社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

9月5日(火)

2017年09月19日 23時07分35秒 | 2017年

  7時起床。朝食は、「Zurich Bread Factory & Cafe」へ。ラオスはフランスの植民地だった時代があるので、パンが美味しい。注文は、店員さんがおすすめだというBLTサンドとアイスティー。具材もそうだが、パンが本当に美味しい。味、香り、食感、どれを取っても日本で食べるものよりレベルが高い。特に、香ばしい味わいが癖になりそうだ。これほど美味しいパンは、日本ではなかなかお目にかかれない。

  洗濯屋さんに昨日までの衣類を預ける。1キロで約150円という安価な値段で、朝出せば夕方には受け取ることが出来る。ルアンパバーンにはこういう洗濯屋さんが結構ある。おかげで、今回の旅行はかなり荷物を減らすことが出来た。

  トゥクトゥクをチャーターし、郊外にある「セー滝」へ向かう。片道30分ぐらいで、前半は普通の街中を走るのだが、後半から山道に入り、最後は舗装されていない道を走るので、車が上下に揺れる。まあ、これは運転手さんのドライブテクニックによって大きく変わりそうだが。

  トゥクトゥクを降りると、今度はボートに乗る。こちらは10分くらい。しかし、随分簡素な船で揺れるし、途中で2度ほどエンジンが止まるというトラブルもあった。これだけでも、結構な観光要素がある。

エンジンを再稼働するおじさん。

  雨季ということもあって、セー滝は想像以上に迫力があった。滝というよりは、森全体が川になっている感じだ。水の流れもそうだが、それによって発生している音や風も含め、その場一体の空気がとにかく爽快だった。目を瞑っていても、迫力を感じられる。一方で、事前情報では場所によっては泳げるとのことだったが、流れがすごすぎてとてもそんなことが出来る状況ではなかった。一瞬入ってみようかとも思ったのだが、結局は躊躇した。また、上流へ向かって歩いている途中の段差を登った時に、昨日ナイトマーケットで買ったパンツの股の部分が裂けてしまった。思いっきり裂けた訳ではなかったのが不幸中の幸いだが、ちょっと恥ずかしい。

  船で元の場所へ戻る。帰りは船のエンジンもご機嫌だった。

  トゥクトゥクで市街地へ戻り、市場で新しいパンツ(今度はストレッチ素材のものにした)を購入して、その場でお着替え。その後、歩いてホテルへ戻る。その途中で朝にお願いした洗濯屋さんを覗いてみたら、私の衣類がきちんと干されていた。想像していたよりもはるかにアナログな干し方だが、それがまた良い。

ちなみに、右端のファンキーな花柄パンツは私のものではありません。

  ホテルの近くにある電気屋さんも覗いてみると、韓国製の家電ばかりが並んでおり、日本製はかろうじて東芝の洗濯機が1台置かれているだけだった。海外展開の難しさよ。

  正午前にホテルに戻り、しばし休憩。今日も暑くなってきた。体調はすこぶる良いのだが、食欲があまりないので、昼食はカット。

  14時にホテルを出る。午後は、ちょっと奮発をして船を1チャーターし、「パークウー洞窟」へ行く。この洞窟へは行きたいが、通常のツアーで他の観光客と一緒に片道2時間船に乗るのは鬱陶しいなと思っていたところ、ホテルを通してチャーター便を手配してもらうことが出来たのだ。チャーター便なので、ホテルの目の前まで船が迎えに来てくれる。ただ、思っていた以上にちゃんとした船で、ベッドもあったりして、1人では完全に持て余した。

  というわけで、操縦士の若いお兄さんと2人の船旅がスタート。往路は、メコン川を上る。船から見ると、メコン川の雄大さが更によく分かる。これは、すごい。

半分ほど行ったところで、川に橋を架ける工事が行われていた。どうやら、中国が行っている工事らしい。善意による支援、ではないんだろうな。

魚の養殖場のようだ。

後半になると、雲行きが怪しくなってきた。しかし、それもまた迫力があって良い。何だか、魔界にやってきたかのようだ。

  しばらく進んだところで、少し雨が降ってくる。すると、船が川岸の森に突っ込み始めた。「え?」と思った次の瞬間、船内に木が飛び込んでくる。操縦士のお兄さんが船首に出たり操縦席に戻って操作をしたりと、忙しく動き回っている。何事かと思ったが、どうやら一度船を止めるようだ。随分思い切った停泊の仕方である。10分ほど掛けて船を着岸させると(これを着岸と言っていいのかは疑問だが)、こちらへやってきて雨除けを下ろし始める。ここでようやく彼の意図を察した私も協力し、全ての雨除けを下ろし終わってすぐ、急にものすごいスコールがやってきた。お兄さん、ナイス判断。それにしても、よくスコールが来ることを察知したものだ。その後、その場でしばしの雨宿り。

  スコールは、10分ほどで通り過ぎていった。再び慌ただしくお兄さんが動き回り、運航再開。目的地はもうすぐである。

  運航再開から20分ほどで、目的地の「パークウー洞窟」へ到着。もう夕方の4時を過ぎていたので、他に船はない。安定感の全くない桟橋を渡り、洞窟に入る。

  パークウー洞窟の中には、所狭しと仏像が並んでいる。船がないのだから当然観光客も誰一人おらず、結構怖い雰囲気。しかも、結構壊れている仏像が多く、それが余計に不気味さを醸し出している。神秘的、という表現のほうが適切なのだろうが、それは良く言い過ぎのような気がする。ただ、仏像1体1体をじっくり見たり、手を合わせたりする内に、気持ちはどんどん穏やかになっていった。

  船へ戻り、帰途につく。帰りは川の流れに沿って下るので、それほど時間は掛からない。また、ホテルの方曰く、夕方にはとても綺麗な夕日が眺められるよ、とのことだったが、残念ながら雲で全く見えなかった。しかし、天候の違いによるメコン川の雰囲気の変容も体験することが出来たし、大満足のクルージングだった。

洞窟の全体像。随分すごいところにある。

一応、夕日が沈むタイミングの写真。残念ながら、ほとんどわからない。

ルアンパバーンの中心に戻ってきた。

お世話になりました。

  夕食は、初日のお昼に食べた「カフェ・バーンワットセーン」で再び水牛のステーキ。どうしてももう一度これを食べたかった。この日記を書いていたら、また食べたくなってきた。日本で食べられるお店はないだろうか。

  これまた初日に行った「レモングラス・サウナ&トラディショナル・マッサージ」へ再訪し、今度はラオスの伝統マッサージを受ける。タイの古式マッサージを少しマイルドにした感じで、結構強めのマッサージだ。しかし、強く押されているのにそれがとても心地よく、ウトウトしながらリラックスした時間を過ごすことが出来た。

  ナイトマーケットでお土産を購入。じっくり見ると魅力的な品物がたくさんあって、ついつい必要以上に購入してしまった。その後、洗濯屋さんで衣類を受け取り、ホテルへ戻る。あんな干し方だったのに(と言っては失礼だが)、衣類はふわふわでとても良い香りがした。