「車に傷をつけたヤツ、正直に名乗り出ろ」
と、小学校か中学校の教師が生徒に言うような台詞が朝礼で出てくるウチの会社。
この話はもう何回も繰り返されているが、いまだに誰も名乗り出ない。
「弁償しろと言ってるわけじゃない。報告書を書いて出せと言ってるだけだ」
とのたまうが、誰も言葉どおりに受け取らない。
名乗り出れば、ネチネチと小言を言われるとわかっているからだ。
車の傷事件が冷めやらぬのに、今度は壁に大きな傷がついているのが見つかり、
こちらの犯人もまた一向に名乗り出ない……
物の紛失だったり、破損だったり、内容は違うが、同様な事態はこれまでに何度もあった。
けっきょく誰も名乗り出ないまま、うやむやになって終了している。
責任逃れがうまい中間管理職ばかりだから、部下がこうでも仕方ないのかも。
ところで、かなり仕事に慣れていた事務のパートが今月またひとりやめた。
つくづく人が続かない会社だと思う。
おかげで、残った事務にしわ寄せが来る。

