猪瀬直樹氏のこの本・『勝ち抜く力』が書店に並んだ日(昨年12月18日)
に都知事辞任が報じられていました。このタイミングの「良さ」からみて、氏
には自分を取り巻く状況が見えていなかったと言えます。
猪瀬氏は長野県の出身で、中学時代の教師が私が上田で教わった先生
でした。先生が長野市に移られた時の生徒です。
先生の自宅へ伺うと氏の著作が棚に並べられています。出版されると必ず
送ってくるんだ、と先生の話です。「いろいろ本を出すようになり、いろいろな
場に出るようになると、それを維持するのが大変だ」というようなことを話して
いたよ、とも先生から聞いた話です。
昨年夏の都議選で躍進した日本共産党都議団を先頭としての追究が
猪瀬氏の都知事辞任に向かわせるうえで決定的な役割を果たしました。
その共産党が恒例の「党旗びらき」を開き、今年の展望を志位委員長
が語っています。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2014-01-05/2014010501_01_1.html
そのなかで、自公が秘密保護法を強行したことで、安倍政権の「終わりの
始まり」を告げることになったと述べています。
≪この問題で何よりも重要なのは、ごく短期間に、これまでにない広大な人々
が反対の声をあげ、たちあがったことで≫≪多くの人々が、この企ての真の目
的が、「海外で戦争をする国」づくりにあることを、見抜きはじめています。これ
は、日本国民の中の平和と民主主義を求めるエネルギーがいかに広く、深い
ものであるかを示すものであります。安倍政権はその全体――日本国民の良
識の全体を敵にまわしたのです。≫
≪安倍政権の暴走は、国民多数の声に背き、世界の流れに背く逆流で……。
この暴走の先に未来はありません。逆流は、必ず歴史と国民によって裁かれま
す。≫
国民の一人として、安倍政権の暴走の本質を見抜き、平和と民主主義による
社会のありかたを確実なものにする勝つ力をつけ、孫の世代へ手渡していく年
にしていきたいと思います。