方の足が長くなって立ちやすくなった。みぞおちの下から足の筋肉は繋がっているというが、しっかり足裏からお腹のあたりまで積み上げられて、地面を踏んで立てている気分を味わう。
 これまたあっという間に1時間半が過ぎ、ほぐしてもらう感じがひたすら気持ちよく、途中でうとうとするほどだった。

 朝から夜まで普段使っていない筋肉を使い、すっかり進化した気分の自分がいる。
 ホテルまで戻って、チェックイン。とても満ち足りた気分だ。明日も一日セミナーで何が経験出来るのか今からドキドキしている。
 興奮して眠れないのではなく、今晩は心地よい疲れと共に深い眠りにつけそうである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016.1.8 いつ、どの薬を、どの順番で使うか-私にとっての戦略

2016-01-08 22:02:42 | 日記
 読売新聞の医療面を見ていて、興味深い記事があった。長文だが、以下転載させて頂く。

※   ※   ※(転載開始)

最新医療 ~夕刊からだ面より
肺がんの最新戦略的治療…薬の種別・使用順 重要に

 進行した肺がんは手術が難しく、転移しやすいため、薬物療法が中心だ。従来型の抗がん剤や分子標的薬に加え、新たに免疫治療薬も使えるようになり、選択肢が広がっている。その中で、いつ、どの薬を、どの順番で使うのかを戦略的に決めることが、重要性を増している。

                    ◇

 肺がんは国内で最も死亡数の多いがんで、毎年約13万人が発病、約7万人が亡くなる。自覚症状が少なく、進行して見つかるケースも多い。肺がんは組織の違いで分類される。最も多いのが「非小細胞がん」(約85%で、「腺がん」が全体の約60%を占める。
 腺がんでは、がんの原因となる遺伝子の異常が次々と見つかり、それぞれの遺伝子変異に応じた薬剤を選ぶ「個別化医療」が進歩した。変異が特定できた場合、がんの増殖をピンポイントで抑える「分子標的薬」を最初に使うのが主流だ。薬を使い始める患者を対象とした臨床試験で、従来型の抗がん剤よりも生存期間を延長でき、副作用が少なかったからだ。
 最も頻度が高い変異が「EGFR」で、3種類の分子標的薬が承認されている。まず、「ゲフィチニブ」(商品名・イレッサ)で治療するのが一般的だ。「エルロチニブ」(同・タルセバ)、「アファチニブ」(同・ジオトリフ)での再治療も可能だ。「ALK」という変異では、2種類の分子標的薬がある。「クリゾチニブ」(同・ザーコリ)が第1選択肢となる。2014年、「アレクチニブ」(同・アレセンサ)が加わった。
 分子標的薬では、薬が効かなくなる「薬剤耐性」が問題となっているが、それを克服する次世代薬の開発も進められている。一つの分子標的薬が効かなくなった場合、他の分子標的薬に切り替えても劇的な効果が期待できないことがある。そのため、従来型の抗がん剤をはさみ、副作用管理をしながら薬を使いこなし、生存延長を目指す。
 こうした中、先月、非小細胞がんの薬として免疫治療薬「ニボルマブ」(商品名・オプジーボ)が承認された。既に皮膚がんの治療薬として14年に認められていたが、肺がんでの使用も認められた。がんを攻撃する免疫機能を引き出す新しいタイプの薬で、遺伝子変異の有無を問わず、すべての非小細胞がんが対象だ。変異がなく、分子標的薬が使えない患者は、従来型の抗がん剤の後、2次治療として使われることになりそうだ。
 がん研有明病院(東京)呼吸器内科部長の西尾誠人さんによると、同病院では、進行肺がん患者の5年生存率は、01年からの5年間は数%程度だったが、分子標的薬登場後の06年からの5年間は10~20%までに延びたという。ある薬の効き目が切れても、使っている間に、新薬が登場するなど、近年、新薬開発のスピードが上がっている。
 西尾さんは、効き目が切れることを常に念頭に置き、その後、どの薬をどういう順番でつないでいくかが、これまで以上に重要になると指摘。「免疫治療薬のほか、進歩した分子標的薬も加われば、生存期間の延長も望める。肺がんでも、がんと共存していく時代が来るだろう」と期待している。(佐々木栄)(2016年1月7日 読売新聞)

(転載終了)※   ※   ※
   
 直接乳がんに関わる話ではないけれど、肺がん治療もここ数年の分子標的薬の飛躍的な進歩により、患者さんの延命が目覚ましいという話はよく耳にする。
 実際、ステージ4で見つかり、手術は出来ないという診断を受けながらも、遺伝子検査の結果、分子標的薬が劇的に効いて元気に日常生活を送っている方という方も存じ上げている。けれど、長く続けていると薬剤耐性が付くのも哀しいかな、事実のようだ。

