第四章 第三節 語句の形式
語句は、その本領として、内面に動かすべからざる実質を有すると同時に、外貌より見て各々ある一定の形を具せり。これを名づけて語句の形式という。
形式は一の鋳型なり。鋳型はよく多数の相似物を鋳造すべし。故に語句の種々たる形式を了得すれば、その種々なる形式の各々に種々なる多数の思想を嵌入し、もって文を結構すべき多数の語句を得べし。たとえば数理の公式のごとし。その公式に適合すべき数理は、ことごとく由てもって解すべく、さらに進んで、その公式に適合すべき問題をも創作し得べし。語句の形式を知れば、その形式に適合すべく他人の思想を解すると共に、更に自家の思想をその形式に基きて発表することを得るものなり。
実質は動かすべからざれども、形式は流用すべく、実質は模して作るべからざれども、形式は模して作るを得べきなり。一の思想を数様の形式によっても陳述し得べきなり。実質はたとえば物なり。行くとして用いられざるなし。ただその融通を回転を貴ぶ。通貨に品あり。銅貨の多数は銀貨の少数に値し、銀貨の多数は金貨の少数に値す。語句の形式にもまたおのずから品あり、甲乙巧みに流用せば、措辞の妙用極まりなからんとす。
語句の形式を、基本的辞様・修飾的辞様の二種にわかつ。
第四章 第四節 基本的辞様
(文法的事項なので略す)
語句は、その本領として、内面に動かすべからざる実質を有すると同時に、外貌より見て各々ある一定の形を具せり。これを名づけて語句の形式という。
形式は一の鋳型なり。鋳型はよく多数の相似物を鋳造すべし。故に語句の種々たる形式を了得すれば、その種々なる形式の各々に種々なる多数の思想を嵌入し、もって文を結構すべき多数の語句を得べし。たとえば数理の公式のごとし。その公式に適合すべき数理は、ことごとく由てもって解すべく、さらに進んで、その公式に適合すべき問題をも創作し得べし。語句の形式を知れば、その形式に適合すべく他人の思想を解すると共に、更に自家の思想をその形式に基きて発表することを得るものなり。
実質は動かすべからざれども、形式は流用すべく、実質は模して作るべからざれども、形式は模して作るを得べきなり。一の思想を数様の形式によっても陳述し得べきなり。実質はたとえば物なり。行くとして用いられざるなし。ただその融通を回転を貴ぶ。通貨に品あり。銅貨の多数は銀貨の少数に値し、銀貨の多数は金貨の少数に値す。語句の形式にもまたおのずから品あり、甲乙巧みに流用せば、措辞の妙用極まりなからんとす。
語句の形式を、基本的辞様・修飾的辞様の二種にわかつ。
第四章 第四節 基本的辞様
(文法的事項なので略す)
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