一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

377  玄関に海が来てをる野分かな   照れまん

2011年09月26日 | 

(げんかんに/ うみがきておる/ のわきかな)

 

「野分」は、「のわき」が正しいようだが、「のわけ」とも読む。秋の暴風雨で台風などをさす。

 今年の台風12号も15号も、結構な爪跡を残した。浸水した家々も多いから、まさにこの句のようだったろう。津波でやられた石巻は、地盤沈下で満潮ともなると、今まさにこの句の通りだ。

 

掲句、作者によると、20年前の台風の時の作という。作者の解説は、以下のコメント欄をご覧下さい。

 

73 枝豆や台風未だ名を持たず

 

ということは、日本が誕生して以来、地震や台風、津波、噴火、山津波などは必ずあったわけで、これからもずーっと自然災害はあり続けるのだ。

 

ところが「災害は忘れた頃に必ずやってくる」わけで、諺通り忘れてのんきに暮らす方がいいのかもしれない。いつもおどおど暮らしたってどうにもならないからだ。

 

シロバナハギ(白花萩)


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2 コメント

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うわっ、野分 (照れまん)
2011-09-26 12:10:18
こんにちはー
いやいや~、私の拙い句を載せて頂き、ありがとう御座います。
こんな、素晴しい俳句ブログに 二句目を載せていただいて、恐縮します。

野分といえばこの句。
    「鳥羽殿へ五六騎急ぐ野分かな  蕪村」
この句が、私の颱風の句の手本でありまして、いつか、こんな句が詠みたいというのが夢です。
まず、鳥羽殿(とばどの)と言うのがいいですね。上皇の造った離宮。上皇が院政を行っていて、天皇と対立。そこで、上皇方に味方するべく、五六騎の武者が駆けて行く。そのスピード感!それと、いよいよ合戦か?と言う不安感。
風が吹き始めて、本格的な颱風になるぞと言う、何ともいえぬ胸騒ぎのようなものを感じます。
蕪村が500~600年も前の事を思って書いた句でしょうか。素晴しい句ですね。
私は 颱風の句を作る時は、常にこの句が頭にあって、こんな句を作りたいと思うのに、なかなかそうはいきません。出来損ないばかり作っています。
上掲の句は、そんな句の中では、割とよく出来た句で、これなら蕪村さんに見せられる句かなと思った句でした。
そんなことでして、ありがとう御座いました。
これからも、よろしくお願い申し上げます。
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鳥羽殿へ五六騎急ぐ野分かな  蕪村 (issyo k)
2011-09-27 04:35:03
照れまん さま

おはようございます

 蕪村は、当時より600年以上前の出来事を想像して句に詠んだのですね。

 現代と異なり、読む本や歴史が格段に少なかっただけに、蕪村にとって強いインパクトがあったんでしょうね。
返信する

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