話題のとんぼの本、森洋子「ブリューゲルの世界」(新潮社)を読んだ。感想をサクッと...(^^;
最新のブリューゲル研究動向を踏まえながらもコンパクトに構成されており、難し本苦手の私にもわかり易く読めたし、「バベルの塔展」による新しいブリューゲルファンにとっても格好の入門書だと思う。
森先生のブリューゲル偏愛の愛に満ち溢れ、本当に勉強になる内容満載だったが、私的に特に興味深かったのは、去年プラドでしみじみ観た《聖マルティンのワイン祭り》(保存状態が悪かったことが良くわかる画面だった)で、その真作発見経緯がなかなかに面白すぎて、学者さんたちにとっての「真作発見」インパクトの大きさを改めて窺い知ったような気がする。
で、蛇足ではあるが(汗)、この本にも紹介されているブリューゲルのお墓があるノートルダム・ド・ラ・シャペル聖堂には、私もブリュッセルに行った折訪れた。
ノートルダム・ド・ラ・シャペル聖堂
矢印の先がピーテル・ブリューゲルの墓碑銘
ブリューゲルが40歳半ばで亡くなったのは、彼の素晴らしい画業を想うにつけ、本当に早すぎる死であったと思う。