たいちゃんの奥の細道

~人生、すなわち旅也~

俺VS野生動物?? ハラハラ野生動物との共生編

2022年03月26日 07時01分21秒 | クマと動物たち

相反する2つの課題を議論するシンポジウム

 

3月19日(土)

今日から3連休です。

本来ならプチ遠征でも・・・と計画を立てるところなのですが、新型コロナは依然収まらず、行きたい地区(例えば熊本とか)が「まん防」だったり、仕事が思いのほか残って、休日出勤していたり、最終日に至っては県外出張の移動日になっていたりで、県内しか動けそうにありません。

で、初日の午前中に業務を入れて、午後から、ときわ動物園で野生動物に関するシンポジウムを聞きに行くことにします。

 

今回のテーマは、

人と野生動物の共生シポジウム

~防除・管理・保全 野生動物と人との良い付き合い方とは?~

 

 

 

ヤバイヤバイ・・・

 

パネリストを見ると行政、研究者はともかく現役バリバリの農業者の方もいます。

正直に言いますと農家にとってイノシシ、シカ、サルなんて、駆除の対象でしかありません。

居なければ居ない方がいいに決まっています。

これに「自然(=野生動物)保護チーム」がぶつかれば、在らぬ論争が起きるのは必至です。

 

おまけに行政で出ておられる専門家って、昨年まで同じ職場ですから、やりにくいったらありゃしない・・・

まぁ、隠れるわけにもいかず、「絶」を用い大衆の中に埋もれます。

 

まずは各専門家らの講演です。

論点をざっくり整理すると、

〇行政

・鳥獣被害は減少傾向ではあるが依然大きな被害がある。

・その約半分がイノシシによるもの。

・他の動物被害が減少する中、シカによる被害は昨年より増えている。

(※くわしくはコチラ

 

〇ニホンザル

・大きな群れで移動する。

・群れは結構広い範囲を移動すると考えられている。

・サルの駆除手法は確立されており、闇雲に数を減らしてもダメ。

 

〇イノシシ

・イノシシは超ビビリ

・柵の周りのヤブを刈るのが効果的

・電柵も効果的だが鼻に当たらなければ効果がない

・鼻で掘る力、押す力はかなり強い

・学習能力が高く罠なども見破る能力がある

 

〇野生動物の生態

・山口県には46種の陸生哺乳類が生息している。

・県内のサルの群れはほぼ特定済み

・県西部ではシカが増えて造林事業に被害が出ている。

・ツキノワグマは県東部の山に入れば、どこで出会ってもおかしくない

 

なるほど、なるほど・・・

 

続いてパネルディスカッションです。

冒頭から農業者、飛ばします。

・イノシシ、シカの適正数になるまでの駆除を要望

・被害は減少している気配がない。特に自家消費分の農産品は被害の記録に出てこない。

・デジタル技術を利用した最新式の駆除(というか罠)の開発を

・ジビエは重要だが、もう少しおいしい食べ方を提案して

and so on

 

これに対して専門家の皆さんも、ある意味大人のアドバイスを行い、大きな混乱は見受けられないまま、滞りなくシンポジウムは終了します。

 

 

皆さんのお話を聞いた上で、自分なりの解釈で解決法を考察してみます。

1 被害レベルを見極め、行政が地区ごとに段階付けを行う。

2 段階が上位の地区から、里山に下りてくるイノシシ、シカを計画的に駆除(=頭数管理)

3 駆除した動物はジビエとして流通浸透を図る。

  個人的にはイノシシは焼肉かトンカツ、シカはシャブシャブがお勧め。

4 段階下位の地区は里山アルバイトを募り、防護柵、電柵、草刈りの実施

5 狩猟講座や箱罠体験会等を行い、狩猟者の増加を図る。

6 最終的には「最近、見かけなくなったよね」と言うぐらいまで頭数制限する。

 

(ここまでサクッに書いたのですが、実は長い道のりです。)

ここまで来てから初めて「共生」を考えます。

 

1 里山の農業者から「フンや足跡は付近で見るけど、畑には入ってこない」「姿は見たことがない」状態とする。

2 野生動物からも「人間の畑にも入らなくてもいい」ぐらいの頭数になり、里山でエサが十分に確保される。

3 最低限の生物多様性が図られ、人間・野生動物の生息区域がはっきりと分かれ、お互いが干渉せずに生きて行ける。

 

でも・・・

そうすると、里山で身近にいるはずの動物たちに、会うことができなくなります。

 

 

「そんな時は、お近くの動物園に行ってみましょう。」

 

と、言ってみたい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 福山市動物園ととべ動物園の... | トップ | 愛媛出張と高速船と呉艦船めぐり »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

クマと動物たち」カテゴリの最新記事