早朝から神社の境内や公園で、
セミがけたたましく鳴いている。
蟬しぐれは暑い夏を告げる風物詩であるが、都会の
大音響は暑さを煽っているように聞こえる。
地上に出て元気に鳴いているセミが、1週間ほどで
命が尽きるのが信じられない。
山里にいた頃はクマゼミに変わって、ヒグラシや
ツクツクボウシの澄んだ鳴き声を聞いて、
秋の訪れを感じていた。
都会にいると、喧騒に消されて、移ろいに
気づくことは少ない。
午後は金城埠頭にある家具店、「ファニチャドーム」へ
行ってきた。
長年使い込んだソファの汚れが目立ち、形も大き過ぎる
ので処分を考えていた。
その矢先に、古い家具の下取りサービスの
チラシが入ってきた。
耐久消費財の買い替えにためらいもあったが、
小ぶりで座りやすそうなソファが目にとまり
買うことにした。
家族5人で暮らしていた頃の家財が、2人暮らしには
不相応に感じるようになっていく。
帰りに寄った藤前干潟は、暑さのせいか
人も野鳥の姿も少なかった。