kaeruのつぶやき

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「てんがらもん」235回 椋文学へ広がる理解。

2016-09-22 21:07:22 | 「てんがらもんラジオ」

今日の番組は  http://www.ustream.tv/recorded/91546826  です。

   「椋鳩十の遺徳をしのぶ松風会」事務局長の畠野洋子さんはゲストとして3回目です、これまでのお話を通じてブログで時々椋鳩十に関連することに触れて来ました。

   離島での公務員生活を経た思いを話された上利夫さん(第174回)では、椋鳩十の「離島は政治のひずみがくる。このことはものを書く人間として黙っていられない」という言葉を思い起こし、「3・11」を通じて生活の見直しが言われるなかで、椋文学に示唆を感じたこともあります。「感動は人生の窓をひらく」や松風会の由来になった「松風よ吹け!松風になりたい!」も深く記憶される言葉です。それらによって、いつの間にやらkaeruの頭のなかに椋鳩十の遺徳がしみ込んできていたのです。

   それはなぜか、今日の話で解りかけて来ました。

   最初「遺徳をしのぶ」とか、松風会を「ショウフウカイ」と読んだこともあってなんだか古風な団体だ、との感じでした。しかし、椋鳩十が亡くなったあと、まさに遺徳をしのぶ人たちの手で続けられてきた「松風忌」を受け継いだ活動だったのでした。作品とか図書館長としての活動などへの敬意は勿論ですが、椋さんの人柄に魅せられた人々によって進められてきたのです。そんな人柄は私たちも今までのなかでの「臭い話」とか「寝小便体験談」等の話から伺ってきたことです。

  さらに今日のお話では、県立図書館館長として市町村の図書館を廻り、住民の暮しにどう役立つかの視点で県立図書館が協力してきたとのことです。ですから生活の場での読書を、仕事の場での読書を目指します。農業文庫はリヤカーに本を乗せあぜ道に入る。栽培方法の改善もそういう読書活動と結びつけ、土壌改良の研究には本とともに専門家が協力する、トマトの収穫が倍加したそうです。

   海洋文庫はカツオの一本釣の船に本を積み込む、船員の資格取得に役立つ本で漁の終わった船中が学びの場になります。仲間内の争いもなくなり図書が生活向上の役割を果たしました。昭和34年にはじまり49年には海洋図書3,785冊までになったと話されました。

   県立図書館としての移動図書車より、各市町村が公立の施設に図書施設を設置することを推し進めました。関連のブログによると、その結果県下120以上の市町村に県立図書館も入れて4つしかなかった図書施設が昭和28年には117町村中81町村に読書施設が出来ました。

 「見る 聞く 読むは人間をつくる三大要素である」は深く受けとめられる言葉ですが、それを自分が書くことにも、図書館活動・読書運動に貫いてこられた椋鳩十の生涯により深くひきつけられます。さらに今日の話で嬉しかったのは椋鳩十文学と深いつながりがある映画「ゆずの葉ゆれて」が地元で、予定の上映期間を大きく延長されたということです。

   10月1日の「第9回椋鳩十祭」の成功と次回のゲストの神園さんの話に期待してます。