昨日今日と台湾~フィリピン間あたりにある台風からのウネリが入ってきてて、沖は超穏やかだけど波打ち際でズドーンと野太いやつが打ち寄せてた。
こういう時が一番やっかい。見た目、めちゃ穏やかに見えてその実、かなり破壊的だから。
沖ではスイスイ漕げるけれど、洞窟や岩礁に近づいたらぶっ飛ばされるし、上陸、出艇の時には下手なことすると大けがする(ここらへんはガイドの状況判断で決まる)。
波とウネリは違う。昨日のお客さんにも海に出る前にそのことを口酸っぱく説明したけれど、言葉では全く理解できないようだった。だけどそのパワーを体感してみたら一発でヤバさが分かったようだった。
ちなみに昨日のお客さんは大学一回生で、なんと中学3年の時にうちのホームページを見てツアー参加したいと思ったけれど親に止められ、高校になってまた参加しようと思ったけれどまた親に止められ、大学生になってようやく許可が出ての念願の参加だったらしい。それなのに洞窟もくぐれず、巨岩の間も行けず、無人島にも上陸できず、シュノーケリングしても海底がかき乱されて濁りまくり、しかし沖を漕ぐのだけはスイスイ楽勝という、なんとも妙なコンディション。ちょっと気の毒にも思えた。
だけど海ってこういうことも多々あるんだよな。彼らにとって本物の海の鼓動に触れるのはおそらく生まれての初めての体験で、何が何だか分からなかっただろうけど、のちのちきっと生きてくると思う。遊びからしか学べないことあるし、また学びの意識がなければ特にアウトドアの遊びなんて意味ないし危ないからな。
ま、ぼくらはシーカヤックやるとき、だいたい北半球全体の天気図を常に意識、チェックしている。大変というより、そういう地球スケールの視野でやる遊びが、セコセコしてなくて楽しいんですよね。
いわゆるひとつのプラネット感覚。