碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

テレビ「原発報道」の現在

2013年07月02日 | 「北海道新聞」連載の放送時評

北海道新聞に連載している「碓井広義の放送時評」。

今回は、道内各局と東京キー局、それぞれの原発報道について
書きました。


テレビの原発報道
道内各局に見る矜持と使命感

メディア総合研究所が隔月で発行している専門誌「放送レポート」。 その最新号(7月1日号)で、ジャーナリスト・小田桐誠さんの連載「検証・原発報道ー北海道から~民放四局の六〇〇日~」が完結した。 2011年から今年にかけて、道内の放送局が原発に関して、いつ、どの番組で、何を伝えたのか。それらを確認しながらまとめた労作である。

全3回のリポートから読み取れるのは、道内各局が原発問題を繰り返し継続的に扱ってきたことだ。例えば、北海道放送(HBC)は福島第1原発の事故発生からわずか1ヵ月後の2011年4月に、「NEWS1」(現・北海道NEWS1)で特集「海の向こうの原発に不安…大間原発のいま」を組んだ。同年6月には北海道文化放送(UHB)が「スーパーニュース」の中で、かつて高レベル放射性廃棄物貯蔵・研究施設が計画され、現在は幌延深地層研究センターがある宗谷管内幌延町からリポートを展開した。

2012年8月、北海道テレビ(HTB)はニュースで脱原発の動きを「デモに駆り立てられる市民」とのタイトルで伝えている。また、札幌テレビ(STV)は今年1月放送の「どさんこワイド179」のニュースの中で幌延町の特集をした。もちろん、北海道は実際に原発を抱える地域であるが、それ以上に報道メディアとしての矜持と使命感が見てとれる。そして、こうした道内各局の原発報道は現在も継続中なのだ。

一方、ここ1年ほど、東京キー局による原発報道がいかに不活発だったことか。特に原発再稼働に積極的な安倍政権になってからは、あたかも福島の事故を忘れたのごとくだ。そんな中、6月22日に放送されたTBS-HBC「報道特集」の「原発輸出へ日本が突き進む理由・東欧の原発廃墟を行く」に注目したい。

原発を成長戦略の中の「インフラ輸出」の目玉とする安倍首相が、G8サミット出席に先立ち、ポーランドなど東欧4か国に売り込みをかけたのだ。これまで商業用原発が存在しなかったポーランドの市民は、「福島の失敗があるのに、日本の総理は原発を押しつけるのか」と不信感を隠さない。

さらに金平茂紀キャスターがポーランド北部の町を訪ね、かつて建設を進めていた原発がチェルノブイリ事故を受けて中止となった場所に立つ。現在は廃墟だが、今後同じ場所に原発が作られる可能性が出てきたという。「事故の収束もできていない国が原発輸出に踏み出すことが妥当なのか。その根源的議論が置き去りにされている」という金平の言葉は、 全てのテレビジャーナリズムに向けられたものでもある。

(北海道新聞 2013.07.01)

週刊ポストの3週連続「あまちゃん」特集でコメント

2013年07月02日 | メディアでのコメント・論評

発売中の「週刊ポスト」最新号は、なんと、3週連続で「あまちゃん」特集。

「行けるところまで行こう」ってことなんでしょうが、この「喰いつたら離さないぞ」という根性が、いっそアッパレです。

というわけで、私も3週連続でコメントしました(笑)。

以下は、私が話をさせていただいた部分です。

全体は、これまた例によって、本誌をご覧ください。


毎週お騒がせします。
知りたくない人は読まないでください

じぇじぇじぇ!の第3弾
「あまちゃん」ネタバレ<秘>情報
この伏線はこう読め
 

宮藤官九郎氏の脚本の特徴といえば、クスクス笑える小ネタとともに、各所に巧妙な伏線が仕掛けられていること。その伏線が今後、どのように回収されるかが、物語の展開を左右する。

視聴者の心に引っ掛かっているあのシーンは、今後、どう生かされるのか。専門家やファンが解き明かす。

●よしえは震災後に地元ラジオのパーソナリティに
「駆け落ちか?」「だとしたら誰と?」と、さまざまな憶測が飛び交うよしえの失踪。その真相は謎のままだが、上智大学教授(メディア論)の碓井広義氏はさらにその先を読む。

「元アナウンサーの彼女は、家計を助けるためにFMラジオで仕事を始める。3・11の際にラジオがどれだけ地元の人たちを元気づけたかを考えると、震災のシーンの後、よしえが被災地の方たちにラジオで呼びかけるのでは」

