朝方降っていた雨はほどなく止み、曇り空の一日になった。
今朝は空を覆うほどのカワウの大群が、堀川上流に向かって飛んでいった。
木曜日は円空仏彫刻の稽古日で、青面金剛神像の仕上げをした。
庚申講の本尊である像は、不動明王と同様に悪霊を鎮める
力を持つとされる。
三眼を持つ三面の顔は、多方向を睨み衆生を守ってくれる。
足元には三猿が置かれており、悪霊や邪気を払う護符の役割を持ち、悪いことを
見たり言ったり聞いたりしたときに、金剛神が守ってくれるという。
善光寺のびんずる尊者像が盗難に遭ったが、捕まった犯人はこの像があると
不幸になったり祟りがあると供述している。
荒子観音にもびんずるさんが置いてあるが、参拝者は像を撫でた手で
自分の患っているところに触れ快癒を祈る。
民間信仰は様々で、信じて安らぎを願う人は多いが、祟りがあるからと持ち去る
話は聞いたことがない。