Reflections

時のかけらたち

さよなら岩波ホール(追記あり) ・・・ Nomad:In the Footsteps of Bruce Chatwin

2022-06-18 23:53:49 | movie

6月15日

岩波ホールに最後の上映映画を見に行きました。

岩波ホールは65カ国の映画を紹介してきたとのことです。

若いころ、仕事の帰りにとか見ていた映画です。なつかしいです。

 

 

最後に見たのは「ブータン山の教室」

 

映画『歩いて見た世界』予告編

 

“神話”を旅したと云われる、伝説の作家ブルース・チャトウィン。

生前のチャトウィンと親交があった巨匠ヴェルナー・ヘツツォークが、その放浪の足跡を辿る——

彗星のように現れこの世を去っていったイギリス人作家ブルース・チャトウィン。この作品は彼の没後30年に、生前チャトウィンと
親交を結んだ巨匠ヴェルナー・ヘルツォークが制作したドキュメンタリーである。ヘルツォーク監督は、パタゴニアや中央
オーストラリアのアボリジニの地など、チャトウィンが歩いた道を自らも辿り、チャトウィンが魅了された「ノマディズム/放浪」
という、人間の存在の根底にある大きな概念を探求する旅に出る。


自分はどのように生きてゆくのか。

旅人で作家のブルース・チャトウィンは、幼少の頃、祖母の家のガラス張りの飾り棚にあった“ブロントサウルス”の毛皮をきっかけに、
先史時代や人類史に関心を抱いた。美術品の蒐集家、考古学の研究生、ジャーナリストと、様々なフィールドで非凡な才能を発揮した
チャトウィンが最終的に選んだのは、自らの足で旅をしながら小説を書く人生だった。南米を旅し、デビュー作「パタゴニア」を書き
あげたチャトウィンは、その後、アボリジニの神話に魅せられ、中央オーストラリアを旅した。当時は不治の病だったHIVに感染し、
自らに訪れる死を悟ったチャトウィンは、死が近づいたアボリジニが制を受けた地に帰還するように、物語の中で自らの死に方を探りながら
「ソングライン」を書きあげた。映画は、一枚の毛皮から始まったチャトウィンの旅がユーカリの木陰の下で終るまで、その過程で交差した
人々のインタビューを交えながら、全8章、ヘルツォーク監督自身のナレーションで綴られていく。

 

ブルース・チャトウィン(作家/1940年イギリス生まれ)
オークションで有名なサザビーズで美術鑑定士、収集家として成功を収め、その後、エジンバラ大学で考古学を専攻する。幼少の頃から
先史時代に興味を持っていたチャトウィンは、見慣れないものを求めて世界中を歩いた。1978年に『パタゴニア』で作家デビューを果たし
栄誉ある数多くの賞に輝き、時代を代表する作家としての地位を築く。1989年にHIVで他界するまで5作の小説を発表した。
バイオグラフィー:『パタゴニア』(78)、『ウィダーの副王』(80)、『黒が丘の上で』(82)、『ソングライン』(87)、『ウッツ男爵』(88)。

ヴェルナー・ヘルツォーク(映画監督/1942年ドイツ生まれ)
1960年から60作以上、映画の監督、脚本、プロデューサーを務める。ヴェンダースやファスビンダーと並ぶニュー・ジャーマン・シネマの旗手。
『カスパー・ハウザーの謎』(74)でカンヌ国際映画祭審査員グランプリ、『フィッツカラルド』(82)で同監督賞を受賞する。近年では
精力的にNetflixやAppleなど国際配信会社とドキュメンタリー作品を手がけている。ヘルツォーク監督のドキュメンタリーが日本で劇場公開
されるのは、『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』(12)以来10年ぶり、岩波ホールでの作品公開は『アギーレ・神の怒り』(83)
以来39年ぶりとなる。                                                

Nomad : In the Footsteps of Bruce Chatwin
ヴェルナー・ヘルツォーク 監督・脚本
2019年/イギリス=スコットランド=フランス/85分/ドキュメンタリー/配給:サニーフィルム

                                                岩波ホールのHPより

Bruce Chatwin and his notebooks. Interview to the wife Elizabeth

Moleskin ずいぶん前に買ったのだけど最近メモに使っています。ばらばらにメモした大事な言葉とかどこかに行ってしまって
探すのに大変なので、このノートブックを使っています。なんと帯にチャトウィンの言葉が書いてありました。ヘミングウェイや
マチス、ゴッホが使っていたのは知っていましたが、なんと最後にChatwinの名前がありました。

Losting myapassport was the least of my worries ;
losting a notebook was a catastrophe.  Bruce Chatwin 

チャトウィンってそんなに有名な人だったのですね。

 

この作家についてよく知っていたら、もっとよくわかったかもしれない映画。
ヘルツォーク監督のブルース・チャトウィンに捧げた映画は淡々と最後を語り、彼の足跡をたどり、この人生なかばで
亡くなった作家を偲んだ。あの頃猛烈な勢いで世界に広まったHIV(エイズ)という病気は多くの芸術家の
命を若くして奪った。

自分の足で歩く旅という言葉や人生の最後にたどり着く旅はどんな旅なのだろうかと思ったり・・そんな期待を
して見たのですが、そこの期待は少し外れました。

チャトウィンが魅かれて行った世界のことはわかりました。

映画の感覚とは違いますが、私自身も最近は自然の中に入っていくので、自然と一体になる感じはよくわかります。

 

 

映画の中でもリルケの詩がリファーされていましたが、ネットで探しても出てきませんでした。
代わりにこんな一言を見つけました。

 

「旅」にはたった一つしかない。自分自身の中へ行くこと。

~ライナー・マリア・リルケ~

 

 

