今日は一日雨が降っていました。
1月に3回も雨が降るなんて、やはり気候の変動を感じざるをえ
ません。ちなみに近くのアメダスの最高気温は8.8℃、1月では観測
史上最高になるようです。
また、数日前は平年並みにあった積雪が一日で15cm以上減って
50cmを切り、平年の半分以下になってしまいました。
さて、気候変動とも関係がある山の話です。
写真は16年前に大雪山の五色が原で撮ったものです。五色が原は
チシマノキンバイソウ(黄色)、ホソバウルップソウ(紫)、ヨツバ
シオガマ(赤)等「まさに五色!」色とりどりの花が咲き乱れます。
そして、白くて大きな群落を作るハクサンイチゲ(写真奥)は圧巻
です。
私はこの群落を写真集で見て、「大雪山に行きたい!」と思いまし
た。しかし、群落が咲いている期間は長くなく、雪どけが遅く天候不順
だった年の山行(2回目)で初めて念願をかなえる事ができました。
それから、10年の年月が経ち、7月下旬の五色が原を再訪しました。
しかし、ハクサンイチゲの群落には出会えず「出遅れたか?」と帰っ
てきました。写真は最初の場所を逆方向から撮ったもの(バックは石狩
山系)です。
そして、次の年(雪どけが遅い)も7月中旬に五色が原に行きました。
同じ場所からトムラウシ方面を撮ったもの(黄色はチシマノキンバイソウ)
しかし、群落は無く、よく見るとハクサンイチゲそのもの(植物体)が
全く見あたらない事に気がつきました。
群落の消滅の原因には雪どけが早まり湿原の乾燥化が進んだことがあげら
れています。また、鹿が湿原の植物を食べた跡も多く見られるので、鹿の山
登りも原因にあるかもしれません。
私は地球温暖化が現実にあるとするれば、「対策は難しいので仕方が無い
かな」と考えています。また、人類を含む生物が進化してきたように地球の
環境も変わっていくことなのだとも思っています。
でも、このようなすばらしい景色が失われ、自分の子供たちの世代が見る
ことが出来ないのは非常に残念に思います。
不便な時代には戻れませんが、ちょっとは我慢や節約をして生活していき
たいですね。