敗戦日に、五才の姉が赤ん坊を負ぶっている、という。作者本人の回想と思うのが自然だが、負ぶわれているのは人形か他の何かかもしれないし、最近のことかもしれない。いづれにしても、戦争の記憶が色濃く残っているのだろう。
私たち日本国民は、先の第二次世界大戦の終結を、敗戦記念日か終戦記念日と呼ぶべきか、意見が別れている。ここでは、八月十四日は、ポツダム宣言を受諾した敗戦日、八月十五日は、天皇が戦争の終結を国民に告げた終戦日、ということにしておく。
作者によると、終戦日はまやかしで、敗戦日と呼ぶべきだと思っている、という。又、戦後のことではあるが、作者本人が姉に負ぶわれたそうです。
ミソハギ(禊萩)