慣れ親しんだ岩波ホールにお別れの挨拶をしました。

 

神保町から小川町に歩き、気になっていたカレーランチを。三燈舎はお茶の水を歩いているときに
いつも気になっていた南インド料理のお店です。この前のベルカントのレッスンの時に友人から
おいしいから今度帰りに行って見ましょうと教えてもらっていたお店がこのお店だったのですね。

 

長い列ができるお店とのことですが、ラッキーなことに外で待っていたのは一人だけでした。
少し待っただけで入ることができました。

 

 

本日のカレーは確か海老とほうれん草、野菜、マトンだったかと思います。
平日のランチでとてもお得感がありました。
どれもおいしかったです。野菜の甘さが出てていて、海老とほうれん草も個性的でした。
レベルの高いお店です。

 

のどが渇いていたのでラッシーは追加注文しました。

 

ダバインディアも好きなお店ですが、最近は行っていませんでした。

 

そのあと、京王デパートで友の会会員の20%割引最終日で古くなったトレッキング用のシューズや
山用のウエアを少し買いました。ここのところ御茶ノ水のスポーツ店や、デパートなどでリサーチして
いました。

以前からハッポウタカネセンブリを見たくて八方尾根に行きたかったのですが、とうとう6月の初めに
ハイキングツアーを申し込んでしまいました。私にしては登山はしないのですが、本格的なコースに
なります。白馬八方観光センターにリフトや花のこと、自然観察路についてよく聞いて決心しました。
高尾山に簡単な格好でしか行っていなかったのでレインウェアやすべて速乾性のある素材のものを
準備することにしました。カメラ用のホールダーもいいものが見つかりましたが、もう少し比較してから
買おうかと思っています。私にとって一大決心です。医科歯科大の先生にも狭心症治療のことも
あったので確認を取りました。申し込む前にパンフレットをネット以上の情報があれば送って
とお願いして検討しようと思ったのですが、どんどん完売になってしまうのでとりあえず予約して
押さえました。その後パンフが届いたら、2日目の八方池はリタイアする人が多いのでよく体力を
見て検討してくださいと書いてありました。私は花を見れたらリタイアもありかなという感じでも
いいかと思っています。初めての本格的な北アルプス。初級ハイキングと分類されています。
以前見た「イーディ、83歳 はじめての山登り」という映画を思い出します。登山ではありませんが
私にとってはすごく決心のいることでした。ゴンドラとリフトを乗り継いでからの尾根歩きですが、
リフトについても乗れるか問い合わせました。若いころスキーの時に恐い思いをたくさんしていますから。

まだ実現できるか半信半疑ではありますが、まだキャンセルには費用がかからない期間です。

 

夕食後はおいしい新茶とさゝまで買った紫陽花の和菓子で。

 

映画「歩いてみた世界」についていろいろ探していたら、映画の下の方に出ていた広告記事やおすすめ記事のところに
私の写真が出ていて驚きました。なんと英会話の上達方法の所の写真に和服を着た私の写真を使っていたのです。
これはかなりの驚きで、何か恐い感じもするし、勝手にブログの中から写真を転載してしまっているのです。
私のような老人はブログに写真を載せても何の問題もないかと思っていたのですが、これからは考えてしまいます。
今までのはもうどうしようもないですよね。全部消すのも大変だし。気をつけようもないのですが・・
何かイメージだけ巷にふりまかれると困ります。写真だけ利用したうその世界ですし。その記事をクリックしてもだいぶ前だったのか
新しい英語上達法について出ていて案内文の数行しかわからないのですが・・

 

June 15  2022  Jinbocho 

 

おまけ)

神保町で見たワンコ

 

気持ちよさそうでした。

 

13日にも「さゝま」の前を通りました。

 

涼しげなディスプレイです。

 

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6月の星岡  ・・・ Hoshigaoka in June, 2022

2022-06-17 23:45:10 | dish

6月9日

天気予報で晴る日を選んだのですが、雨も降りそうだし最初木綿の和服にしようかと思っていましたが
何か気力がなくて、楽な洋服にしました。前日2日は家でボビンレースの完成に向けてせっせと織って
いました。

バス停を降りてからの早稲田通り沿いにもいろいろ花が見つかりました。

 

初夏らしい星岡の玄関です。

 

茶長寿之友
 千利休は「茶の十徳」を説いている。十種は「諸天加護」「睡眠遠離」「孝養父母」「消除重病」「衆人敬愛」
「煩悩自在」「無病息災」「貴人相親」「寿命長遠」「悉除朦気」。
 有馬頼底監修『茶席の禅語大辞典』には、「茶を飲むことは長生きと道連れであるという意。昔から色々な茶の効用が
 説かれたが、特に有名なのが千利休の『茶の十徳』であり、十徳の一つが『寿命長遠』である。これによりいつしか
『茶はこれ長寿の友』といわれるようになった」とある。【茶是長寿友】
                                   茶席の禅語選より

お茶を飲むと生き返るような感じがします。

6月の星岡日本料理講習会 

献立
 椀  胡麻豆腐卵あん仕立
焼 物 鶏風味焼
煮 物 若布豆腐つくね取り
    南瓜煮
強 肴 焼茄子柳川仕立て
和 物 梅肉あえ
ご 飯 生姜ご飯

なんだか頭もぼーっとしていましたが、この空間の中に入るとすっきりしてきます。

 

始まるまで、しばらくこのお部屋で庭を眺めたり、掛け軸を見たりしてお茶を
いただてい待っています。

なんとその日は私一人で贅沢な講習会でした。土曜日も含め月に5日くらいの講習日から
行ける日を選んで行きます。私はできるだけ和服で行きたいので、直前まで待って
晴の天気予報の日を選んで行っています。

 

