先々週は熊野川ダウンリバーツーリングを催行しました。その時の写真です。
前回の熊野川ツアーは秋だったが、今回は新緑のまばゆい初夏。どこかもの哀しい秋の風情もいいが、この、若い植物全体から発せられるイケイケの感じも素晴らしい。
熊野川は優雅な川だ。
深く神秘性を帯びた熊野の山々を縫うように流れる熊野川。時折やってくる観光ジェット船とすれ違う際に注意を要するが、曲がりくねった川では目視よりもかすかなエンジン音を聞き分けることがニアミスを避ける最良の手段となる。なので、この川では必然的に音にきわめて敏感になる。
さまざまな鳥のさえずり、風が揺らす葉擦れ、小石を転がす瀬音、小魚のジャンプ・・・、熊野川は景色もさることながら、自然のサウンドが素晴らしい。
ただ聞くのではなく、耳を澄ませて意識して聞くこと。すると、あらゆる音が豊かな表情を帯びて耳に届き、ハートに届けられる。
カヤックの立場からするとウォータージェット船は確かに目ざわりな存在だが、ジェット船の存在によって、いつも以上に音に対して敏感になることができる。
この日は新艇のフォールディングカヤックで出艇されるお客さんがおられました。今後、国内外のあちこちでお使いの予定だそうです。おめでとうございます。
ツアー後、艇を片づけているとすごい虹が出ました。すごい虹には色もさることながら、音を感じます。教会なんかで使われるでかいハモンドオルガンでガーンと和音を叩き出し、大音量がそのままギュイーンと空まで昇っていくかのようなサウンド。