6時起床。今日から1泊2日、家族3人で茨城へ旅行に行く。一番の目的は、雨引観音へのお礼参りである。昨年の10月8日に安産祈願をし、おかげで無事に娘が生まれたので、そのお礼をしに行くのだ。
レンタカーを借り、7時半過ぎに出発。朝早く出たこともあって、首都高の都心部分で若干の渋滞に巻き込まれたが、比較的スムーズに車を走らせることが出来た。途中、常磐自動車道の守谷SAで休憩し、おむつ交換と授乳。綺麗なベビーコーナー(おむつ交換台や授乳スペース、給湯器などが設置されている)があって、ありがたかった。
10時過ぎに雨引観音(楽法寺)へ到着。本堂(観音堂)へお参りをして、無事に娘が生まれたことをご報告。また、娘の今後の健康と幸せもお願いした。その後、お守りをお返ししようと思ったのだが、お寺の方の対応が結構あっけなく、「あーはいはい」と片手で受け取って近くの台にポンと置いたまま放置されてしまったので、結局こっそり取り返して持ち帰った。文句を言える立場ではないのだが、何か釈然としない。
笠間へ移動し、和食料理「鍛冶屋」で昼食。妻は日替わりランチで鱧のあんかけ、私は海鮮ばらちらし寿司を注文。普段、メニューにあってもばらちらしを食べることはほとんどない。具が細かすぎて、何が何の味かわからないからだ。しかし、ここのばらちらしはその複合的な味や食感がおいしく感じられる。素材なのか、切り方なのか、バランスなのか。もはや、あまり好きではないきゅうりのシャキシャキ感までなくてはならないものに思えるから不思議だ。
笠間稲荷神社へ参拝する。「日本三大稲荷」に数えられるほど有名な稲荷神社で、日によっては結構な人で賑わうのだが、平日の今日はほとんど人がいなかった。参道のお店が寂しそうに見えたが、他にお客さんがいない状態でお店に入るのは少し勇気がいる。
参道では店員さんが軒先で客引きをしているのだが、ほとんど人が歩いていないので、こちらも少し歩きづらい。
そんな参道の中にある酒蔵・笹目宗兵衛商店。笠間稲荷神社の御神酒「二波山松緑」を醸造しているそうだ。中の見学も出来るし、レストランも併設されている。
笠間駅前のケーキ屋「グリュイエール」で、モンブランを食べる。私は、ここのモンブランより美味しいモンブランを食べたことがない。更にいえば、ある年のクリスマスに作られていたモンブランのデコレーションケーキはもう一段素晴らしいものだった。機会があれば、もう一度食べてみたいものだ。いずれにしても、笠間に来たらここのモンブランを食べないわけにはいかない。
飲み物はちょっと冒険して、ドラゴンフルーツソーダ。ベースはピーチソーダなので、見た目は全く違うが妻のピーチティーと味が近い。
今日の宿泊先、「割烹旅館城山」に到着。かつて料亭だった建物を旅館として利用している宿で、ひとつひとつの部屋が異なる趣きを持っているらしく、せっかく笠間で泊まるならここがいいと思っていた。
それぞれの部屋には外廊下を通る。私たちの部屋は、その一番奥にある離れの部屋である。ここなら娘が泣いても気にしなくても済むと思い、この部屋を予約した。しかし、なんと今日は宿泊客は私たちだけとのこと。平日だし、明日は台風の予報が出ているし、確かにこのタイミングで旅行に行く人は少ないか。
廊下の雰囲気も良かったが、部屋の中も趣向が凝らされていた。しかも、広い。さっそく、娘は部屋中を動き回っている。また、部屋には近くで汲んできた湧水が置かれていて、これが透き通るようなすっきりとした美味しさだった。
宿泊客は私たちだけなので、大浴場も貸切。温泉ではないが、地元・笠間の農家さんが生産しているという薔薇の花が浮かんだ薔薇風呂になっていて、香りがとても良い。お風呂だけでなく、この宿では至る所に薔薇を中心とした生花が飾られていて、良い香りを漂わせている。
夕食は専用の個室で。さすがは割烹旅館、部屋の雰囲気が素晴らしく、政治家にでもになったような気分だ。
お料理は期待以上だった。地元の食材、旬の食材にひと工夫を加えることで、見た目も味も楽しめる料理になっていた。中でも、炊きもの(特にしめじ)と揚げ物(シャインマスカットと秋刀魚の紫蘇揚げ)が特に印象に残った。最後に出てきた栗ごはんも絶品だ。また、こういうところでは当たり前なのかもしれないが、全て作りたてが出て来るの、温かいものは温かい状態で出て来た。基本といえば基本だが、大切なことだ。また、笠間の割烹だけあって、器へのこだわりも感じられた。割烹旅館、おそるべし。
部屋に戻って娘を寝かしつけた後、もう1度入浴をしてから、「グリュイエール」で買ってきた五穀ロールと五穀クロワッサンを食べる。これはちょっと大人向けの味だ(あまり甘くない)。妻は大好きらしい。