胡麻豆腐はなかなか家で作れないものです。
ガーゼの中で、くず、白玉粉、あたり胡麻、出汁を混ぜたものを入れて
も見だすのも大変そう。

練るのも時間がかかります。今回は椀だねにするので、白玉粉を加えて
練る時間も少なくて済みます。一度家でトライしたい胡麻豆腐です。

 

一人なので、先生からいろいろなことを教えてもらい、おしゃべりしながら贅沢な時間です。

 

鶏風味焼
わけぎまたは細ねぎ、人参のすりおろし、七味唐辛子、白胡麻、鶏肉(正油、薄口正油、砂糖
みりん、酒、サラダ油)椎茸

アルミホイルに包んで、オーブントースターで焼く簡単にできる料理です。

 

木綿豆腐、すり身、びしょ卵、やまと芋でつくねを作り蒸して
あんかけをします。

 

焼茄子の柳川仕立ては前にも習って作ったことがあります。今回も思い出して、帰ってから作ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

新しょうがで作る生姜ご飯、さっぱりしていてとてもおいしかったです。

 

梅肉あえは百合根、レンコン、きゅうりを和えたもの
さっと湯がいたレンコン、百合根は薄い塩水で水から煮あがるまでさっとゆで
なべ底を冷やしてさます。

水前寺海苔は手に入りにくいので、焼き椎茸を代用してもいい。

 

 

胡麻豆腐 卵あん仕立て

ほんのりとしていておいしい世界が広がります。くずのとろみがついた出汁の中に
かきたまがやさしい味です。

 

 

緑に囲まれた古い家で季節を感じながらいただく和食は最高の贅沢です。

 

June 9  2022   Asagaya

 

 

  

 

 

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ベネチア料理と紫陽花と植物トーク -3 ・・・  hydrangea in Asukayama park

2022-06-15 23:32:07 | seasons

飛鳥山公園の外周に紫陽花の花がたくさん咲いているようなので、まわってみることにしました。

 

周りには古いお寺もありました。

しばらく歩いて坂道を下っていくとやっと紫陽花のたくさん咲いているところに
やって来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨が降ったりやんだりの日でしたが、たくさんの人が紫陽花をバックに
写真を撮っていました。

私は一眼レフを持って行かなかったので娘のミラーレス一眼の写真を少し送って
もらいました。以下ミラーレスの写真です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ時期にこんなにいろいろな色の紫陽花が見られるのですね。

 

June 12  2022  Ohji

 

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ベネチア料理と紫陽花と植物トーク -2 ・・・ walking around Ohji

2022-06-14 22:52:10 | seasons

6月12日

仙川のギャラリーに行く前は娘と王子で遅ればせの母の日ランチと初めての飛鳥山散歩でした。
歩いて行ける範囲に古川庭園やさらに先の六義園があるので候補は飛鳥山公園と古川庭園でした。
最初は晴れていたのすが、天気が荒れて途中傘の出番もあり、飛鳥山の紫陽花を見ました。
天気がどうなるかわからなかったので一眼レフは持って行かなかったのですが、飛鳥山公園の
外周の紫陽花は鎌倉を思い出させる素敵な色合いの紫陽花でいっぱいで、悪天候にもかかわらず
多くの人で賑わっていました。

初めて行った渋沢栄一ゆかりで都の公園で一番古いとされている飛鳥山公園とオリバネーラでの
イタリアンのランチです。とても洗練されたイタリア・ベネツィア料理で、娘はダイ・パエザーニの
方が好きと言っていました。

 

 

青虫大量発生中で、気が付くとあちこちにいました。

 

 

蕪も葉っぱまで食べれてとてもおいしかったです。

 

渡り蟹のトマトソースのショートパスタ
とてもいい香りがしたのですが、蟹と何かお酒を使ったのかしら?

 

豚肉を低温調理したもの。ツナソースで。

どれも繊細な料理でした。

 

ごちそうさま

ランチB:前菜・パスタorリゾット・肉料理・コーヒー

 

 

王子に来たついでに飛鳥山公園を歩きました。

途中大きな神社がありました。

700年の歴史がある王子神社。飛鳥山エリアは縄文・弥生・古墳時代の遺跡があり、江戸時代には吉宗が庶民の
お花見の場所として整備した歴史があります。

飛鳥山公園

 

 

 

 

見たかったのは渋沢庭園や洋風茶室の晩香廬(ばんこうろ)と、栄一の書庫として利用された青淵文庫(せいえんぶんこ)。
大正時代の築造で、国の重要文化財にも指定。

主屋は戦災で消失。建物の中には資料館の券で入場できるとのことで、資料館まで戻らないとチケットが買えないので
今回は外からのみ見学。

青淵文庫

 

 

 

 

 

晩香廬

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

June 12  2022  Ohji

 

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ベネチア料理と紫陽花と植物トーク -1 ・・・ talk session by artist and scientist

2022-06-13 23:59:52 | art

最近は疲れやすくて、夕食後少し寝てしまうこともよくあり、それでまた起きてから活動するので
深夜遅くまで起きていることも多く、何とか生活習慣を改善しなければと思うこの頃です。

ヨガの池袋スタジオが今月で閉じてしまうので、今後のこともどうするか考え中です。
今考えている二つの教室は一つは月曜に習っていた先生が用賀の公民館で開催しているクラスと
新しく先生たちが始めたスクールでそれは目黒にあり、行きやすいのですが・・
7月はいろいろお試しして決めて行こうかと思っています。

夜寝る時につくづく長いこと生きてきたものだと思ったり・・・ 体もどんどんフェードアウト
していく準備かしら・・ 体の中を血液を循環させ、頑張っているよね。これから弱っていくばっかりの
自分の体力を何とか維持しながらできるだけ健康に生きて行きたいところだけど・・