 分子標的治療薬といえば、私はハーセプチンにかれこれ7年以上お世話になっている。投与回数でいえば170数回。この薬は、耐性がつきながらも、一度間をおいて別の薬を挟んだ後に再開することで再び効き目を表すということも事実らしい。
 主治医の言葉を借りれば「劇的には効かなくなっても、間違いなくつっかえ棒にはなっている」ということである。

 と、ここで今回の自分の状況に引き寄せて考えてみると、ハーセプチン、タイケルブと使い、それぞれに耐性が付き始め、昨年から期待の新薬・カドサイラ(T-DM1)に望みを繋いできた。そして11月末のCT結果により、そろそろ耐性が付いてきている感は否めなかった。次は分子標的治療薬として唯一残っているパージェタだ、とばかり思っていた私。
 けれど、主治医は別の抗がん剤であるジェムザールかハラヴェンを提示された。

 上記の文章にもあるように、一つの分子標的薬が効かなくなった場合、他の分子標的薬に切り替えても劇的な効果が期待できないことがあるという。その際、従来型の抗がん剤をはさみ、副作用管理をしながら薬を使いこなし、生存延長を目指す、とある。今、私はこの段階なのだろうと理解する。

 そして粘っていれば、ある薬の効き目が切れて別の薬を使っている間にも、新薬の研究開発は進み、新薬が登場する。それも大きな希望だ(もちろんその開発費が多額でどれだけの負担になるか、ということは、今はとりあえず置いておく。)。
 そう、この病と出来るだけ長く共存するためには、ある薬の効き目が切れることを常に念頭に置くこと。と同時に、その後、どの薬をどういう順番で繋いでいくか、どう戦略を立てていくかが、ますます重要になっていくのだ、と改めて思う。

 ここで、ふと納得する。
 抗がん剤はもう勘弁・・・と思っていたけれど、うまく副作用管理をしながら、残る分子標的薬をここぞという段階で使う、それこそが今の私にとって主治医が考えてくれたベストの戦略なのだと。

 というわけで、ヘタレな私だが、逃げてばかりいないで、必要ならば来月からでも2つの薬のうちのどちらかを使って、命を繋いでいこう-そう静かに決意する夜である。
 まずは来週の通院日、しっかり治療が出来ることを祈って。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2016.1.7 新たな学びを“伸”ばす年にしたい

2016-01-07 21:44:31 | 日記
 今年、我が家の年賀状には、申年に因んで“ウキウキウッキー♪”とバナナ大好き能天気なお“猿”さんが登場している。ところがこの“申”、実は動物とは関係なかったのだ。

 お世話になっているリフレクソロジーサロンのオーナーから頂いた新年のご挨拶で、今年の干支、申年についての記載があった。
 “干支の十二支は、農作物の成長過程を12段階で表わした意味を持っていて、申(さる)は『伸ばす』という意味があるようです。草木が十分に伸びきった時期で、実が成熟して香と味がそなわり 固く殻におおわれていく時期―そんな深い意味があったことをはじめて知りました・・・”と。

 何を隠そう私もそんな意味があるとは全く知らなかった。
 興味を持ったので、ちょっと調べてみることにした。語源由来辞典によれば、「申とは干支の9番目。本来の読みは「しん」。稲妻を描いたもので、「電」の原字。臼(両手)と「|印」(まっすぐ)の形となり、手でまっすぐ伸ばすことで「伸(のばす)」の原字となった。
 『漢書律歴志』では「申堅」とし、草木が伸びきり、果実が成熟して堅くなっていく状態を表すと解釈している。 「これをサルとしたのは無学の庶民に十二支を浸透させるため、動物の名前を当てたもので、順番や選ばれた理由は定かではない。」とのこと。

 今年20歳になる息子は子年、私は丑年。
 神様が十二支の動物を決める際、文字通り牛歩の歩みの牛が早くから出発して門前に一番に到着したものの、その背中に乗っかっていたチャッカリねずみが、到着するやいなや飛び降りて1番でゴールをした、というお話も、実際には動物が割り振られた後に作られたものだと知ってちょっとびっくり。

 ということで、今年の抱負というほどのことでもないけれど、松が明けないうちに一言。「今年を新たな学びを“伸”ばす年にしたい」と。

 無理な大風呂敷は広げるつもりはないし、体調優先で身の丈にあった目標しか立てられないけれど、それでも新たな学びに挑戦していければ、と思っている。
 週末からの三連休がまずは事始めである。

 再発患者も9年目、それでも自分がやりたいと思うことは決して諦めることはないと思う。今年も少しずつ、進化していきたいと思う私である。

 それにしても、牛とチャッカリねずみのお話は、要領悪く貧乏性で早々と準備する私と、行き当たりばったりなのに、何故か運良く滑り込む息子のために用意されたようなエピソードである。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする