さて、季語には、、素敵な言葉があります。今回の兼題は、「山眠る」です。
春は、「山笑う」夏は、「山滴る」秋は、「山装う」そして冬は、「山眠る」
これは、4つセットで覚えましょう。
蛇足です。ご存じでしょうが、もう一つのセット。色も
青春・朱夏・白秋・玄冬(げんとう)
玄は、玄人(くろうと)と言うように黒のことです。たしか五木寛之さんの小説にこのタイトルの4部作がありました。
山眠るスカイツリーの見えぬ町 パピー
朝日受け眠れる山も薄目開け
大寒やモクモクモクとサウナ風呂
遠景の塊となり山眠る 優
夕日受け影絵となりて山眠る
故郷よ瞼の奥に山眠る
懐かしき校歌の中に山眠る
友の父母天に召さめし山眠る
山眠るスカイツリーの見えぬ町
朝日受け眠れる山も薄め開け
大寒やモクモクモクとサウナ風呂
四季に色があることは知りませんでした。何で秋が白なのか、辞書を引いて調べて解りました。
でも冬空気が澄んだ日は遙か遠くに富士山の山頂が見えます。
遠景の塊となり山眠る
夕日受け影絵となりて山眠る
故郷の山を思い出して・・・
故郷よ瞼の奥に山眠る
懐かしき校歌の中に山眠る
友の父母天に召さめし山眠る
(大雨で山が崩れ親友のご両親外13名が亡くなりました)
「スカイツリーの見えぬ町」というのは、余りに広すぎませんか?
日本全国ほとんど見えないんですから。
「見える町」ならば、かなり限定されるし・・・・読者に羨ましがられるかも・・・・
この句を映像化すると、
眠る山の向こう側に夕日があって、山が色を失い、黒く影絵のようになっている、と想像できます。
①の問題は、「夕日受け」では、夕日が作者の後ろにあって、山を照らしているように想像してしまいます。
②の問題は、夕日が山の端の上にあるか、下にあるかです。「夕日」と言っていますから、まだ山の上にある、と想像できます。
しかし、影絵となるには、もう少し暗くなって、太陽が山の端に隠れ、夕闇迫る頃ではないでしょうか?
この2点を考えると、「夕日受け」ではなく、「夕焼けや」「大夕焼」などの方が、「影絵」とマッチしていると思いますが、いかがですか?
「夕焼け」は、夏の季語ですが、この場合『山眠る」が強く、冬の句と解釈できると思います。
又、「茜雲」「茜空」「初茜」なども考えられます。「茜」は、草かんむりに「西」と書きますが、
植物の「アカネ」は、夕焼けの色を出す染色だからでしょうね。
実は投稿してから私も違うなと気づき「夕日背に」と変えてもらおうと思っていました。
茜 素敵な言葉ですね。文学に疎いのであまり使い慣れていませんがこれから活用して行きたいとおもいます。
懐かしき校歌の中に山眠る は 懐かしきが形容詞なので 思い出の校歌の中の山眠る が良いでしょうか。
友の父母天に召さめし山眠る の 召さめし を感覚で使ってしまいましたが召されしでないとおかしいですよね。
程度の低い詠みてでご面倒をおかけします。
懐かしき校歌の中の山眠る
②校歌は、小・中・高のどれですか?例えば、
懐かしき小学校歌山眠る
③「形容詞より動詞」ならば、
口ずさむ校歌の中の山眠る
というやり方もあります。
④「思い出の」より、「懐かしき」の方が良いと思います。しかし、余り変わらないかもしれません。
②この句のままだと、山が天に召されたことになってしまいます。ですから、
山眠る天に召されし友の父母
③この句、追悼・哀悼の意をもう少し出したい。それには、「友の父母亡くなりて」という前書きを付けて、句を作ると良いと思います。
勉強になりました。