でも思うことは”今”がこれからの人生で一番若いということ。今やらなければ後ではもう無理という
所まで来ています。

 

6月12日

浅野友理子展「脈脈」クロージング記念トークセッション  

食文化や土地に根ざした利用法を切り口に植物を描いている浅野さんと、植物生態学の第一人者・多田多恵子さんのクロス
トークを開催します。「マムシグサなどただきれいというわけではない植物たちの特徴をとらえた浅野さんの絵や版画は
とても興味深いですね」と多田さん。二人の熱い植物談義。どんな話が飛び出すでしょうか。質疑応答もいたします。

ゲスト:多田多恵子(植物生態学者) 
とき 6月12日(日)16:00~17:30
会場 ツォモリリ文庫 東京都調布市仙川町1-25-4
   (京王線仙川駅より徒歩5分 せんがわ劇場向かい)

多田多恵子プロフィール
東京都生まれ。東京大学大学院博士課程終了、理学博士。現在立教大学・東京農工大学・国際基督教大学非常勤講師。
植物の繁殖戦略、虫や動物との相互関係などを調べて楽しみ、一般向けに観察会も開いている。近著に『実とタネキャラクター図鑑』
(誠文堂新光社)、『ようこそ! 花のレストラン』(少年写真新聞社)、『美しき小さな雑草の花図鑑』(山と渓谷社)、
『したたかな植物たち』(ちくま文庫)など多数。
「趣味どきっ!道草さんぽ」(NHK, 2021)出演。

浅野友理子プロフィール
食文化や植物の利用を切り口に、様々な土地を訪ねている。
出会った人たちとのエピソードとともに、そこで受け継がれてきたものを記録するように描いている。

1990年  宮城県生まれ 
2015年  東北芸術工科大学大学院芸術工学研究科修士課程修了

主な個展
2021 “綯い交ぜ”ビルドスペース/宮城
2020 “植物をしたためる” ビルドスペース/宮城
2019 “土の熟れるころ” ビルドスペース/宮城
2018 “山のくちあけ” 馬喰町ART+EAT/東京

主なグループ展
2021 “ウォールアートフェスティバルふくしま in 猪苗代 2021/福島 
   “エマージング・アーティスト展”銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM/東京
   “第8回 東山魁夷記念 日経日本画大賞展”上野の森美術館/東京
2020 “みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020″/山形
   “ウォールアートフェスティバルふくしま in 猪苗代 2020/福島
2019 “青森EARTH2019 いのち耕す場所 農業がひらくアートの未来” 青森県立美術館/青
   “たべもの、いきるための”もうひとつの美術館/栃木

受賞歴 
2021 “第8回東山魁夷記念日経日本画大賞” 入選
2020 “VOCA展2020 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち” 大原美術館賞受賞

所蔵 山形市、多賀城市、塩竈市、公益財団法人大原美術館

みずみずしく生き生きとした壁画です。植物やそこに生息する生き物が描かれていました。

としちゃんよりお知らせいただいた展覧会のトーク・セッションに夕方から行きました。
植物の話に引き込まれ、多田先生の話はとても興味深かったです。横山先生からいろいろ実際のフィールドで
教えていただいたことなども思い出しました。

若い浅野さんが植物と共に生きて、実を食べたり、薬にしたりと里山に生きる昔からの縄文時代からの土地に
伝承されている生き方を受け継ぎ始めているその生き方が絵にも表れている生命力あふれる壁画と人間と共に
生きてきた植物の版画がとても素敵でした。
植物が光って語りかけてくるような絵・・ 植物一つ一つが精いっぱい生きていることを教えてくれた多田先生の
話も深すぎてもうオーバーフローしてしまいました。雌花の方が体力を使うとか、いかにして種を残すかで昆虫を
だましたり、あざとく生き残っていく様子も面白かったです。美しさで誘う花や死体のにおいで蠅を誘う花や
罠をたくさん仕掛ける植物たち。著書に「したたかな植物たち」というのがありました。
このトーク・ショーに多田さんを本から知り、引っ張ってきたつぉもりり文庫のディレクターのおおくにさんの企画
素晴らしかったです。

自分の身を守りながら、子孫を増やして、その場でしか生きられない植物の一つ一つが私たちと同じように生きているのだねと
これからは話しかけたくなります。ただかわいい、美しいだけでなく、そんなに工夫して努力して生きているのだと感心して
しまいます。神が作った仕組みなのか、自ら進化していったのか・・・ 生命の不思議・・

救荒植物(きゅうこうしょくぶつ)*というのも初めて知りました。どんぐりとか栃の実とか‥ 山が近い場所では昔から
伝えられているとか・・

*飢饉、戦争その他で食料が不足した時に、その不足をしのぐために間に合わせに食料(救荒食)として利用される植物である。

 

仙川は実篤公園に行ったとき帰りに出た駅で2回目の訪問です。その際にも安藤忠雄が設計した
エリアがあるのよと教えてもらっていました。今回はその一角のギャラリーにお邪魔しました。
ここに行くまで、駅前の地図にも道路にも一切案内が出ていないのはちょっと不親切な感じが
しました。

この一帯が安藤忠雄が地主と共同で開発された公共施設を含む場所です。

参考)
近代建築の楽しみ 仙川安藤ストリートを行く

 

ちょっとコンクリートの打ちっ放しが無機的な感じがします。
人と共に育っていないような感じがしました。

つぉもりり文庫はインドの手仕事ブランドから始まったアート・スペース&手仕事ギャラリーです。
今回の展示もTsomoriri- Baseというサイトに作品が全部載っていました。名前がわかるのでありがたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多田多恵子さんの話がとても面白かったです。

 

 

 

 

 

