Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

今日の思い出を振り返ってみる 2

2021-05-20 16:47:09 | 日記

マルのじれんま 32

 大体…、紫苑さんは言いました。「あなたと魚との遭遇の件は大体分かりました。」そして彼は、にゃっとマルに悪戯っぽい笑顔を向けると、ところでと続けます。「円萬さん、人間の女生との遭遇......

    午後から一眠りしていました。体調に余り変化が有りません。やはり今日は外出を控えて良かったです。今週末はゆっくり養生しています。

今日の思い出を振り返ってみる

2021-05-20 12:21:54 | 日記

マルのじれんま 31

 異生物との遭遇か。紫苑さんは心の内で呟きました。紫苑さんの脳裏には異生物の「異生」の漢字が直ぐに「異性」の漢字へとへと変換されました。そして出会った頃の初々しい妻の笑顔が浮かんで......

    今日は曇り。風邪を引いてしまいました。今年はよく体調が悪くなります。
    今週はくしゃみ鼻水が続き、体調が整いませんでした。微熱もあるので、多分2、3日お休みします。
    昨年は2作品書いた日でした。後から32をアップするかもしれません。

うの華3 160

2021-05-18 11:25:18 | 日記
 「若奥さん、大旦那さんがおいでですよ。」

大丈夫でさぁ、大旦那さんが何とかなさいますよ。彼女の声に気付いた店主が慰める様に彼女に声を掛けた。そこへ、ジリリリ…と、電話が入った。店主は電話の置かれた通路へと向かうと、呼び出し音の鳴り響いていた電話から受話器を取った。もしもし…、彼は話し出した。いえいえ、お礼には及びませんや、旦那さん。それより、例の事で問題がありやしたようで…。

 さて、と、彼女は夫の実家に行く頃合いを読む事に迷っていた。惨事があったと聞いていた義弟四郎の子供も元気だと言う事だ、いっそこの儘何事もなかった様に自分達の家に帰ろうかとも思う。だが、あの子に言った手前、やはり夫の実家には顔を出すべきだろう。彼女はそう考えるとあれこれと思い惑っていた。すると、思い余ってふと往来に目を遣った彼女の瞳に、ひょいっと黒っぽい影が映った。

 それは直ぐに人の形になり、色付いたと彼女が感じる内にも早々に、往来に面した正面入り口にその人物が姿を現した。彼女は誰だろうとその人物の顔を確認した。そうして直ぐにそれが自分の舅であるとみて取れた。彼女は「ああ、お義父さん。」と呟く様に彼に声を掛けた。

 「戻ったんだってね。」

電話で聞いたよと、彼は自分の息子の嫁である彼女に朗らかに声を掛けた。電話?、彼女は不思議に思ったが、ああと、先程から店内に数回掛かっていた電話の中に、自分の義父からの物もあったのだと合点した。

「道の途中で一郎に会ったから、智は無事だと伝えて仕事に帰した。」

そう彼は皆に向かって快活に話して聞かせた。そうして食堂の店主に向い

「御亭主、有難う。とても役に立ったよ。」

と声をかけると、あの話だよと彼は意味有り気に店の主に目で合図を送った。その後彼は嫁や孫のいるテーブルに腰を据えると、「お前達も家に帰ったら如何だい。」と声を掛けた。

 ここにいても仕様が無いだろう。薫風溢れる戸外を極めて活動的に歩いて来た彼は、眩い様な生気に溢れ生き生きとして輝いてみえた。彼がにこやかな笑顔を嫁に向け帰宅を勧めると、嫁は反対に顔を曇らせた。

「あの子に、」

三郎さんの下の子に、あの子の兄さんの事を如何にかすると約束した様になっている物ですからと、彼女はテーブルの上に組んだ自分の指に視線を落とした。ああ、それね。ハッとした顔付きで舅は口にした。彼は物思う表情に変わった。「その事なら、私の方で何とかしよう。何とかなると思うよ。」と、彼は曖昧に目の前にいる嫁に言いながら、あれ、あれ、そうね、そうだったと、次に続く言葉を探して彼は戸惑った。ちらっと店主を横目で見たりする。別の件で元気が無いのかと、そう思っていたんでね。彼は当てが外れた様子になると声にも元気が無くなった。

