散日拾遺

日々の雑感、読書記録、自由連想その他いろいろ。
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死生学事始め/性靜情逸 心動神疲 ~ 千字文 049

2014-03-28 07:39:13 | 日記
2014年3月28日(金)

 4月開講の『死生学入門』について、早々に科目案内を制作したいとの依頼が広報担当から来ている。「この科目は特に学生の関心が高く」って、開講前に何で分かるのかなと思えば、そうか、受講の申込みが順調に増えているんだな。そのデータを見て言ってきたのだ。
 それはそのはず、そういう時代と見込んで科目を開いたのだ。
 そうとなれば、よし・・・

***

○ 性靜情逸 心動神疲(セイセイ・セイイツ シンドウ・シンヒ)
 本性が落ち着いていれば、情は穏やかであり
 心が動くならば、精神が疲れる

 性・情・心・神、この4者の関係を整理しないといけない。
 かなり厄介な問題で、ヨーロッパ語や大和言葉との対応も、ねじれや重なりが随所にあって相当ややこしい。英語とドイツ語ですら、なかなか対応がすっきりしない。

 帰ってからに致しましょう。

雨のち曇りの木曜日

2014-03-28 07:09:14 | 日記
2014年3月27日(木)

 いつも通り、午後から御茶ノ水で仕事だが、どうにもこうにも調子が出ない。
 ヘタな句を頭の中で反復しつつ、今頃はと考えている。

 息子達が三人とも出払っていて、珍しく二人だけの静かな夜。
 家内が借りてきたDVDを見た。

 『最強のふたり』、原題は "Intouchable" 、untouchable の誤記ではない、フランス映画なのだ。英語の影響を受けた仏語だろうな。
 ものすごく面白かった。超富豪の白人男性と、スラム育ちの黒人介護者、アメリカでもまったく同じ設定ができるだろうし、実話に基づく happy ending なストーリーだからアメリカでも大受けするだろうが、できあがりは微妙に違うものになっただろう。
 人が支え合うとはこうしたものだ。
 そして笑いの力。
 しかつめらしい顔でもっともらしい理屈をこねるのは、余裕のある人間のすることだ。
 とことん追い詰められた人々は笑い飛ばすことを覚えるし、そうせずには生きていけない。赤塚不二夫など、典型だった。

 早々に寝ようとして、ケイチャンからのメールに気づいた。

*

 石君

 シュンちゃんと一時のお別れをしました。
 めちゃ泣いちゃいました。

 昨年の同窓会のおかげで多くの友達と連絡ができ、まるで同窓会の様でした。
 皆で送り出すことが出来て良かったです。

 忍ぶ会には声掛けますね。

*

 本文わずか5行の中に、どれほどの叡智がこめられていることか。
 「一時の」別れ、故人が人を集めること、集まって皆で泣いて送ること、
 同窓会?壮行会?

 「忍ぶ会」は「偲ぶ会」の誤記だろうが、「偲ぶ会」は「忍ぶ会」でもあるのだ。

 昨日の電話で、ケイちゃんは「あんたも体に気をつけないかんよ」と名古屋弁で繰り返した。お袋みたいだ。
 ケイちゃんこそ、商売物に手を出しすぎたらあかんよ。何せ酒屋のおかみさんなんだからね。