せんがわ劇場やアート・ギャラリーの前の建物につぉもりり文庫があります。

 

頭の中が植物たちのことでいっぱいになった一日の最後でした。

 

June 12  2022  Sengawa

 

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Awakenings レナードの朝

2022-06-11 23:18:29 | movie

最近と言ってもあまり映画は見ていないのですが、その中でも秀逸の作品でした。
気になる映画を録画しておいた一つです。

レナードの朝

神経科医オリバー・サックスが実体験をつづった著作をもとに、30年にわたる昏睡から目覚めた患者と彼を救おうと
する医師の交流を、ロバート・デ・ニーロとロビン・ウィリアムズの共演で描いたヒューマンドラマ。
1969年。ニューヨーク、ブロンクスにある慢性神経病患者専門の病院に赴任したセイヤー医師は、話すことも動く
こともできない患者たちに反射神経が残っていることに気づき、訓練によって彼らの生気を取り戻すことに成功する。
ある日彼は、30年前にこの病院に入院して以来ずっと眠り続けている嗜眠性脳炎の患者レナードに、まだ認可されて
いないパーキンソン病の新薬を投与する。そしてある朝、レナードはついに目を覚ます。
監督は「ビッグ」「プリティ・リーグ」のペニー・マーシャル。

1990年製作/121分/アメリカ
原題:Awakenings
配給:コロムビア・トライスター映画

監督:ペニー・マーシャル
原作:オリバー・サックス
音楽:ランディ・ニューマン

キャスト:ロバート・デ・ニーロ
     ロビン・ウィリアムズ
     ルース・ネルソン
     ペネロープ・アン・ミラー
     ジョン・ハード
     マックス・フォン・シドー
     ディクスター・ゴードン(ピアノ)

     

 

とにかくこの二人、ロバート・デ・ニーロとロビン・ウィリアムスの演技が素晴らしかったのですが、マックス・フォン・シドーが出て
いたのには気がつきませんでした。他の医師や、看護士、患者などすべてのわき役の方たちも良かったです。母親役やよき理解者の看護士等。
女性監督のきめの細かい作品つくりも良かったです。いろいろな賞にノミネートされながらも受賞は逃しているのは「人間の心はどんな薬よりも
強い」との強いメッセージからだったのでは思ってしまいました。



Awakenings (1990) Trailer #1| Movieclips Classic Trailers

 

Awakenings - The Panther Poem - Rainer Maria Rilke

 

このリルケの詩のエピソードは実話ということです。長い間眠っていた人の気持ちが痛々しいほど
伝わってきます。体を動かせない嗜眠性脳炎の彼がどうやってこの詩を知りえたのでしょうか?

ネットで探したら、なんと彼は子供の頃リルケを読んでいたのですね。すごすぎ。彼は小学生のころ発病しています。

参考)
映画「レナードの朝」これぞ名優二人が織りなすヒューマンドラマです!
レナードの朝 どこが実話? 映画その後と現在、考察と名言
何度も見た懐かしい映画:「レナードの朝」

 

The Panther
His vision, from the constantly passing bars,
has grown so weary that it cannot hold
anything else. It seems to him there are
a thousand bars; and behind the bars, no world.

As he paces in cramped circles, over and over,
the movement of his powerful soft strides
is like a ritual dance around a center
in which a mighty will stands paralyzed.

Only at times, the curtain of the pupils
lifts, quietly--. An image enters in,
rushes down through the tensed, arrested muscles,
plunges into the heart and is gone.

	   Rainer Maria Rilke    translated by Stephen Mitchell

 

彼の眼は
檻越しに見るあまり
疲れ果て
何も捕らえられない
格子の向こうに
あるはずの世界も
彼にとっては
存在しなかった

狭苦しい檻の中を
何度も歩き回る
その姿は
まるで儀式の踊り
そこでは意志が
無力になる

時おりまぶたが
音もなく上がると
入り込む映像が手足の
はりつめた中を通り
心の中で消えて行く

 

映画は最初の頃から、治療には人との接触、音、他人の意思を借りること
が大切と語っていました。

目覚めていながら目覚めていない嗜眠性脳炎の患者を今のここに連れ戻すことに努力する医師。
彼らの心は生きていることを感じて。

あらためて医師という仕事の大変さを感じた映画でもありました。患者のためにここまで寄り添って
失われた時間を取り戻す研究を重ねて、パーキンソン病の薬により、意識がよみがえるレナード。

レナードが珍しそうにファンの風を感じるシーンが感動的でした。何もかもが珍しい世界。
成長した自分も。

目覚めた彼が外に出て太陽の光を浴びるシーンも印象的でした。街の賑わいや自由に生きる人々。
かかっていた音楽がジミヘンのディープ・パープルやゾンビーズのTime of Seasonなど懐かしい曲。

他の患者たちにも奇跡は起こったが、必ずしもハッピーではない30年間の溝。

生きることのすばらしさを感じたレナードがセイヤー医師に喜びを語るシーンが感動的でした。
「生きるということが何かを人は忘れている。何を持っていて、何を失うかを。僕は生きる喜びを
感じる。生きる自由や驚きを。人は感謝しない。仕事、遊び、友情、家族なんかを。」

彼の自由への欲求はただ普通の人間のように監視なしで散歩したり、自由に方向を選びたいと
強くなってきて、病院と対立していきます。目覚めたのは人間で物ではないと。
まだ檻の中で暮らしているような神経病の患者たちでした。

レナードはセイヤー医師に「仕事漬けで生きていない、目覚めていないのはあなただ」と強く訴えます。

そんな中で薬の投与も難しくなり、副作用が現れて、再び困難な症状になって行くレナード。
せっかく知り合った女性とももう会わないことを決意して、最後の食事をとった後の
ダンスシーンから涙が出てきて止まりませんでした。人との触れ合いが彼の体を動かすのです。
何度も人との触れ合いと音楽、音が必要だと繰り返し浮かび上がってきます。

