一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2142  岩戸句会 7月

2020年08月02日 | 岩戸句会

県道を渡り切れずに青大将     炎火  

故障せし液晶パネル五月闇

 

交番に入りしカマキリ喧嘩ごし   凛

風死すや酸素不足の宇宙船

 

長梅雨やセミの抜け殻石の上    パピ

河原で足湯乾季のニューギニア

 

風死すやN字の打てぬ電子辞書   豊春

風死すやラッセル音の宅配子

 

風死して遠くで叱る嫁の声     裕

風死して空の魚籠や防波堤

 

白々と神の御座か山法師      薪

蜩の声のぼりゆく浅眠り

 

老杉の雫の元に苔の床       さくら

極上のタオル戴き夏は来ぬ

 

梅雨明や老いても子には従わず   沙会

七夕や人は旅人明けの星

 

老犬のあくびものうし黒揚羽    洋子 

ギンギンに冷えたるワイン梅雨晴間

 

梅雨雲を割って沸き立つ雲の峰   貴美

風死して鳥のさえずり山の峰

 

一瞬にして消え去りし舟虫     海人

昼寝覚夢追いかけてまた眠り

 

お茶の間に月が差し込む夏料理   鞠

涼しさや色を配して普茶料理

 

龍子行く葉桜並木傘さして     余白

梅雨雲は東シナ海連なりて

 

安否知る夢二のはがき遠花火    稱子

うすものをまいて想うや母の所作

 

夏椿落ちて動くや犬の耳      雲水

これから行く虹の真下のラーメン屋

コメント
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