散日拾遺

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旅客機の行方

2014-03-19 08:20:35 | 日記
2014年3月19日(水)

 「大勢の人命に関わることを、冗談にしたらダメでしょ!」
 と家人にたしなめられたが、決してそういう意味ではなくて。

 239人を乗せて3月8日に消息を絶ったマレーシア航空機、その行方を海に捜す ~ 墜落・全員死亡と諦める ~ よりも、意外な経緯でどこかに生き延び、今もこの地上で歴史の生成に関与していると信じたい。その願いがあらぬ空想を生んだりするのだ。

 レーダーから消えた後、「北の中央アジアへ向かったか、南のインド洋へ向かったか、いずれかの可能性がある」というのも、ジェット機ならではのスケールだ。「いずれか」には恐れ入るが、人工衛星が交通渋滞を起こすほど地球周回軌道を乱れ飛び、その気になれば70億人めいめいの挙動を追跡さえできるこの時代に、大型旅客機が行方不明になれるだけのスペースが地球上に残っていたことが驚かれる。
 
 で、ストーリー大募集、たとえば・・・

 ○ 巨大UFOに、まるごと捕獲された。消息を絶つ寸前、高度13,000mまで急上昇し、ついで7,000mまで急降下しているのは、UFOの追尾を逃れるための必死の回避運動だ。UFOを操るのは知能高く善良な宇宙生命体で、乗員・乗客は丁重に迎えられ、ホモ・サピエンスの生態や文化に関する各種調査が行われている。聞き取り調査の席上、乗客中のインド人とイタリア人が口論を始め、中国系マレーシア人が仲裁に入ったらさらに騒ぎが大きくなって・・・

 ○ 中央アジアの平原に不時着した。ソ連解体以来この地域には政治的な空白があり、そのうえ昨今のクリミア事件で人々の注目がウクライナあたりに集まっている。この機に乗じてユーラシアの中心部に、既成国家枠とは独自の人類共同体を創出しようとする動きがあって・・・

 ○ インド洋の孤島にアラブの超富豪が秘密の楽園を築いており、ステルス技術によってレーダーや人工衛星による探査をも免れている。この富豪がマレーの美人に一目惚れし、手っ取り早く旅客機ごとお招きすることをもくろんで・・・

 何でもいいよ、とにかく人が無益に死ぬのはたくさんだ。
 「彼らはここにはいない。生きている人間を、なぜ死んでいる者の中にさがすのか?」
 そういうオチであってほしいのだ。