セイヤー医師は自分はひどい人間で彼に人生を与え、そしてまた奪ったと自分を責めますが、
いつも味方になっていてくれる看護士が誰もが与えられ、そして奪われると慰めます。

夢のような夏、復活と無邪気さと奇跡の季節は終わり、再び元のような症状に近づいて行く患者でしたが
時おり短い目覚めがあったとのことです。

薬の窓を閉じてまた別の目覚めが起きた。人間の心はどんな薬よりも強いという事実。
work, playing, friendship, family は何より大事なことであることを患者から思い知らされるセイヤー医師。

白衣を脱ぎすて、看護士のエレノアをお茶に誘うセイヤー医師がラストシーンでした。
この二人の話とレナードの恋はフィクションだそうです。映画的にはこれでエンディングがまとまりました。

大切なことを改めて思い知らされるような映画でした。

 

ロバート・デ・ニーロな健在で紛れもなく素晴らしい俳優ですが、ロビン・ウィリアムスは2014年に自殺して
いたことを知りました。

当時63歳だったロビンの訃報は、世界中の人々に衝撃を与え、死因が自殺であったことは、さらに人々を驚かせた。
また、後日発表されたが、ロビンはレビー小体型認知症に苦しんでいて、彼の思考、記憶、動作制御に影響を与え、
役を演じることや日常生活が困難になっていた。ザックは父の急逝をきっかけに、ストレスや不安感を軽減させる
サプリメントを開発・販売する会社を起業した。

 

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イングリット・バーグマンの映画を続けて見る ・・・ For Whom the Bell Tolls

2022-06-11 21:33:59 | movie

バーグマンの映画は映画館に見に行ったのは中学生の頃渋谷の東急名画座に「さよならをもう一度」だけくらい。
F.サガンの原作をイヴ・モンタン、アンソニー・パーキンスと共演したブラームスが効果的に使われた映画でした。
そうそう原題は「ブラームスはお好き?」でしたね。

ヒッチコックの2作品でバーグマンはすごいと思って、続けて見た映画です。ゲーリー・クーパーもいつもクールで
すてきです。子どもの頃は「風と共に去りぬ」のクラーク・ゲーブルに大人の男性の魅力を感じていましたが。

 

誰がために鐘は鳴る

    

アーネスト・ヘミングウェイ(「破局」)の同名の長篇小説を色彩映画化した1943年作品。B・G・デシルヴァが
製作指揮し、「アパッチ族の最後」のサム・ウッドが製作、監督に当たった。脚色は「駅馬車(1939)」のダドリー
・ニコルズ、撮影は「ネブラスカ魂」のレイ・レナハン、音楽は「旅愁」のヴィクター・ヤングの担当である。
主演は「ダラス」のゲイリー・クーパーと「白い恐怖」のイングリッド・バーグマンで、以下エイキム・タミロフ、
「情炎の海」のアルチュロ・デ・コルドヴァ、「ヴァレンチノ」のジョセフ・カレイア、「渡洋爆撃隊」のウラジミル
・ソコロフ、本作品でアカデミー助演賞を得たカティナ・パクシヌーらが助演する。

1943年製作/170分/アメリカ
原題:For Whom the Bell Tolls
配給:パラマウント日本支社

監督:サム・ウッド
脚色:ダドリー・ニコルズ
原作:アーネスト・ヘミングウェイ
キャスト:
 Robert_Jordan ゲイリー・クーパー
 Maria イングリッド・バーグマン
 Pablo エイキム・タミロフ

サム・ウッド監督の「チップス先生さようなら」は若いころ見た記憶があります。
最近見るようになったゲーリー・クーパーとイングリット・バーグマンの共演のヘミングウェイの原作の
スペイン内乱の中の恋を描いた映画をこれも半年くらい前に録画して今年時間がある時に少しずつ見た長編です。

ちょうどロシアのウクライナ侵攻が始まったころ、見ていたので、本当に昔のことだと思ったら
現代でもこんなことがおこるのかと思ってしましました。戦い方だって今はミサイルはあっても似たような
ものです。どうか原爆だけは使わないよう理性を持ってほしいです。なんで人間はそんなに危険なものを
持っていないと安心して生きて行けないのでしょうか・・・

このスペイン内戦はまるで第二次世界大戦のリハーサルを見ているようだと記事に書かれていましたが、
今回のロシア侵攻がそうならないことを願うばかりです。経済の世界大戦はもう始まっていますけどね。

今日ベルカントのレッスンで会った方が夏にヨーロッパ旅行に行くことになったけれど、航空運賃の値上げ、
イタリアでは電気代が40%も値上げしているとか・・ 落ち着くまで旅行もできないけれど、この愚かしい
戦争によって、人類はどれだけの損出を出していることか・・

タイトルになっているジョン・ダンの詩です。

No man is an island,
Entire of itself.
Each is a piece of the continent,
A part of the main.
If a clod be washed away by the sea,
Europe is the less.
As well as if a promontory were.
As well as if a manner of thine own
Or of thine friend's were.
Each man's death diminishes me,
For I am involved in mankind.
Therefore, send not to know
For whom the bell tolls,
It tolls for thee.

