一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2106  第278回 10月 岩戸句会

2019年10月31日 | 岩戸句会

虹二重即位の礼を祝いけり     歩智

路地の先野菊そろって先始め    〃

 

やわらかな風に芒の筈なのに   さくら

それぞれに思う手仕事秋時雨    〃

 

高層はガラスの城や秋日さす    炎火    

秋の空傷つきやすきオゾン層    〃

    

皇宮に響く礼砲秋の虹       稱子

独り居の九十五才金木犀      〃

     

晩秋の秘境の宿へ沢の音      イヨ

夕暮れを静けさ語る芒道      〃

 

咲きました入笠山のホトトギス   鞠

台風やカレー作りを一身に     〃

 

睡眠剤の効いてくる頃残る虫    薪

愛猫のお骨は鳴れり秋夕焼     〃

    

草かげに野ザルの母仔青みかん   裕

ちろろ酒暮色のとけて月を呑む   〃

 

さり気なく一句浮かんでとろろ汁  沙会

秋めくや一つ咳して山の風     〃

 

白秋の童話館やもみじ雨      貴美

台風に荒れて静けな箱根道     〃

 

残る虫介護する人される人     海人

亀虫一匹上へ下への大騒動     〃

 

のら猫の通り道なり酔芙蓉     パピ

ちちろ鳴く弔辞を読んだ兄も逝き  〃

 

紅玉の酸味が旨しパイ作り     洋子

迷いてもこれで良かった鳥渡る   〃

     

カマキリが姿勢正して旅たちぬ   余白

庭仕事木犀の香が身を包む     〃

 

ジジババの月見団子や昼の宴    豊春

大根菜を間引く足元揺らぎけり   〃

        

残る虫死は安らぎと宣く      雲水

ほくほくのこころ初物栗御飯    〃

   シュウメイギク(秋明菊)

コメント
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