社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

9月6日(水)

2017年09月20日 22時46分05秒 | 2017年

  5時起床。ルアンパバーン最後の朝なので、もう1度托鉢を見るために早起きした。外はまだ真っ暗だ。

  今日は、一昨日とは違うメイン通りにも行ってみた。改めてじっくりと眺めてみると、この地域にはすごい人数のお坊さんがいるんだなと驚かされる。しかも、若い人が多い。もしかすると彼らは修行僧で、全員がそのままお坊さんになるわけではないのかもしれない。しかし、日本のお寺の多くが後継者問題に悩んでいる一方で、こちらにはこれだけ多くの後継者候補がいるというのは面白いものである。社会における仏教、宗教の位置づけが全く異なるのだろう。また、施しをする住民の側の年齢層も幅広い。中には小学生にも満たない小さな子がお母さんと一緒に行っていたりもする。托鉢僧への施しは功徳を積む行為なわけだが、そういう考え方や行動が世代を超えて受け継がれていく様を見たような気がして、とても感慨深かった。葬儀の際のお坊さんをインターネット通販で呼べるような我が国とは全く異なる価値観が目の前に広がっていた。このように書くと私が日本の現状に苦言を呈しているように捉えられるかもしれないが、私はインターネットでお坊さんを呼べるシステムが出て来た今の日本の現状を歓迎している。日本のお坊さんの中には高級車を乗り回したり、ガンガンに酒を飲んだり、寄付を強要したりする人たちがいるのも間違いないし、檀家だ何だというしがらみや法外に高いお布施についても意味が分からない。本人が許してくれれば、自分の親の葬儀では私が戒名を考え、お経を上げようかと思っているくらいだ。だから、ラオスは良くて今の日本はダメだ、というのではない。単純に、宗教への信頼が厚く、日々の生活に根付いているラオスの文化が羨ましいのだ。

  托鉢が終わると、街はまた朝の静かな空気に包まれる。さあ、朝ご飯を食べに行こう。

  朝食は、昨日と同じ「Zurich Bread Factory & Cafe」へ。今度はクロワッサンを使ったハムチーズサンドを食べる。やっぱり、美味しい。ふわふわでほのかにバターの香りのするクロワッサン。このカフェが自宅か職場の近くにあったら、間違いなく頻繁に通うだろう。ただ、値段はラオスの物価からするとかなりお高めである。飲み物のアイスカフェラテも含めて、日本円で確か750円くらいの値段だったと思う。日本だったら普通かもしれないが、一昨日の朝に屋台で食べたフー(牛肉入り米粉麺)なら5杯は食べられる金額だ。かなり豪華な朝食なのである。

  ホテルに戻ってしばし休憩し、身支度を整え、10時過ぎにホテルをチェックアウト。今回宿泊した「The Belle Rive Hotel」での滞在は、すこぶる快適なものだった。本当に、お世話になりました。

  トゥクトゥクでルアンパバーン国際空港へ。航空券の発券機が故障していてEチケットがなかなもらえないというハプニングはあったが、その後はびっくりするくらい簡単な出国審査を経て、待合室に入る。ここにもバンコクエアウェイズのラウンジがあるので、待ち時間を快適に過ごすことが出来た。

このチョコレートケーキがサクサク甘々でめちゃくちゃ美味しかった。もちろん、オレンジジュースもかなり甘め。最高だ。

  ルアンパバーン12時45分発のバンコクエアウェイズ942便に乗り、バンコク(スワンナプーム国際空港)へ。相変わらず滑走路を歩いて飛行機に乗るのだが、ちょっと先を離陸に向かう大型機が走っていたのには驚いた。しかも、機内に入ると、70人乗りの飛行機に乗客が10人ちょっとしかいないという状況。そんなにローカル路線ではないはずなのだが。

