名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

カモシカが里へやって来た

2012年05月22日 | セカンドルーム

 

早朝の淡い陽射しが、とても爽やかに感じる季節になった。

朝露が空に上るまではもやが掛かっているが、陽が射せばあたりの景色もはっきりしてくる。
田植え前のわが田んぼは、波紋一つ立てずに周りの山を映している。
集落の田植えも数枚の田を残すだけになり、早苗がきれいに並んでいる。

 


毎朝散歩をする林道も、我が家の裏山も新緑に覆われてむせ返るようだ。
野山では鶯がさえずり、田んぼではかえるの合唱と、山里では一番良い季節を迎えた。


心もとなかった菜園の苗も成長したので、キュウリとゴーヤにネットを張り、その他の苗には支柱を取り付けて固定した。

 


エンドウも白と黄色の花が増え、蝶々や蜂が飛び交っている。


近所のおばあさんの畑で雑談をしていたら、その脇でカモシカが草の芽を盛んに食べていた。

こちらには気が付いていたが、怖がる様子も無く食べ続けている。


手の届きそうなところまで接近して、写真まで撮らせてくれた。
おばあさんが云うには、いつもは大きな親カモシカが出てくるが、今日は親離れをした若いカモシカだと言っていた。
猟師にでも見つかるとかわいそうなので、「家に帰れ」と話しかけたら、まわりの木に鼻をこすりつけながら森へ消えていった。
カモシカ独特の習性で、眼の下にある臭腺から出る液を塗って、自分の縄張りを主張する行動である。


カモシカが現われた場所は、森と人家や田畑の間にある緩衝地帯で、草刈場になっていたところであるが、荒れてしまうと動物たちが自由に入るようになる。
特に山奥は芽吹きが遅く、今頃の時期は里に下りて来て、盛んに餌をあさる。
悪気の無い動物たちが農作物を荒らして、人とのいさかいが絶えない。
おばあさんがボツボツ防御柵を作ろうと呟いていたが、山里の農業は何かと余分な手が掛かる。

コメント (4)
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