一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1604   五郎丸が飛ぶように売れ酉の市   まほろば

2015年11月07日 | 

  然もありなん。世界ランキング2位の南アフリカを破った日本のラグビーチーム。特に4試合で58得点を挙げた五郎丸君が大人気。その代表がキック前の五郎丸ポーズ。スーパーラグビーチームのレッズ(オーストラリア)に加入も決まって、更に大フィーバー。

 だから、5日の浅草の鷲神社の「酉の市・一の酉」には、商魂逞しい商人が「五郎丸人気」にあやかって、商売繁盛の熊手に五郎丸君の人形を乗せていたんでしょう。

 いづれにしても、スポーツで戦うのも、人々が応援するのも大賛成。戦争は止めて、スポーツで決着するようになったら良いんですがね。

ツワブキ(石蕗)


1603   星月夜それどころではありません   炎火

2015年11月06日 | 

 今月の岩戸句会の兼題は「星月夜」だった。満天の星を見るために明かりを消す句。星を見ながら一日を振り返っている句、口笛を吹いたり、酔っぱらって千鳥足だったり・・・・・そしてこの句のように、全く星を見ていない句もあって、川柳的でおかしくて笑ってしまった。

 「それどころではありません」という意味にしても、都会の真ん中に住んでいて見たいのに星が見えないとか。地下鉄に乗っているからとか、食事の準備に忙しいとか、面白いテレビをみているからとか、いろんなことが想像される。

タイワンホトトギス(台湾杜鵑草)

 


1602   第230回 10月 岩戸句会  

2015年11月05日 | 

星月夜使いきったる一日かな    洋子

老いて今なるほどなりと菊の酒

 

テレビ消しLED消し星月夜    薪

浮かびきて秋雲を呑む池の鯉

 

星月夜それどころではありません  炎火

天高く然も三六〇度

 

霧の朝心の底を覗き見る      鼓夢

ヒラメ筋痛みを増して秋となる

 

人疎ら声援目立つ体育祭      豊春

蟷螂や動かざること草の如

   

星月夜風に吹かれて千鳥足     一煌

新蕎麦の味深し色深しかな

     

風にきく隣りの庭の猫じゃらし   歩智

十三夜ピカピカの海赤く燃え

 

色鳥や鏡台に瓶のいろいろと    章子

なんとなく五感の冴える秋の夜

  

食べたいが木成りの柿に届かない  余白

小春日をAからBまで歩き行く

 

障子貼り終えて一服日のやわし   稱子

皆といてされど一人の愁思かな

  

秋風や湯呑ほどよく渇きゆく    雲水

冬近しスマホ探して日が暮れる


1601   テレビ消しLED消し星月夜   薪

2015年11月02日 | 

 我が家の電球のほとんどをLEDに替えた。但し、明るさに問題があるので、全ては替えられない。もう一つ、作業場の直管蛍光灯12本も替えたいが、まだ使えるものを破棄するに忍びないし、工事費も高いので、やはり替えていない。長寿命だから、電気代を考慮すれば、替えた方が良いのかもしれないのだが。

 テレビやLEDを消しても、街の街灯やネオンは点いたままだ。世の政治家たちに言いたい。せめて、年に一度でもいいから、「星の日」を制定して、日本の全ての街灯を消して星空を眺める日を作ってもらいたい。

ヨメナ(嫁菜)


1600   星月夜使い切ったる一日かな   洋子

2015年11月01日 | 

 新月の又は月のない、秋の大気が澄み切っている夜、星々がよく見える。今日の夕方8時頃には、西から東に天の川が流れ、白鳥座やカシオペア座が見える。白鳥座の近くには、こと座のベガ(織姫)とわし座のアルタイル(彦星)がある。天頂には、秋の大四辺形やアンドロメダ銀河などがあるが、南には明かるい星が意外にも少ない。

 さてこの句、月夜のように明かるいと言われている秋の星々を眺めながら、一日を振り返る。作者は、心身ともに一日を充分に使い切って、疲れてはいるがほっとして大いに満足しているのであろう。

イヌタデ(犬蓼)別名アカマンマ