6時起床。大浴場で汗を流す。さすがに昨晩よりは弱くなったが、まだ薔薇の良い香りがする。特に、白い薔薇の香りが強い。
7時半から朝食。昨晩の夕食同様、一品一品が丁寧に作られているのがよくわかる。朝からこういうご飯が食べられるというのは嬉しい。
朝食後、ロビーで珈琲を頂く。宿のご主人自らが汲んできた地元の湧水で淹れた珈琲だそうで、雑味がなくてすっきりとした美味しさである。そして、そのままご主人と雑談。ご主人は写真が趣味とのことで、子どもの写真の撮り方を熱心に教えて下さった。少しの工夫で大きく写り方が変わることがよくわかり、とても参考になった。また、お風呂や建物の各所に飾られている薔薇について、仕入れたてのものを見せて頂いた。地元の薔薇農家さんが栽培されていて、それらは通常東京の大田市場へ出荷されるのだが、その中の一部を分けて頂いているそうだ。普通に花屋さんで買うと、1輪で200~300円するらしい。この辺りには温泉がないから、お客さんを呼ぶ目玉のひとつとして薔薇風呂を考えたそうだ。確かに、あれだけ良い香りの薔薇風呂なら、温泉にも対抗できる。料理についても聞いてみたところ、食材へのこだわりや調理法の工夫はもちろんだが、何より「手抜きをしないこと」が重要だとおっしゃっていた。シンプルではあるが、とても深い言葉だと感じた。
9時過ぎに宿をチェックアウト。部屋、お風呂、料理、ご主人をはじめスタッフの皆さんのおもてなしも含め、本当に良い旅館だった。次は、冬のあんこう鍋の時期に来たい。
笠間のイオンで地酒やそぼろ納豆を買ってから、石岡にある大場観光ぶどう園へ伺う。明るくて優しいおじいちゃんおばあちゃんの経営するぶどう園で、毎年この時期になるとぶどうを買いに伺っている。今日は、妻の実家、私の実家、弟の家の3個所に巨峰とシャインマスカットを1房ずつ宅配するのと、私たちが食べる分をそれぞれ3房ずつ購入した。また、デラウエアも置いてあったものの、もう販売は終わりで残っているのは近所の保育園の給食用のものとのことだったのだが、「まあちょっとぐらいなら大丈夫かな」と2房分けてくださった。更に、ピオーネも1房サービスして頂いた。毎度毎度、ありがとうございます。
到着すると、まずは試食させて頂ける。
保育園に届けられるデラウエア。これを少し分けて頂いた。
最後に、看板犬にご挨拶。
関東には直撃しない予報ではあるものの、台風の影響が不安だったので、早めに帰途につき、14時頃には帰宅。風は強いが、雨は降っていない。
帰宅してすぐに、ぶどうを1粒1粒、房から切り離していく作業に入る。妻曰く、そうしたほうが水分が茎に奪われないので味が落ちないらしい。そして、今回は切り離した粒を私と妻の分で別々に容器に入れることにした。私のほうが食べるペースが早いので、しっかり分けておかないと私ばかりがどんどん食べてしまうのだ。しかし、分ける比率は2:1で私のほうが多くて良いとのこと。なんてこちらに有利な条件なんだ。妻の優しさに感謝。
夕食は餃子。食後に、まずはサービスで頂いたデラウエアを頂く。めちゃくちゃ甘い。きちんと酸っぱさもあって、全体的に味が濃い。シャインマスカットも、期待通りみずみずしくて甘さも強い。しかし、一番は巨峰だった。巨峰ってこんなに甘かったっけ?と驚かされた。
ちなみに、そぼろ納豆は翌朝に食べた。ちなみに「そぼろ納豆」とは、納豆に切干大根を混ぜて醤油などの調味料につけた、茨城の郷土料理である。濃い味の納豆の中に大根のコリコリ感があって、癖になる。なぜこんなに美味しいものが全国販売されていないのか、不思議でならない。