今日の湯浅の海水は妙にあったかかった。水温計は持ってなかったけど体感的には22度ほどあったような感じ。ロールがすごく気持ちよかった。
写真はいつもツアーで行くかるも島の写真。かるも島っていつ行ってもすばらしいんだよね。何年もツアーしてるけど飽きない。
こんなたたずまいがワンダフルだ。
この景観に惚れたのはぼくらだけじゃなく、800年ほど前に生きた高僧、明恵(みょうえ)上人もそうだった。若い頃この島で修行し、その後京都に戻ったけれどもかるも島の美しさが忘れられず、島そのものに「島殿へ」というラブレターを書き、弟子に「島の岩の間にでも挟んで来い」と手渡したという、逸話が残っている。ちなみにこの明恵さんってのは日本の仏教史上最も自然の美を愛したアーティスティックな高僧として知られてるんだけど、そんな人が愛した島がこのかるも島ってわけだ。
またこの明恵さんは18歳の頃からなんと約40年間も、毎晩自分の見た夢を日記につけてたらしく、それは今でも残っている。夢ってのは俗に無意識の現れだとされるけれど、日記にしたためることによって意識界と無意識界を縦横無尽に行き来し、人生観を深め、高めていったのだろう。彼の夢日記は世界中の心理学者の格好のテキストになっていて、たとえば河合隼雄の「明恵、夢を生きる」って本が面白い。
で、彼はまた、釈迦生誕の地・インドに行きたくて行きたくて仕方がなかったらしいのだが、夢の中で春日明神の「行くな」というお告げがあり、泣く泣く渡航をあきらめたと言われている。上の写真の石像はかるも島頂上に鎮座まします明恵さんだが、そんなエピソードにちなんでこの石像の目線は、はるかインドの方角を向いている。そのように作られている。
今日のかるも島から見た今日のインド・・・。ちょうど友人のカヤッカーが今、インドのガンジス川を源流近くから河口まで5000キロ漕ぎ下るという旅をしている。すごい話だ。大丈夫かいな、と思う。今ちょうどそのことを思い出したからこの日記を書いた。
海は全世界、ワイドに繋がっている。幸運を祈る。