 すると、そんな舅の挙動に、嫁である彼女は不審な物を感じた。彼女も厨房の所にいる店主に徐に目を向けてみる。しかし、こちらに背を向けた彼の顔色迄は彼女に見えなかった。何かあるのかしら?、義父と店主の間に何か有るのかと彼女は首を捻った。

 と、厨房横の黒い電話が目に入った彼女は、ハッと閃いた。さっきから掛かってきた電話は、そうか、全て舅からの物だったのだ。店主がこちらの様子を逐一舅に伝えていたのだ。それで…。彼女は合点した。こうも都合よく、タイミングよく、如何にも元気な舅が店に姿を現したのだ、と。
 

うの華3 159

2021-05-18 09:42:38 | 日記
 ドン!

勢いのままに走って、姉を追い越した彼女は通路を戻ってくる自分の母に打つかった。目の前一杯に母の着物の柄が広がっている。彼女は目をパチクリとした。「何です。」姉妹の母が不機嫌そうに言う声が彼女の頭の上から降りかかって来た。大体、あなたは大雑把な性格で困りものね。と、母は自分の次女を咎める様な口調で窘めた。そうして置いて、さっ、戻りますよ、と、母はこの時迄に皆の後になっていた自分の長女に言った。

 通路から、それよりは広い横道に母娘は戻って来た。仔細の分から無かった姉妹はここで、母から彼女達の従弟が未だ来ていない様子だったと告げられた。続いて、お前達、喉が乾かないかと母から尋ねられた。怪訝そうな子等の返事を待たずに、母はさっさと元来た道を引き返して行く。歩き出した母は食堂へ戻る気配だと、彼女達の内の姉娘は思った。

 不思議そうに顔を見合わせてはみた物の、姉妹は母の後を追って歩き出した。先を行く母が姉に振り返った。

「コーヒーが、食堂のコーヒーが美味しかったのよ。」

また飲みたくなってね、お母さん。と母は言ったが、そんな彼女に何か腑に落ちない物を感じた姉娘だった。「何かおかしくない?。」末娘も不安気な言葉と瞳を姉に向けた。

 食堂で、先程のお代わりの様に頼んだコーヒーにひと口くちを付けて、彼女は彼女の舅が先程迄座っていた辺りの空間にボンヤリと目を遣っていた。彼は既にこの食堂から姿を消していた。彼女の娘姉妹はそんな母の傍で、共に硝子のコップに注がれた水で喉を潤していた。2人にとって思い掛けずグラスに浮かんでいた透明な氷は、嬉しい驚きであり何よりのご馳走となっていた。姉妹はキャッキャとはしゃいでいた。歓談する娘達を余所に、姉妹の母である彼女は呟いた。

「あの調子では、四郎さんも御立腹ね。」

裏庭に迄、彼女の義弟四郎の声が聞こえて来ていたのだ。季節柄屋内の戸が全て開放されていたからだろう。何処で喋っているのだろうかと、彼女はかつて自分達親子が住んでいた夫一郎の実家の間取りを頭に思い浮かべていた。彼女は四郎と、先ほど家の前で会った三郎の子が話しているだろう場所を推測してみた。

「座敷か、縁側辺りかしら。」

「あれでは、ご近所に皆話の内容も何もかも筒抜けだわね。」

彼女は困り顔をして呟いた。


今日の思い出を振り返ってみる

2021-05-18 06:00:29 | 日記

マルのじれんま 30

 ざっーと、2人の頭上の木立が騒ぎました。空にも雲が延びて来たので地表に届く日差しは薄日になって来ました。辺りの景色が鮮明さを失い、風も生暖かい空気の流れに変わりました。釣り竿を前......

    朝夕雨の予報、空模様は暗いです。
    変化があると、落ち着く迄に時間が掛かるものですが、昨年、今年と、コロナがあったせいでしょうか、依然腑に落ちない出来事が起こって来るものです。昨年に引き続き、屋内の時間が多く取れるので、慣れた今年は昨年以上、より家の整理に勤しみたいです。その為にも、早く「うの華3」を終えたいです。焦ります。