前に書いた石垣でさなぎになったキアゲハ。
今月になってから毎日気にして見ていたのに、
羽化の予定日をもう1週間も過ぎてしまった。
今日、石垣の上からのりだして見たとき、黒い点に気づいた。
それは裏側についていて、いつも見ている正面からは見えない位置にあった。
近寄ってじっくり見ると、それはさなぎに開いた穴で、
なんと中でアリが動いていた。アリが穴を開けたのか、
それとも、他の虫が先に穴を開けて、アリはその後で入りこんだのかは
わからないが、とにかくさなぎはもう蝶にならない。いや、なれない。
一方、退治せずにフェンネルに残してあったキアゲハの幼虫はといえば、
いつの間にか姿を消してしまった。フェンネルの付近にさなぎがないか
探してみたが、ひとつも見つからない。かれらもきっと食べられてしまったのだろう。
キアゲハは100個ほどの卵をあちこちに産むらしい。
そのうちの2個が成虫になれたなら、キアゲハの数が維持できる。
昆虫の世界はとてもきびしいのだ。