John Donne

 

ヘミングウェイのスペイン内戦参加の経験に基づく作品だけど、恋愛小説になっています。
たった3日間の出会いでしたが、最後の相手を生かすために犠牲となるシーンはせつなかったですね。

その前日の月夜のシーンが素敵でした。
時間は重要ではないと語るジョーダン。この3日間は今までの人生より長かったとマリア。
残りの時間を精いっぱい生きるように励ますジョーダンは死を予感していたようです。

今という時間は永遠。Our time is now.
ラストシーンのあなたが生きればその中に私は生きると話して、マリアを行かせるジョーダンに
戦争のむごさを感じる映画でした。

ヘミングウェイは短編小説が素晴らしく、他は「老人と海」しか読んだことがないのですが、
ラブ・ロマンスも書くのだと感心。彼のショート・センテンスは学生時代、好きでしたね。

今またスペイン内戦について確認しました。正義が勝たなかった戦争。
フランコの独裁体制は1975年まで続いたのでした。

スペイン内戦

 

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ヒッチコックの2作品 ・・・old movies by Hitchcock

2022-06-10 23:56:13 | movie

昨年録画してあった古い映画。今年の初め、骨折したころに見ていたのだと思うけれど、作品の概略だけ
忘れないようにコピーしておいたものをまとめておかなければと思いながらずっと放置してしまっていました。

このヒッチコックのモノクロ映画は映像も面白く、さすがのヒッチコックだと思いました。ヒッチコックでは「レベッカ」が
一番かと思いますが、「白い恐怖」はたぶん小中学生の頃、映画音楽が印象に残っていた映画でした。TVでやっていたのを
見たことがありました。「汚名」はタイトルしか知らなかったけれど、なかなかスリリングな映画でした。

 

白い恐怖

o

 

アルフレッド・ヒッチコックが「汚名」(46)に先立って監督した1945年度スリラー映画。フランシス・ビーディングの原作を
「汚名」と同じくベン・ヘクトが脚色した。
撮影は「船乗りシンバッドの冒険」のジョージ・バーンズ、音楽はこの作品でオスカーを得たミクロス・ローザ担当。夢の場面装置は
シュル・レアリスト、サルヴァドル・ダリ
主演は「ジャンヌ・ダーク」のイングリッド・バーグマンと「白昼の決闘」のグレゴリイ・ペックで、「夢の宮廷」のロンダ・フレミング
「Gメン対間諜」のレオ・G・キャロル、ロシア出身の老優マイケル・チェホフ、「死の谷」のヴィクター・キリアン、ビル・グッドウィン
らが助演する。

1945年製作/111分/アメリカ
原題:Spellbound
配給:SRO=東宝

映画.comより

 

白い恐怖 Spellbound 1945

 

  

 

グレゴリー・ペックが初々しかった。ダリの夢の装置とかとても面白かったし。イングリット・バーグマンが演技派の女優であることを
認識しました。彼女がスウェーデン人であることは最近知ったのですが、なんとドイツ人と勘違いをずっとしていました。
父が大好きな女優さんでしたね。

精神分析がテーマだった映画でしたが、オープニングのシェイクスピアの言葉が印象的です。

The fault is not our stars
But in ourselves

過ちの理由は運命ではない
我々自身だ

精神分析については次のように語られていました。

これは感情の問題を解決する現代医学の治療法である。
分析医は患者から話を聞きだし、心の中の鍵のかかった扉を開く。
患者を苦しめていた問題が明らかに解決されると、病気と混乱は消え
患者の魂は解放される。

この映画の面白さは白い線の恐怖から、心の奥底にあった事実を引き出していく過程と
精神分析医のバーグマンが自分の心の扉を開いていく様子です。自分自身を発見していく過程です。
自分を知っていると思っていたが、まったく違う自分が現れてくる・・人を愛するということ。

誰もが自分を本当にわかっているとは言えないし、未知の自分があることも確かです。

バーグマンの英語は聴きやすいし、本当に美しくて理知的な感じがする女優さんです。

 

Scott Walker が歌うThe me I never knewもミステリアスで好きな曲ですが
知らない自分というところでは同じような感じです。

The me I never knew
Begin to stir sometime this morning
The me I never knew
Appeared without a word of warning
You smiled and you uncovered
What I had not discovered
You made me, seethed me
I never knew

The me I never knew
Has learned to love and love the feeling
The me I never knew
Can see a world I've been concealing
Today a new song's playing
The words are simply saying
"From now, I'll be the me, I never knew."

 
汚名

 

「断崖」「疑惑の影」のアルフレッド・ヒッチコックが「ガス燈」「ジキル博士とハイド氏(1941)」のイングリッド・バーグマンと
「独身者と女学生」のケーリー・グラントを主役として監督した1946年作品。脚本は「運命の饗宴」やヒッチコック作品「呪縛」の
ベン・ヘクトが書き下ろしたもので、撮影は現在監督に転じて名を挙げている「春を手さぐる」
等のテッド・テズラフで、音楽は「ママの思い出」のロイ・ウェッブが作曲した。助演はクロード・レインズ、「ゾラの生涯」の
ルイス・カルハーン、映画初出演の舞台女優レオポルディーン・コンスタンチン、「少年牧場」のモローニ・オルセン、かつてドイツ
映画の監督だったラインホルト・シュンツェルその他である。

1946年製作/アメリカ
原題:Notorious

映画.comより

 

Notorious (1946) trailer

 

 

ラブ・ロマンス×スパイのお話でしたが、今思うと何も残っていない。
ただストーリーの展開とか面白く、バーグマンが美しく、ケーリー・グラントもっとハッキリしろよ
と言いたくなるような映画でした。

ヒッチコックのメイキングは今でも充分楽しめるものでした。サスペンスの基本となっているのでしょうね。
映像がとにかくよかったです。

 

 

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深大寺一回り ・・・ around Jindaiji Temple

2022-06-09 23:55:09 | wonderland

5月7日のブログ「安らぎの時間」で連休の時に行った深大寺の花をピックアップして載せていましたが、一日の流れを
載せていなかったので思い出しています。

ちょうど連休に当たってしまったのですが、玉三郎の京丹後公演に行って、縄屋さんで食事をして、北の京都 伊根の舟屋
を見る計画していたのですが、突然の入院での手術があり、大事を取ってキャンセルをした時期です。