●震災後、春子・正宗、六郎・かつ枝、大吉・安倍ちゃんが
 元サヤに

「震災後は、夫婦論、共生論がテーマのひとつになる気がする。春子と正宗、離婚と結婚を繰り返している漁協の組合長(でんでん)とかつ枝(木野花)、そして駅長・大吉(杉本哲太)と安部ちゃん。震災をきっかけに、離れていた元夫婦がすべて元サヤにおさまると思う」(碓井氏)

●『いつでも夢を』で海女バンド結成
『あまちゃん』では、シーンごとに流れる音楽も何やら意味ありげ。
碓井氏は震災後、海女たちが音楽で復興に貢献すると見る。

「弥生(渡辺えり)は歌がすごくうまいし、花巻さんのポップカルチャーに関する知識もすごい。春子も北三陸にいる。海女~ソニックじゃないけれど、北三陸の再生は、海女たちの音楽を軸に展開されていくのでは。海女たちが浜辺に行く時に必ず流れていた『いつでも夢を』の大合唱で終わる感じかもしれない」


(週刊ポスト2013年7月12日号)

・・・・あくまでも、独断と偏見の妄想的予測であります。

実際の展開がどうあろうと、ご容赦ください(笑)。



先週の週刊ポスト「あまちゃん」特集の“おさらい”

2013年07月02日 | メディアでのコメント・論評

週刊ポストの最新号が発売されました。

今週もまた、「あまちゃん」特集が組まれています。

ちょうど、先週の週刊ポスト「あまちゃん」特集の内容が、「NEWSポストセブン」にアップされたので、“おさらい”しておきましょう(笑)。


あまちゃんの夏ばっぱ(宮本信子)の死をウォッチャーが予測

絶好調のNHK朝ドラ『あまちゃん』。多くの視聴者が気になっているのは、やっぱりドラマの最後には「東日本大震災」がやってきてしまうのか、ということだろう。

岩手県久慈市にある「小袖北限の海女の会」事務局の宇部美香子さんがいう。
 
「実際の震災では、小袖地区の被害は大きくなかった。ドラマでは誰も亡くなってほしくない」

これだけハチャメチャに明るいドラマだから「なんとかハッピーな展開を」と望むのが人情。しかし、どうやら悲劇は訪れてしまうようだ。

「北鉄」のモデルになった、三陸鉄道北リアス線久慈駅の橋上和司・駅長が語る。

「電車を使ったロケがある関係上、私は最終回の前の週までの脚本を読んでるんです。ですが内容は絶対に教えられません。私の口からいえるのは“それでも北鉄にたくさん乗っていただくために、アキちゃん(能年玲奈)には東京から戻ってきて、ユイちゃん(橋本愛)と2人で歌い続けてほしい”ということだけです。大吉・駅長(杉本哲太)や吉田・副駅長(荒川良々)にも大変だが頑張ってほしい」

駅長の悲壮な口ぶりからも、劇中の震災被害は甚大であるようだ。

『あまちゃん』ウォッチャーとして知られる、碓井広義・上智大学教授(メディア論)はこう予測する。

「寂しいですが、夏ばっぱ(宮本信子)は亡くなってしまうでしょう。それがきっかけとなって、あれだけ海女稼業を嫌がっていた娘の春子(小泉今日子)が海女になる決意をするのでは」

被災という現実の前に、東京でGMT47のメンバーとしてアイドル活動をするアキはどうするのか。

「いったんアキは北三陸に戻るが、東京に戻ってアイドルを続けるか、地元に残るかに思い悩むはず。だけど母の春子は“東京に帰れ”と告げる気がします」(前出・碓井氏)


一度はアイドルになることを強硬に反対した母が、最後は娘の夢の実現を後押しするということか。 一方、アイドル評論家の中森明夫氏は「アキは北三陸を選ぶはず」と主張する。

「アキは北三陸に帰り、現地で復興を支える。なぜ『あまちゃん』というドラマなのにアイドルを目指すのかといえば、最後に海女に戻った時にアキが輝く姿を際立たせたいからです」

お座敷列車、海女カフェ、フェス「海女~ソニック」など数々の街おこしを企画してきたアキだけに、復興にも斬新なアイデアを期待したい。

(週刊ポスト2013年7月5日号)

実習科目「視聴覚教育」のスタジオ収録

2013年07月02日 | 大学

実習科目「視聴覚教育」では、3分間の映像作品を制作中。

今期のテーマは、「架空商品の生コマーシャル」です。

このグループが扱っている架空商品の名前は「ゴンバ」。

ルンバ、ではない(笑)。

さて、どんな品物なのか。