4月に入って探鳥に出かけた時、葦が生育していた河川敷の一画が整地されていたのにびっくりしたものでした。
その時たまたま国交省のネームの入った車が止まっていたので、工事関係の方かと思い伺って見ました。
洪水などに備えての防災工事(対策)だそうで、自然保護関係の反対で現在は工事が中断している状態とのことでした。
神通川は岐阜県と富山県を流れる1級河川で、河口までの一画が鳥獣保護区域となっています。
整地前は葦が生育、カワラハンノキ、オニグルミ、クワの木などが点在し葦原の景観を作っていました。
その後の推移を時々見ていたので写真が溜まってしまい、今回は少しまとめることにしました。
4月10日
4月はまだ草が生えていなく、所々に水仙が咲いていたので、摘みに来ている人がいました。
5月に入ると、草が伸びて地面を覆い、緑色に変わってきました。
6月に入ると、新しい葦の葉も伸び、一層緑が濃くなって来ました。
2ヶ月足らずで草地になった様子に、自然の繫殖力の強さに驚かされました。
葦を利用して、オオヨシキリが繁殖していました。
2~3年前に 河川敷に道路が出来てから葦原が減少しています。
広い草地へと環境が変化したことで、ホオアカも繫殖をしました。
ヒナに餌を運ぶお母さん
これは少し離れた場所の別の♀です 子育てに使う昆虫を捉えました。
6月中旬頃、雛が巣立ち、葛の枝に摑まって親から餌をもらっていました。
肩に赤味があるのが雄の特徴です。(幼鳥は男の子でした)
上の子のお父さんかな。いつも囀りをしています。胸の模様が立派ですね。
ホオジロ、カワラヒワもここでは定番の鳥です。
カワラヒワの好きなハマダイコンの実が熟す前に、土手の草刈りが行われ、今は除草剤が撒かれてなくなっています。
草地にはいたちも棲んでいます。成獣です。 昨年も見たのですが、撮れたのはこの1回だけでした。
他に春から初夏にかけて、キジの鳴き声をよく聞きました。、トビ、ハシボソガラス、スズメも子育てをしていました。
7月18日 夕方5時半頃でしたが、まだ明るいので仕事帰りに寄って見ました。
草地で育ったホオアカの幼鳥だと思いますが、河川敷の道へ降りて来ました。チッチ チッチと鳴いて可愛らしかったです。
カワラヒワの幼鳥たちも来ました。
道沿いの草刈りが終わって広くなった場所で飛び跳ねていました。これから休むのかな。
コガネムシの仲間の、ドウガネブイブイ?
葦は、水に浸かっているような場所でも、やや乾燥気味の場所でも、地下水位がある程度の深さがあれが生息して根を張り葦原を作ります。
環境に適応して生きている鳥も多いですが、葦の中で巣を作るオオヨシキリは葦がないと生きては行けないですね。
葦に掴まり、ギョギョシ―ギョギョシ―ケケシーケケシー・・・と独特の声で鳴く、夏の風物詩がいつまでも聞かれるように、葦原を残して守りたいものと思いました。
もう一つの鳥、オオヨシキリに托卵を狙うカッコウが、遠のいたことが少し寂しかった。
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