火曜日の朝の気温は、さほど低くは感じなかったけど、
どんよりした空から、みぞれが降っていて
ウッドデッキもドライブウェイのコンクリートも
凍結していた。
20代はじめに転んで足を
50代後半にも 転んで手首を骨折した過去のある私は
そろりそろり と歩いた。
”運転には気をつけろよ” と
仕事に行く私の背中にバッキーの声。
カントリーハイウェイに入ると、道路が滑りやすく感じたので
スピードをゆっくりと緩め 黄色いセンターラインよりに走った。
この道路にはガードレールが殆どつけられていないので、
滑って落ちると厄介だ。所によっては危険。
”ゆっくり行こう。”
職場に連絡を入れ 遅れることを伝えた。
前方に目を向けると
対向車線側のDitchに紺色のトラックが落ちていた。
こういう事故はよく見るので、何の心配もせず
”トラックだからって油断して
スピード落とさずに走ったんだろうなぁ” と
のんびり考えていると私の車も滑りはじめる。
キャァーー
運良くそこを走っていたのは私の車のみ
小刻みにブレーキを踏みながら、
まずは道路の真ん中にいられるように,ハンドルを操作した。
それは短い時間だったけど 心臓パクパク 冷や汗もの
ふぅぅ
まだまだそこから職場まで長い距離なのに、
その時は仕事を休む事など、考えにも入れていなかった。
”時間は気にせず、ゆっくり走ろう。” と
遅刻してでも仕事には行くつもりでいた。
ゆっくり車を走らせていると、道路沿いの空き地に消防車が止まり、
消防士のジャケットを羽織った男性が
道路のど真ん中に立っているのに気づいた。
”この先にある坂を下るのは非常に危険です。
10分もしないうちに、Sand Truck が来ますから、
その後で運転するほうが安全です。” と言う。
言われたとおり、側の空き地に車を止めた。
それから10分もしないうちに私の後ろに数台の車他、
貨物トラックまでもが続く。
路上が安全な状態になるのを待っている間に、
帰り道の事が心配になり始めた。
”こんな天候の中、寿司を買いに来る客も少ないだろう。
リンさん一人でも仕事は終えそう。”
そう思った私は
職場に連絡を入れ、仕事を休みたいと伝えた。
先の心配が消え、気が楽になってスマホをいじっていると、
レジ袋を持った一人の男性が
道路に立った消防士と話しているのが見えた。
そうこうすると、消防士がペットボトルを持ってやって来た。
”お向かいの家に住む方からの差し入れです。”
そう言って
消防士はこの空き地に駐車した車1台1台に水を配りはじめた。
小雨の中 傘もささず 人を想うばかりに、ここまでされるとは
ご苦労なことだ。
小さな会話を持っただけだったけど
この消防士の目を見れば 誠実な方であるのは分かる。
年齢は60代に見える50代。
背は170センチぐらいでビール樽 (Keg)に似た体型。
何故か 誠実な男性は
どんな容姿でも皆 いい男に見えるから不思議だ。
”こういう状況での水の差し入れって、
私には考えつかない事だなぁ”
と 思いながら、頂いた水を飲むと
喉を気持ちよく流れ
その時初めて喉が乾いている自分に気づいた。
自分が思う以上に運転に緊張していたようだ。
心のこもった消防士や差し入れまでしてくれた住民の親切に触れ
ありがたい気持ちになる今日だった。
ぽちっとね
凍った道路の運転は怖いです。
今朝は雪だったのでゆっくり運転
後ろに車が続いても無理しないようにしています
アメリカは想像もできないような犯罪も多いですが ほんとうはこうした人達の方がずっと多い国です
そんな人達に囲まれています
ヤマサキパンの方の話 いいですね
私は子供の頃 それは多くの人達からそういった親切を受け育ったんですよ。 感謝です
*サニーさんへ
この寒い中 水? と最初は思ったんですが こういう時にも水は必要ですね 有り難かったです
その家の前を通る度に ありがとう と心の中で言うことです
毎日通る道なので こうした事でその人を知ることも出来嬉しいことです
*Reeさんへ
山道で狭くくねくねした道路なんですが ガードレールが非常に少ないです
所によっては 崖になっておりかなり深いですから怖いです
*Nekoさんへ
昔滑って ブレーキをかけスピンしてガードレールに突っ込んだことがあり それ以後 急にブレーキをかけてはいけない と学びました。 滑り始めると ほんと怖いです
*びこさんへ
ほんとそうですね
こういう親切は多い国なんですよ
スリップ!!
ハンドルがカラカラとむなしく回る?
あれは本当に焦りますよね。。
急とつく動作はしないこと!
≪急発進、急加速、急ハンドル、急ブレーキ、≫
セオリーですよね。
何事もなく、本当によかったです。
ってかガードレールもないとは!!
凍結する地域は必要ですよね。
その家の方が水をもってきてくれました。
その後その生垣は低く切り込んで見やすくなりました。交差点であまり高い繁っている生垣は見晴らし悪く危険ですね。
途中からお休みを取って良かったです。
先日のツェッペリンのジョンの話といい ↑の水を持ってきた男性も それを配る消防士も
殺伐とした今の世に 心にぽっと灯りが点いた話です。
こちらでも3-4年前 北陸の国道が大雪で車が立ち往生になったとき
山崎パンの配送車が 各店に卸すパンを積み荷から下ろし 立往生になった
ドライバーたちに配ったという 神対応の話がありそのニュースを聞いたとき
皆が拍手しました。
困ったときはお互い様で いつ自分が助けられる側にいるかもしれません。
イジーさん アイスバーンの運転は気をつけてね。