河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

竜の学校は山の上

2012-10-22 19:30:06 | 読書(マンガ)
同級生が天使とか、奥様はケンタウロスとか、
のんだくれ元勇者様とか、そういうネタの短篇集。
誰もが思いつくかもしれんけど、それを、
妙にリアルなディテールで調理して、
しかもちょっとしんみりするような味付けになってるのは、
うでの見せ所というべきか。
絵は、達者なのに、さらっと書きすぎて、
もうちょっと書き込めばいいのになーと。
でもこれは同人誌を含むデビュー作なので、
こないだ出た最新刊がきになるところ。

竜の学校に入った主人公が、竜の、ちょっとしたことが
面白い、と感じる当たり、それは竜にかぎらず、
すべての専門分野の研究に当てはまるのだ!と思って、
妙に親近感が湧いた。
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軍靴のバルツァー1~3

2012-10-22 19:18:49 | 読書(マンガ)
軍事ものマンガ。
19世紀のヨーロッパの、架空の国。
同盟国の軍事強化のため、兵士の養成学校の顧問に赴任した、
バルツァー少佐28歳。
平和ぼけした軍隊を、実践に使えるようにと、訓練をはじめる。
バルツァーは若い割に妙に老成していて、悩みとかはなさげな、
あんまり迷いのないキャラなので、そこが軽く読めるゆえんか。
戦争がいいとか悪いとか、現代の日本の常識とは別の世界の、
別の価値観のなかで彼らが考えて生きている感じが面白い。
最近は、どうも、過去を現在の価値観で語らせたがるからなあ。
裏を読んだら裏が表、みたいな国際社会の取引みたいなの、
先はどうなることやら。
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真面目な時間

2012-10-08 22:38:25 | 読書(マンガ)
ある朝、女子高生一紗(かずさ)は、
車にはねられ死んでしまった。
そこから始まる幽霊ライフ。
仏教の49日または神道の50日あたりまでは
魂が残っているというが、まあそんなようなもの。
悲壮感はあんまりない。
時々悪霊というか怨霊になってる存在もある。
そのうち、境地に達して成仏するという。
しかし一紗は、死んだことが悔しくて、
家族や友人の周囲をさまよううち、
知らなかったことを知り、真面目な時間を過ごす。
ちょっと泣けてきちゃういい話だよ。
結構のんきなテイストで、良い感じ。
デビュー作の孤陋が載ってるんだけど、
掲載時に雑誌で読んだ。なんとも言えぬ青臭さ。
これぞアフタヌーン。
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震える牛

2012-10-03 22:34:11 | 読書(小説)
相場英雄、小学館。
画一的な田舎のでっかいスーパーセンター、
殺された獣医師と産廃業者、
クズ肉を牛肉100%に仕立て上げる機械。
警視庁で継続審査班にいる田川は、
ある事件を洗いなおすよう上司から命を受ける。
地道な聞き込みや調査が得意な田川は、
同僚の池本とともに、事件の真相に迫っていく。

無茶苦茶わたしくめの仕事に近いネタなので、
最初に殺された産廃業者と聞いただけで化製場だと思ったけど、
普通の人は違うんだなあ、と3/4読んだあたりで出てきた説明で気づいた。
よく調べてそれっぽくしてあるけど、いろいろ難はある。
ストーリーは、正義を正す、消費者に真実を、みたいな話だけど、
小説自体の説明が間違ってるところも少々あるのでどうかと思う。
BSEは種牛でなんて出てないし。と畜場管轄は農水省じゃないし。
最後がそっちでサプライズかい、ってのはまあいい意味。
そして、諸悪の企業は、イ◯ンっぽい部分が随所に。
もちろん全くフィクションだけど。
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