連休にほぼカレンダー通り休みが取れた娘と一日は足利の藤を見に行ったのですが、後半で深大寺にでも行ってみようかと
初めて深大寺に行く娘と出かけた時のことです。

 

5月4日

 

 

 

なんじゃもんじゃが盛りでした。
コロナで長いこと外に出られなかったので、人々ははしゃいでいるように見えました。

 

 

 

 

 

深大寺から神代植物公園に入り、藤棚を通って、多様性センターの方に抜けるコースです。

 

 

 

ここにも八重の藤の花が・・

 

私が好きなのは野草のエリアです。

 

ヤグルマソウ

 

 

 

 

 

ハッカクレン

 

 

 

 

シャクナゲ

 

 

 

深大寺のお蕎麦はおいしいですね。連休でお蕎麦屋さんも猛混みでした。
ちょうど植物公園の正門近くだったので、待っている間にまた公園に行って
バラのアイスクリームを食べたりしていました。

お蕎麦をいただいた後は植物多様性センターです。

 

 

クゲヌマラン

 

シラン

 

エビネ

 

タマカンアオイ

 

ムサシノキスゲ

 

ホタルカズラ

 

ミツバツチグリ

 

やさしい色あいのシャガです。

 

コゴメウツギ

 

 

ナガホウツギ

 

 

アヤメ

 

 

 

 

キツネアザミ

 

ヒトツバタゴ

 

 

 

肉眼ではなかなか見えにくい ハナイバナ

 

ムラサキケマン

 

オドリコソウ

 

オウギカズラ

 

 

もう一度植物公園に移動して、娘はバラ、私は牡丹園と芍薬を少し見て、緑の上に座っていました。

 

 

May 4 2022 Jindaiji

 

 

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南千住「尾花」で誕生祝 ~小石川後楽園の花菖蒲 ・・・ Unagi lunch on my daughter's birthday

2022-06-08 23:27:57 | dish

娘の誕生祝のために希望の南千住の鰻屋さんまで行ったときのアップです。
この後小石川後楽園を散歩して帰ったのですが、天気が少し荒れて、途中雨にも降られたのですが
暑くて、家に帰ったら水分不足だったのか疲れました。翌日高尾山の天気が晴だったので行きたかったのですが
行くことができず、そのまた翌日用事を済ませてからイナモリソウを見にだけ行きました。
月曜日にはヨガだけだったのですが、朝体が軽くて、前日高尾山を歩いいたのがよかったみたいです。結構急な坂も
最後に来るコースだったので、運動量もありました。距離は10Kmで高尾山だったら少ないですが程よかったようです。
足がすごく軽くなりました。

昨日、今日は家で時間がゆっくり取れたのでボビンレースと格闘していました。今までやったパターンのスタートの仕方を
学習するためです。スタートは難しいので先生の言う通り始めていたので、自分でわかっていません。図を見ながらボビンの数を
数えながら、やり直しながら進みました。

そんな中で買い物に行ったり、洗濯をしたりとかはさむのですが、ずっと以前に録画していた映画「レナードの朝」の後半を
見ていたら、途中から涙が止まりませんでした。しかもノンフィクションです。考えさせられる映画でした。ロビン・ウィリアムスと
ロバート・デ・ニーロも素晴らしかったのですが、映画のことは他にもまとめているのがあるので、あとからにしますが、久しぶりに
見る心打つ映画でした。

夜もボビンにはまっていたのですが、やっと抜け出し、ハウザーのチェロでクール・ダウンしています。

6月3日

初めて降り立った南千住。
このお店も開店前から並ぶというので、気合を入れて早く出たのですが、なんと駅に近いこの店の
道に迷ってしまい少し出遅れました。娘の行きたい店だったのですっかりまかせっきりにしたら
「地図が読めない女」だったのですね。それでも45分前につきました。椅子を持参で並んでいる人など
数人いました。

 

 

最初のグループで入ることができました。

入れてよかったです。蒸してから焼く蒲焼はすごく時間がかかっていました。
それで卵焼きを先に一つ頼んでおく方がいいとリサーチしていた娘は正解でした。

お値段も良かったのですが、とてもおいしかったです。

 

お重は45分くらいしてから出てきましたが、たれもあっさりしていて柔らかくふわふわして
とてもおいしかったです。昔から有名なお店だけなことはあります。

娘の方は千円高く、厚みがある鰻でした。私はあまり厚みがあるのは苦手です。

鰻はなかなか食べることができない高級な食事になってしまいました。

ごちそうさまでした。

昨年、娘に上野毛のきくかわの鰻をごちそうしてもらいました。それで娘は自分の時も
と思ったみたい・・
どちらもおいしかったです。

 

 

食事の途中から、並んでいた時はあんなに暑かったのに、急に激しい雨が降りました。
お店を出るころは小降りになっていました。

南千住を少しだけ歩いてみて、娘が探していたカフェに行って見るとのことで
探し回って、見つけたらお休みでした。

 

帰りにどこか寄ろうと思っていたので、小石川後楽園を散歩しました。

 

 

小石川後楽園の塀が見えてきました。このアプローチが好きです。

 

雨はすっかり上がって、この青空。

 

ここの敷石が好きです。

 

 

 

 

 

花菖蒲が雨の後でとてもきれいでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムラサキシキブの花のようです。

 

 

 

 

ここは白い睡蓮だけです。午後だったのでもう眠り始めていました。

 

 

 

 

残念ながら、コアジサイは終わっていました。

 

 

 

 

June 3  2022  Minami Senju & Koishikawa Korakuen

 

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