先に離陸していく飛行機たち。

乗客が全然いない。

川に挟まれて半島のようになっているの部分が、ルアンパバーンの中心地。この出っ張り部分はほとんど歩き尽くした。

機内食が美味しい。野菜も新鮮だし、ハムやチーズ、デザートのケーキ的なものも良かった。まあ、ケーキ的なものは超甘党の私にとって、という意味だが。

  15時過ぎにスワンナプームに到着。エアポートレールリンクに乗り、終点のパヤータイ駅へ。いつの間にかエアポートレールリンクの急行が廃止され、各駅停車しか運行されなくなっていた。

これが切符。

  パヤータイ駅でBTSに乗り換える。乗り換え通路のところに、昨年10月に亡くなったプミポン国王の祭壇が設置されていた。そうか、タイはまだ服喪期間なのだ。祭壇の写真を撮るのは不謹慎かとも思ったが、別に国王を軽んじているわけではないので、手を合わせてから撮影させて頂いた。

これが切符。

ホームドアが設置されるようになったらしい。

乗り換えで、一気に混雑する。

  懐かしのチョンノンシー駅で降りる。今回は、5年前に来たときと同じホテルに泊まるので、この駅まで来てしまえば後は迷うことはない。一方で、5年間の間に駅周辺は更に発展しており、新しい高いビルが建っていたり、スラム街風だった地域の一部が再開発用地になっていたり、時の流れも感じさせられた。

コンビニの数も増えていた。しかも、セブンやファミマが多い。

結構広い範囲が再開発の対象になっている。奥に見えるツインタワーがホテルである。

  今回の宿、「Oaks Bangkok Sathorn Hotel」にチェックイン。今回は普通の部屋より1,500円ほど高いワンランク上の部屋を予約してみたら、びっくりするくらい大きな部屋だった。リビングもめちゃくちゃ広いし、ベッドルームやバスルームは2つある。こんなに豪華な部屋に泊まれるのはもちろん嬉しいが、1人では完全に持て余す。むしろ、部屋が広すぎて動き回るのが大変だ。ただ、部屋に洗濯機が付いているのはありがたかった。

広いほうのベッドルーム。こっちを使った。

広いほうのバスルーム。

2つめのベッドルーム。こっちは手つかず。

窓からチョンノンシー駅方面を眺める。

バルコニーも無駄に広い。

  荷物を置いて、散策に出掛ける。道路は夕方のラッシュが始まっていて、道路の混雑がすごいことになっていた。また、BTSの駅にも入場するための行列が出来ていた。空港からホテルに向かっていた時にも感じたが、BTSってこんなに混むものだったっけ。

  BTSには乗らず、駅を越えたところにある、5年前に初めてカオマンガイを食べたフードコート(?)へ。しかし、今日はもう店じまいしてしまっていた。残念。ここのカオマンガイを食べるためにタイに来たと言っても過言ではなかったのに…。ちなみに、今回の旅行ではこのお店の営業時間に合わせて訪問することが出来ず、結局ここでカオマンガイを食べることは叶わなかった。

  タニヤ通りまで歩き、両替をする。当時はここの両替所のレートが良いと教えてもらったが、今もそうなのかはわからない。

  通りの奥にある屋台を物色し、夕食をとる。たくさんあるおかずの中から3品を選んでご飯に乗せてもらう。ピリ辛の炒め物がとても美味しくて、汗をダラダラかきながら一気に平らげた。タイ料理はやっぱり美味しい。

この中から適当に料理を指さしてご飯にのせてもらう。

よく考えたら、目玉焼きと煮卵は卵かぶりだったな。

ごちそうさまでした。

  チョンノンシー駅の売店でアイスティーを買い、コンビニでも追加でジュースやお菓子を買って、ホテルへ戻る。タイのめちゃくちゃ甘いアイスティーは、やっぱり素晴らしい。なんでこれを日本で売らないんだろう。

  せっかくなのでお風呂にお湯を張ってゆっくりと浸かってから、ソファーでゴロゴロとテレビを見る。日本のテレビはNHKしか映らないが、ちょうどやっていた特集が面白くて見入ってしまった。