13年前の大寒の頃、生まれて3カ月の仔犬を貰った。車に乗せてから鳴き出し、一晩中鳴かれたのには往生した。モモと名付けた。
ある日、近くのペンションに泊まった若い女性たちの騒ぐ声がするので、よく聞いてみると「あら、可愛いわね」などと言っている。行ってみると、やはりモモだった。
女性の声がすると、いつでもどこへでも跳んで行ってしまうのには、困った。原因は、3カ月間飼われていた家の娘さんの影響ではないか、と思う。
そして、4月のある日、モモは突然いなくなってしまった。お尋ね写真を何箇所か貼ったり、保健所にも連絡したが、とうとう帰って来なかった。人懐っこかったから、きっと誰か良い人に引き取られて、幸せに暮らしていることだろう。
何ヶ月で貰ってきたのか記憶に無いのですが、毎晩母がビンに熱湯を入れタオルでくるんで湯たんぽ代わりに犬小屋の中に入れていました。夜になると毎晩淋しい淋しいと鳴いていました。
迷子になってしまったモモちゃんもきっと犬好きの方に飼われたと思います。迷子犬を飼っている方の話を良く聞きます。
仔犬の鳴き声は、耳についてとても寝ていられません。赤ん坊の泣き声もそうですが、生き延びるための必死な鳴き方なんでしょうね。