遊びをせんとや

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島原、長崎紀行 おまけ ~旅の終わりに~

2022-06-06 06:15:29 | 旅行
この旅はこの美術館にある
舟越保武の「原の城」の像に導かれた旅だったんだろうか。


写真はお借りしました。

数年前に国立国際美術館で出会ったこの像で私は「原城」の存在を知った。

この像を観たとたんに風の強い海に面した小高い丘の草むらだらけの城跡が脳裏に浮かんだ。

今回、家族3人ともに南島原の原城址を訪れることは一致した。

訪れてみて幸運にも風の強いよく晴れた日だった。

強い風に吹かれ草の匂いを嗅ぎながら風の音を聴いた。

大昔天草四郎を総大将に無念に倒れていった沢山の兵士の嘆きの声が聞こえたような気がする。
原城は幕府軍が兵士の死体と共に石垣を崩し、跡形もなくたたき壊した。

旅の最後に迷わずに訪れた長崎県美術館でまるで導かれたように、この像が私を待ち受けていて再会した。

3つの点が時空を超えてその時に繋がる。


旅が再開できて本当に良かったと思う。
3日目に一人で訪れた美術館。静謐な空気の中で対峙したこの像の前で思わず涙が出た。
開け放たれた口の中に大きな黒い絶望が見える。


お写真お借りしました。