日本国土の73%が森林だという。日本は、イギリスやドイツなどと比べてもはるかに平野の割合がが少ない。したがって本来、農産物生産地であるべき関東平野などの平野に、人口が密集してしまい、工場やビル、住宅に占領されてしまった。これは、明治以後の富国強兵や工業化政策などによる人口増加が原因だ。
本題に戻ろう。この句のように、日本国土のどこへ行っても、山を眺めたらその向こうには、『山又山』に違いない。そういえば、青畝に「山又山山桜又山桜」というのがあった。
「山眠る」は冬。「山笑う」は春。「山滴る」が夏。そして「山装う」が秋の季語。本来の「山眠る」は、人を寄せ付けない、しんしんと降り積もって雪に覆われた雪山がふさわしい。
平成枯れすすき