あるご婦人のブログにこんな趣旨のことが載っていました。
「以前は話題にもならなかった政治の話が、主婦の集まりでも賑やかに語ら
れるようになりましたが、日々目にすることは国民とかけ離れたことばかりな
のはなぜ?」と。そして、「混迷する現実に自分自身の考えも定かではありま
せん、学習しないといけませんね」。
この方は鎌倉在の人ですので、ふと「尼将軍=北条政子」のことに思いが
飛びました。何時も蛙の如く思いが跳ぶのですが、今度は今回の選挙の行
方は女性の意向が大きくかかわってくる、と思うからです。
ご存知政子は、承久の乱(1221年)に際して武家政権の堅持を訴え、そ
の訴えは鎌倉武士を奮い立たせ天皇政権の軍を打ち破る力になりました。
これは政子個人の力量を示すだけでなく、当時の社会における女性の役割
を示しています。例えば、将軍の継承問題に関して政子が交渉した朝廷側
の相手は藤原兼子であり、それ以前に政子が娘の大姫の入内計画での相
手は丹波局(高階栄子)でした。
そのことを僧慈円が『愚管抄』のなかで「女人入眼の日本国」(日本という
国は、まさに女性によって大事な問題が決まる国なのだ)と述べています。
【北条政子などのことは『源頼朝と鎌倉幕府』(上杉和彦・新日本出版社)
を一夜漬けで読みました。また不破哲三さんの「社会進歩と女性」も少し
めくりました。鎌倉婦人の「学習しないといけませんね」に応えて】